↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
80/95

第八十話 悪役令嬢は正解を知らない

悪役令嬢は愛されている


第八十話 悪役令嬢は正解を知らない


王立魔法学院には、三つの基礎教育課程が存在する。


魔法学。


王国統治学。


そして、貴族教養学。


これらは、将来どのような立場に就く生徒であっても、原則として履修しなければならない科目だった。


魔法学は、世界に存在する現象を理解するために。


王国統治学は、人々が暮らす社会を理解するために。


貴族教養学は、その社会の中で他者と関わるために。


それぞれ異なる目的を持っている。


そして本日。


これらの授業を、ある一人の生徒が熱心に受けようとしていた。


エリザベート・フォン・アルヴェイン。


王国屈指の名門、公爵家の令嬢。


王立魔法学院最高名誉総裁。


そして。


学院史上、最も多くの授業を中止させた生徒である。


「今日は何を教えてくださるのかしら!」


本人は、実に楽しそうだった。


◇


午前九時。


第一講義室。


「それでは、本日の魔法学を始めます」


教壇に立った教師が黒板に文字を書いた。


『魔法の成立条件』


「皆さん。魔法を使用するために必要なものは何でしょうか」


一人の生徒が手を挙げた。


「魔力です」


「そのとおりです。しかし、魔力があるだけでは魔法は成立しません」


教師は三つの言葉を書き加えた。


『魔力』


『術式』


『制御』


「魔力は現象を起こすためのエネルギーです。術式は、そのエネルギーをどのような現象へ変換するかを定めます。そして制御とは、その過程を安定させる技術です」


エリザベートは真剣に黒板を見つめていた。


「では、魔力量が大きければ、優秀な魔術師になれるのでしょうか?」


教師が尋ねる。


「なれると思います!」


生徒の一人が答えた。


「では、魔力量が百の者と、十の者がいたとします」


黒板に二人の人間が描かれた。


「前者が一つの魔法を使うのに二十の魔力を消費し、後者が五しか消費しない場合、同じ魔法を何回使えるでしょう?」


「五回と二回です」


「そうですね。では、十回魔法を使わなければならない仕事をするとしたら?」


「……どちらも足りません」


「そのとおり」


教師は頷いた。


「そこで必要になるのが、魔力の補充や術式の改良です」


エリザベートが手を挙げた。


「先生」


「はい、エリザベート様」


「魔力を使わない魔法は作れないの?」


教室が静かになった。


教師は少し考えた。


「少なくとも、現在の魔法理論では成立しません」


「どうして?」


「魔法が現象へ干渉する以上、そのためのエネルギーが必要だからです」


「では、他のところから魔力を持ってくればいいのではなくて?」


「それは可能です」


教師は新しく三つの図を描いた。


一つは人間。


一つは魔法石。


最後の一つは、魔力を蓄える装置だった。


「魔法を発動する者が、必ずしも魔力を供給する必要はありません。魔法石や外部装置から魔力を受け取ることもできます」


「まあ!」


エリザベートは目を輝かせた。


「それなら、誰でも魔法を使えるようになるの?」


「いいえ。魔力を供給できても、術式を正確に制御できなければ危険です」


「なるほど!」


彼女は教科書に何かを書き込んだ。


隣でクラリスが覗き込む。


『魔力を持ってくる方法を考える』


「……エリザベート」


「なあに?」


「それ、先生が今説明していたでしょう?」


「ええ。だから、もっと知りたいの」


クラリスは微笑んだ。


「そうね。私も知りたいわ」


その向こうでアレクシスが呟いた。


「……普通に授業が進んでる」


「何か問題でも?」


教師が尋ねる。


「いえ、何でもありません」


アレクシスは姿勢を正した。


昨日までの学院では、授業が最後まで進むこと自体が珍しかったのである。


◇


午前十時。


魔法実習室。


生徒たちの机には、小さな魔法灯が置かれていた。


「本日は、この灯りを一定の明るさで維持してもらいます」


教師が説明する。


「評価するのは、魔力消費量、明るさの安定性、そして持続時間です」


クラリスが杖を構えた。


「《灯火》」


小さな光が灯る。


淡い黄色の光は、ほとんど揺れなかった。


「素晴らしいですね。非常に安定しています」


「ありがとうございます」


続いて、アレクシス。


「《灯火》」


光が灯った。


クラリスのものより少し明るい。


「出力は十分ですが、魔力を少し使いすぎていますね」


「分かりました」


アレクシスは術式を調整した。


そして。


「私の番ね!」


エリザベートが杖を構えた。


教室が静まり返る。


