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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第一章
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第十七話 使命+第十八話 見つけた











 あなたは幸福の子。

 世界をよりよい方向へと導くの。

 ええ、あなたならやり遂げられるわ。

 絶対に。

 期待している。

 楽しみにしているわ。

 帰って来た時に目にする、より美しく、より平和に、より素晴らしく変化している世界を。











 自らに課せられた使命を全うすべく偵察に行った『砂の国』で。

 私はあなたを見つけたのだ。

 邪魔なあなたを。











(2023.8.15)






 思わず顔を顰めてしまった。

 同時に、ぞっと背筋が凍った。

 同時に、ほっと安堵もした。

 あなたを一目見た時に。


 理由は単純明快。

 『砂の国』のすべてに縁を張り巡らせているからだ。

 その縁はとても。とても強い糸。いいやもう蔓だ。

 巻きつき、吸いつき、引っかけては、絶対に離さない蔓。

 尋常ではない、想いの強さ。想いの深さ。


 この縁を断ち切るのは、容易ではないな。

 ますます顰める顔とは裏腹に、俄かに生成した温もりが、どんどんどんどん胸の内から全身に広がる。


 見つけた。

 そう思ったのだ。

 思ってしまったのだ。




 だから、だろうか。

 だから、言ってしまったのだろうか。

 捜してみるか、と。

 探し出してほしい、私を見つけてほしい、と。


 見つけてほしくなどない。

 見つけてほしい。

 相反して拮抗していた気持ちがこの時ばかりは、傾いてしまったのだ。

 余りにも、あなたが静かだったから。

 逆に私の気持ちが騒めいてしまったのだろうか。











(2023.8.16)




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