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495.ウェスターナル公爵 メアリー 24

私達、四大公爵家の当主達は、全員どうすればいいのか分からず、下を俯くしかありませんでした。前国王クノハ陛下のおっしゃることは、第一王妃陛下ならば知っておいても当然だと言われてしまえばそうなのです。もしこれが定例上層会議において、出席者からの質問ならば、答えるのは第一王妃陛下なのです。答えられなければ第一王妃として教養不足だと思われてしまうのです。



「何やってるのよ。クノンならばその程度の規定なんて即答なのに。まぁ、いいわ。事前上層定例会議までに用意しなさい。


時間がないから次に行くわ。


ザカラン王子の第二妃予定の婚約者も同時に決めようと思うのよ。候補として、クララとリマリーエを考えているわ。ちなみに、クララはザカラン王子の婚約者になることを望んでいるのだけど、ザカラン王子が了承しないのよ。叔母と姪っ子が妃なんて、と。でもね、王家王族や侯爵家以上の貴族なんてみんな血縁よ。だって、五星ならば配偶者は四星以上になるし、王族は、王位継承権を維持するために王家と婚姻関係を続けてきたのだから。私の両親のようにね。クノンもよ。クノンもランセルの妃になったわ。

前世もね、レリーリアラ様は父上とは従兄妹同士だったし、エリアノーラ様もエドガーお祖父様と従兄妹同士だったわ。しかも私の父上は、大叔母ミューラ様を妃にしようとしたのよ。親子ほど離れた年齢ではなく祖母孫ほど離れた年齢差よ。信じられないわ。あらまあ、誰彼構わずにプロポーズしたらしい父上のせいで話が戻ってしまったわ。

私の母上は帝国の筆頭公爵家イッチバーン出身の第二妃だったけれど、母上が第二妃にならなければ、父上の第二妃候補は、レリーリアラ様の異母妹アンジュ様と又従兄妹のメリッサ様だったらしいわ。私が言いたいのは、いとこ姉妹が二人揃って父上の第一第二候補だったことよ。姉妹が第一第二妃になれるならば、叔母と姪が第一第二妃になっても問題ないはずだわ。前例があると思われるから、第一王妃にその資料を探すように頼んであるわ。第一王妃、資料を配りなさい。」


「申し訳ありません、前国王陛下。時間が足りず、まだ資料が作成出来てません。」


第一王妃陛下は立ち上がり、半泣きのお顔で頭をお下げになられました。


「あなた、遅刻してきたクセに、私が頼んだ資料を何一つ持ってない上に、全く答えられないなんて、いったい何やってたのかしら?使えない第一王妃ね。クロード、あなたの責任よ。こんなお飾り第一王妃では会議にならないわ。第一王妃としての教育が全く出来てないじゃない。」


「「申し訳ありません、前国王陛下。」」


国王陛下ご夫妻が揃って立ち上がり、頭をお下げになられました。四大公爵家の当主達は全員クノハ前国王陛下の無茶振りに何も言えません。クノハ前国王陛下は、クノン王妹殿下に慣れ過ぎていて普通の状態が分からないのです。でもそれは私達も同じでした。クノン王妹殿下ならば、どんなに急な会議でも資料作成も質疑応答も完璧なのです。司会の南家殿もレジュメを読むだけで説明は全てクノン王妹殿下。クノン王妹殿下のおっしゃることは全て正しく、何が問題で何を質問すればいいのかさえ分からないまま、会議は滞りなく終了してしまいます。いつの間にかそれを貴族の間では『ノンマジック』と呼ばれているそうなのです。まるで魔法にかけられてしまったかのようにクノン王妹殿下のおっしゃることは全て正しいと思ってしまうが、それは魔法ではなく本当に全て正しいとクノン王妹殿下の深い知識は貴族から絶対的に信用され支持されているのです。クノン王妹殿下のおっしゃることに間違いなんてない、と。

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