「《灯火》!」


ぽんっ。


小さな光が灯った。


そして。


消えた。


「…………」


「…………」


「……あら?」


エリザベートは杖を見つめた。


「先生」


「はい」


「消えてしまったわ」


「そうですね」


「どうして?」


教師は魔法灯を確認した。


「術式の展開はできています。しかし、魔力の供給が途中で途切れていますね」


「そうなの?」


「はい。もう一度試してみましょう」


「分かったわ!」


エリザベートは杖を構え直した。


「《灯火》!」


ぽんっ。


消えた。


「……あら」


もう一度。


ぽんっ。


消えた。


さらにもう一度。


ぽんっ。


消えた。


アレクシスが腕を組んだ。


「……下手くそだな」


「アレクシス!」


クラリスが咎める。


しかし、エリザベートは怒らなかった。


「そうね!」


「……は?」


「私、下手なのね!」


「……ああ」


「では、上手にならないといけないわ!」


エリザベートは教師を振り返った。


「先生、もう一度教えてくださる?」


「もちろんです」


教師は彼女の手元を確認しながら説明した。


「魔力を一度に送り込むのではなく、一定の量を継続して流すことを意識してください」


「一定の量……」


「はい」


エリザベートは杖を構えた。


「《灯火》」


ぽっ。


小さな光が灯った。


一秒。


二秒。


三秒。


四秒。


五秒。


ぷつん。


「…………」


エリザベートは魔法灯を見つめた。


そして。


「五秒!」


満面の笑みを浮かべた。


「先生! 五秒もできたわ!」


「はい。先ほどより、ずっと上達していますよ」


「まあ!」


嬉しそうに笑うエリザベート。


教師は自然に微笑み返した。


彼女が繰り返し練習する姿を見ているうちに、相手が公爵令嬢であることを忘れていた。


一方。


アレクシスは複雑な顔をしていた。


「……なんだよ、それ」


「何が?」


「いや……」


彼は言葉を探した。


そして、結局何も言わなかった。


◇


午前十一時。


王国統治学。


「皆さん。領主の最も重要な仕事は何でしょうか」


教師が尋ねた。


「領地を守ることです」


「民の生活を保障することです」


「税を管理することです」


様々な答えが上がった。


教師は頷いた。


「どれも正解です。しかし、実際には、それらを同時に実現しなければなりません」


黒板に、一つの村の地図が描かれた。


川。


橋。


農地。


市場。


そして、二百戸ほどの住宅。


「この村では、先月の大雨によって橋が壊れました」


教師は橋の部分に印をつけた。


「修復費用は銀貨八十枚。しかし、村が今年度に使える予算は百枚しかありません」


「……足りますね」


クラリスが答えた。


「はい。ただし、残りの二十枚で一年間の治安維持、道路補修、その他の公共事業を賄わなければなりません」


教室がざわついた。


「それは難しいですね」


「そうでしょう」


教師は続けた。


「では、どうすればよいでしょうか」


エリザベートが手を挙げた。


「私が払えばいいのではなくて?」


沈黙。


教師は少し考えた。


「確かに、寄付を受ける方法はあります」


「でしょう?」


「しかし、来年も橋が壊れたら、どうしますか?」


「……また払えば?」


「エリザベート様がいらっしゃらなければ?」


「…………」


「そして、村が必要とするのは橋だけではありません。学校や診療所にも費用がかかります」


「……なるほど」


エリザベートは腕を組んだ。


「では、税金を増やせばいいわ」


「それも一つの方法です」


「でしょう!」


「しかし、税を増やせば、住民が自由に使えるお金は減ります」


「……そうね」


「そうすると、村の市場で物が売れなくなるかもしれません」


「……あら」


「市場の商人が村を離れる可能性もあります」


エリザベートは黙り込んだ。


しばらくして、尋ねた。


「……先生」


「はい」


「橋を直さないという選択もあるの?」


「もちろんあります」


「でも、それでは困るでしょう?」


「そうですね」


「……難しいわね」


教師は頷いた。


「それが、統治というものです」


エリザベートは黒板を見つめた。


そして。


「ねえ、アレクシス」


「……何だよ」


「あなたなら、どうする?」


アレクシスは少し驚いた。


「俺か?」


「ええ」


「……市場を使ってる商人から、橋の維持費を一部負担してもらう方法はある」


「どうして商人なの?」


「橋が直れば荷物を運べるだろ。商売ができるようになるんだから、利益を受ける側にも負担してもらうんだよ」


「なるほど!」


