3話 対面
真村、岩馬の2人は遺体の所に近づき、真村は手を合わせ、シートをめくった。
「でも、先輩、よく躊躇いなく、めくれますね。私ならとてもじゃないけど、思わず未だに緊張してしまいますもん」
それを聞き、真村は岩馬に真剣な眼差しで答えた。
「あんた、経験が浅いまま捜査一課に配属された分、死体に慣れないのは
しょうがないわ、無理はしないで」
その後、間が空き、真村は語る。
「けど、死体に対しては、ずっと緊張感は持って。遺族の為にも、私も25歳でここに入って30歳で警部補になって三年…内心、未だに緊張はしてる。じゃないと遺族に失礼だから。」
その言葉を聞いて、緊張はしながらも、無駄な強張りが減り、心に少し余裕が持てるようになった。
「それは一旦置いといて、本題に入るよ」
「はい!」
そこには、真っ青で口も青白く染まった鈴木の姿。まず、真村が真っ先に目に入ったのは
足首だった。
「確かに、足首に強く握った跡がある。前の三件も同じ手口の殺人だとしたら、一件目で殺人だと気づくはずよ…」
真村の憶測に、ある仮説を岩馬は立てた。
「今思うと、今の時期って暑いじゃないですか。で、川遊びが多くなる分、水難事故も珍しくないから、そこまで足首に意識が向かなかったとか?」
真村は岩馬の仮説を聞き、頷いた。
「ええ、多分、私でもそう考えが向く。さしづめ、その先入観を利用した可能性もあるし、玲香の推理も的を射てる。けど…」
様々な仮定を作る中で、一番の疑念が生まれる。
「何故、4件目も同じ川、同じ手口で犯行を行ったのか。事故に見せかけるにしても
4件目も同じなら流石にバレる。そう考えると、先入観を利用し事故に見せかける犯行は
考えにくい。」
手に顎をつけて考え、ある仮説が生まれる。
「もしかして、犯人は犯行がバレない圧倒的な自信がある?」
「でも、考えても今はエネルギーを使うだけ。一旦署に戻って整理するか。玲香、戻るわよ」
「はい、先輩!」
2人はパトカーに戻る前に、地元の刑事の元へ向かった。
「遺体の確認ありがとうございます。また、何かあればお願いします。」
「はい、分かりました。」
2人ともパトカーに乗り込み、そのままパトカーは署に向かって走っていった。




