表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
479/566

479.彼女のこたえ 2

2時間半ほど北限孤児院に滞在し、次の孤児院に行く。クノンと一番初めにきたあの前世レオンの入っていた孤児院だ。ここでは昼食作りのお手伝いをし、孤児達と一緒にお昼ご飯をいただく。この孤児院は、器用な子供達が多く、竹細工製品を院の経営費用の一部に充てている。お土産に食糧と竹を渡し、次の孤児院に行く。そして、次の孤児院でも食糧と竹をお土産に、内職のお手伝いをする。ノーストキタでは、竹は南の方の極一部の地域にしか生えない。ニ年前から孤児院で作られ始めた竹細工は、だんだん人気があがってきて、いい収入になっているらしい。


3ヶ所の孤児院を回ったところで今日は終わりだ。再び転移魔法を繰り返し王宮に戻る。



「クノン王女様。今日は、ぼくのボランティア活動にご協力下さり、ありがとうございました。

クノン王女様が、ノーストキタの孤児院に行くならば、ご自身でも色々お土産を用意したかったとおっしゃってましたが、普通の五星のぼくは、フィアレアラと違ってクノン王女様のお持ちになりたいお土産を運べないのです。ぼくは、ぼくの魔力と相談しながら運べる限界の魔力があのお土産の量だったのです。


同じ一人二役でも前世のフィオナとフェリオと違って、帝国の皇女と王国の王子では使える魔力量が全く違います。ぼくは、前世の三分の一ほどの魔力量で生活することになります。


ぼくは、フィアレアラと違って、丸一日かけてあのボランティア活動で限界なのです。フィアレアラならばなんともないボランティア活動なのに。


クノン王女様は、ぼくにがっかりしましたか?期待外れだと。」



クノンは、悲しそうな顔でぼくを見ていた。ぼくは彼女の返事を待つ。



「そんな風に言わないで下さい。ザカラン王太従弟王子だからこそあそこまでのボランティア活動が出来るのです。いくら王家王族家系五星だったとしてもあれ程のことが出来る者はいないと分かってますわ。たとえ前世の娘アリアであったとしても。」


「ははっ。アリアですか?そうですね。アリアよりもぼくが上だと思いたいですね。ぼくには父親のプライドがありますから、娘には負けれません。

…本当は、負けてましたけれど。」


クノンが漸く笑ってくれた。そしてぼくは本題に入る。



「クノン王女様。フィオナが消えた理由はお分かりだと思います。フィオナは帝国を守るために自分の娘を皇帝にしました。そしてそのせいで自国の危機を招いてしまった責任を取るためにフィアレアラに全てを託して消えたのです。


エリザベートもフィオナもフィアレアラも、帝国と王国のどちらか一つだけなんて選べないのです。帝国も王国も両方祖国ですから。」




ぼくは、我が王国の未来のために複数の女性を妃に迎えるつもりでいる。だが、誰でもいいのではない。ぼくは、クノン王女様にぼくの妃になってもらいたい。





「帝国の皇族壱の宮家の皇姪皇女なんてショボい身分のフィアレアラでは他国の王家の第一王女様であるあなたを妃に迎えることが出来ません。故に、ぼくはフィオナと融合し、この国の王子となり、王太従弟の地位を得たのです。


クノン王女様。王族法により婚姻歴のある女性を正妃には出来ません。王国の未来を守るためにもその法を変えることも出来ません。ですから、かつてフェリオの婚約者レリーリアラ・マ・イーデアルが就いていた称第一王妃の地位にぼくの特別妃として就いていただけませんか?


王家のクノン・マ・アール王妹殿下。どうか私王太従弟C・ザカラン・F・レリ・アールの称第一王妃になって下さい。」


彼女の前に跪き、指輪を差し出す。彼女は気付いてくれただろうか?かつてフェリオが婚約者レリーリアラに渡したのと同じデザインの指輪だと。



彼女の答えは…。




「一週間だけ返事を待って欲しい。」


だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