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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第一章
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第二十話 疑問の嵐




 どうして。

 ただ単純にこの人の本当の顔を見たいと思ってしまったのか。

 土羽梨は疑問を抱いた瞬間、奇妙な感覚に襲われた。

 左手の親指にか細く長い糸が巻きついたような気がしたかと思えば、全身に重力が圧し掛かり、次の瞬間には身体が地面に落ちていたのだ。

 寝台が忽然と消えたのか。

 土羽梨は目を白黒させていたが、視界の先に寝台の存在を確認。


 じゃあ。

 どうして身体が地面に落ちているのか。

 どうして身体がこんなに重いのか。

 どうして違和感のある左手の親指には何の変化もないのか。

 どうして。

 自分を見下ろす男性は史上最悪の極悪微笑を浮かべているのか。


「ふふふ。『砂の国』の縁がひとつ断ち切れたな」

「は?え?」


 最初は男性の言葉に対して。

 次は、言葉を出せた事に対して、口を動かせた事に対して肝を潰した土羽梨は地面に仰向けになったまま、呆然と男性を見つめた。

 土羽梨の視線を真っ向から受けた男性は史上最悪の極悪微笑のまま、捜してくださいと、それはそれは丁寧にお願いしては、衣を翻したのであった。











(2023.8.17)



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