#04
*LANDSCAPE Ⅳ
見よ声は時に 赤く 風を為し
軌道上より 確率と インスタンス
ディスタンス
ディスタンス
祈れ 酔いしれて
見よ声は時に さんざめくは
霧の鳥 鬨の声 ディスタンス
マクロ 海の色は
ミクロ 星のごとく
沈みし雲は たが吐息ぞ
*DANCE DANCE
狂想曲であまねく人は
ダンスダンス
小夜曲に路行く人も
ダンスダンス
俯瞰 俯瞰
不快 深く
俯瞰 五感
光学の目 青色滲んで
狂想曲で
ダンスダンス
小夜曲に
*MIDNIGHT
君の足を踏み抜いた
ピアノは床に砕けた
セロの響きが
まだ窓に泣いている
ノクターンはやめなよ
誰を泣かすか知らずに
いたずらに アンニュイな旋律で
誰を泣かすか知らずに
*FORGET ME NOT
君がここに置いて行ったものがある
黙って捨てたって
もう誰も怒らないのに
ぼくは律儀に捨てないでいる
笑っておくれよ
ここに君はいないけど
*MOON
三日月がのぞいてる
狭いベランダ
よくここが分かったね
おとなしいあなたを
まだ見ているようで
ぼくに どうか
あなただけが
気付きませんように
昇っていく金色の船
ぼくは静かに見送って
*SCREEN
鳴り続ける電話が
白い部屋の真ん中で
お行儀よく
テーブルの上にある
そんな夢を
映画のスクリーンのように見ていた
ぼくがここに居ない感じが
日常の中にまで滲み出て
いつも 群衆の中で
黒い枠から 取り残されて
何もかもが 映し絵みたいで
*THE FOOL
ここがすでに崖っぷちなのに
まだぼくは
翼や 梯子や
あるいは 地面が
まだあると どこかで思っている
あきらめて 落ちても
誰も気づかないのに
後ろを振り向きながら
そんな気もないのに
目隠しをして ここから
前へ進もうとしている
目隠しをして




