過去編~この世界について~
邪馬2651年 3月12日 晴 08:19
頭をわかりやすい形で抱えていたわたしに、目の前の幽霊の女性はため息一つつきながら
「まあ、早急に答えは出ないものよね。というか、こんなこともわからないなんて、あなたどこから来たの?」
呆れる相手にわたしは素直に自分の来歴を言った。
かつて男だったこと。前世は魑魅魍魎のいない世界だったということ、日本のことをわたしが知りうる限り全部話した。
その都度向こうから質問が来たので、わかる範囲内で質問に答えた。
「そっかそっか、ほとんどこの邪馬ノ国と変わらないのね。」
納得した相手にこちらも頷く。なるほど、ここの国は邪馬ノ国というのか。
「それじゃ、新人君にこの世界の理というより成り立ちを教えるわね。まず、この世界は大体あなたのいた世界とほぼ同じ、ただ違うのは人間、動物たち以外のイキモノがいるということ。」
ふんふん、とわたしは頷く。ここからこの世界についての講義が始まった。
要約して話すと
魑魅魍魎、この世界では主に魍魎と呼んでいるが、妖怪とは異なるということ。
妖怪とは意思を持ち、例外もあるが言葉も話せてヒトと交流し、益にも害にももたらすことがある、という点。
魍魎は本能の赴くままに動き、ヒトに害をもたらすことが多い。言葉は話せないか、話せても片言ぐらいがほとんど。
ヒトの共通言語は、わずかに差はあれど基本的には今この会話みたいな言葉。
人種は人間、妖怪、魍魎、そして幽霊、人間はわたしのいた世界でいう東洋系がほとんど。
魍魎と妖怪とは見分けがつかない人もいるため、一緒と言う人もいる。
妖怪は今でこそ大分緩和されといるが、一昔前は差別が必要以上にされていた。勿論緩和されといるがまだまだ差別は残っている。
大神の巫女は一部以上に疎まれているらしい。
この国に限らず、退魔師協会が多く存在している。退魔師はフリーランスよりは協会に入ると色々融通が聞く。
などなどたくさん話をした。
長く話をしたせいだろうか、それともこの人が話しやすいからか、気が付けば、昼近くに回ってきた。




