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482.彼女のこたえ 4

気が重い。彼女に振られたらどうしょうかと不安で不安で仕方ない。何故私はフィオナと融合なんてしたのだろうか。融合さえしなければ、こんなに不安な気持ちにならなかったはずだ。彼女と付き合うことも、王国のザカラン王子になることもなく、帝国の皇族壱の宮家の皇姪皇女として、将来は父上のように何の仕事のない引き籠もり人生を…、引き籠もり人生を…、引き籠もり…。


イヤだ。

そんな人生なんて。


しっかりしろ、フィアレアラ・マティス。


私を必要としてくれる王国に行くと決めたのは私ではないか。


前世の私の愛した祖国を守るために。


フィオナは、己の全ての私に渡して愛する人達の前から消えた。そのフィオナの気持ちを無駄には出来ない。

 


だけど…。


私は、フィオナだけど、フィオナではない。帝国の皇姪皇女『フィアレアラ・マティス』で、王国の王太従弟『C・ザカラン・F・レリ・アール』。彼女は、結局、フィオナしか受け入れてくれないのだろうか?


悩む。


悩む。


悩む。



いや…。

悩んでどうする、フィアレアラ・マティス。しっかりしろ。悩んでも解決なんてしないではないか。ならば、彼女に聞くしかない。彼女は私を愛してくれているのではなかったのかと。三年近く付き合ったのだ。私は彼女に愛されていると自信を持つのだ。


でも…。


心の中がモヤモヤする。彼女の気持ちが分からなくもないから。『付き合う』のと『結婚する』のでは全然違う。ザカランは次の国王となる王太従弟だ。次の国王の妃に、離婚したとはいえランセル国王の元第一王妃がまた違う王の王妃になることに躊躇いがあるのだと思われる。


はぁ~。


ため息しか出ない。彼女はそれを国民がどう思うのか不安なのだろう。それは私もそう思う。彼女とランセルの息子の第一王子よりも年下の男の妃となるのだから。私だって国民にどう思われるのか不安になる。国民は私達の結婚を祝福してくれるだろうか?国民がザカランに望むのは国の将来を担う五星の子だ。彼女は望む子を得ることが出来ない。ランセルの第一王妃なのに五星の子を得ることが出来なかった彼女はずっと苦しんだ。そして、漸くその苦しみから解放されたのに、またザカランの妃として同じ苦しみを味わうことになるのだろうか?



自信がなくなってきた。彼女の幸せのためには、わざわざザカランの妃になってもらう必要なんてないのでは、と。ザカランは、必ず五星の子を得るために複数の妃を迎える予定だ。そのザカランの称第一王妃だなんて、彼女にとっては苦痛でしかないのではないか、と。


悩めば悩むほど不安になる。彼女の幸せのためには、どうすればいいのかと。そして、何の結論も出ないまま、とうとういつもの彼女に会う約束の時間になった。

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