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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第三章
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第八十一話 癪だな




(木の根と相思相愛で、取り除く事ができず、この幻の姿ではない私を見つけたら木の根の影響をほぼほぼ受けずに済む、だと)


 魔女の言葉を反芻していた冴野は、やわく抱きしめる土羽梨へと意識を向けた。


(意識的に木の根の力を吸収して、私の夢を阻もうとしているのか。いや、だが、力を得るという利より、危険の度合いの方が大きいだろう)


 自分や木の根は元より、魔女、それに『緑の国』、『焔の国』に操られる可能性があるのだから。



『せっかく。せっかく、あなたと同じ姿にさせてあげるのに』



(そもそも。あの声は誰のものだ?魔女は自分ではないと否定していたが、真実とは限らない。ただ、魔女だと決めつける事もできない。木の根、『緑の国』、『焔の国』のいずれか。もしくは、絡み合っている、か。いや。それよりも。木の根を完全に取り除く方法を魔女でも知らない、もしくは、教える気がないという事が問題だ)




『………あなただけじゃなくて、私も危機的状況にあったわけですか』




 刹那に見せた怯え。

 初めて、ではないだろうか。


(私を見つける事で、少しでも拭う事ができるなら。だが)


 見つけてほしい。

 見つけないでほしい。

 受け入れてほしい。


(いや、無関心、という可能性もあるが。それはそれで)


 癪、だな。











(2023.9.14)




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