エリザベートは頷いた。


「あなた、賢いのね!」


「…………」


「…………」


アレクシスは固まった。


クラリスが口元を押さえた。


「……アレクシス?」


「……何だよ」


「顔、赤いわよ」


「赤くねえ!」


「まあ、どうしたの?」


「お前は黙ってろ!!」


教師が咳払いした。


「ただし、商人の負担を増やしすぎれば、別の道を使うようになるかもしれません」


「……ああ、そうか」


アレクシスは頭を掻いた。


教師は微笑んだ。


「大切なのは、誰が利益を受け、誰が負担し、その結果どのような変化が起こるかを考えることです」


エリザベートは教科書に書き込んだ。


『払えることと、払うべきことは違う』


それから、少し首を傾げた。


「……でも、お金が余っていたら、使ってもいいわよね?」


「もちろんです」


「よかった!」


エリザベートは満足そうに笑った。


教師は、その笑顔を見て少し不安になった。


◇


午後一時。


貴族教養学。


「本日は、茶会の席次について学びます」


教壇に立った女性教師が告げた。


「茶会は単なる社交の場ではありません。場合によっては、貴族同士の交渉の場にもなります」


エリザベートが手を挙げた。


「先生」


「はい」


「お茶を飲むだけでは駄目なの?」


「もちろん、親しい方同士で楽しむ茶会もございます」


「そうなのね!」


「ですが、公的な茶会では、招待する相手や席の配置に意味が生じることがあります」


教師は黒板に長いテーブルを描いた。


「例えば、対立している二つの伯爵家があったとしましょう」


左右に二つの家紋が描かれる。


「両家を同じ茶会に招く場合、どのような配慮が必要でしょうか」


クラリスが手を挙げた。


「事前に両家の関係を確認することです」


「そのとおりです」


「それから、席を離した方がよい場合もあると思います」


「素晴らしいですね」


エリザベートはクラリスを見た。


「クラリス、詳しいのね!」


「伯爵家でも、そういうことは勉強するもの」


「まあ!」


エリザベートは楽しそうに笑った。


「では、私も覚えなければいけないわね!」


クラリスは少し照れたように微笑んだ。


そのとき。


「エリザベート様」


教師が声をかけた。


「はい」


「では、あなたが両家を仲直りさせたい場合、どうなさいますか?」


エリザベートは少し考えた。


「……同じ席に座らせるわ」


「それは、なぜでしょう?」


「仲直りするなら、話をしなければいけないでしょう?」


教師は頷いた。


「確かに、対話の機会は重要ですね」


「でしょう?」


「ですが、相手が話し合いを望んでいなければ、どうなりますか?」


「…………」


「さらに、公爵令嬢であるあなたからの招待を、断りにくいと感じる方もいるでしょう」


「……どうして?」


「公爵家との関係を損ねたくないからです」


エリザベートは目を瞬かせた。


「……そうなの?」


「はい」


「……私、お茶を飲みたいだけなのに?」


教師は微笑んだ。


「だからこそ、貴族の礼儀作法には意味があるのです」


エリザベートは考え込んだ。


しばらくして。


「では、最初から仲直りしてほしいと伝えればいいのではなくて?」


「それも一つの方法です。ただし、相手が応じるかどうかは別の問題です」


「……なるほど」


「相手が断る自由も考える必要があります」


「……そうね」


エリザベートは教科書に書き込んだ。


『招待することと、来てもらうことは違う』


その文字を見て、クラリスが微笑んだ。


「エリザベート、今日はたくさん書いているのね」


「ええ!」


エリザベートは嬉しそうに答えた。


「知らないことばかりだもの!」


◇


午後三時。


学院長室。


マリアンヌは、一日の授業報告を受け取っていた。


魔法学。


王国統治学。


貴族教養学。


そのすべてに、エリザベートの名前があった。


「……なるほど」


マリアンヌは静かに頷いた。


「お嬢様は、本日も熱心に学ばれたのですね」


「はい」


報告に来た教師が答える。


「ただ、その……」


「何でしょう」


「少々、困ったことがありまして」


「お嬢様が何かなさいましたか?」


「いえ、そうではありません」


教師は一枚の答案用紙を差し出した。


魔法学の小テストだった。


得点。


三十二点。


「…………」


マリアンヌは答案を見つめた。


「……三十二点、ですか」


「はい」


「百点満点で?」


「……はい」


沈黙。


教師は額の汗を拭った。


「もちろん、授業に取り組む姿勢は素晴らしく……」


「先生」


「は、はい!」


「この答案は、正しく採点されたものですね?」


「……はい」


「では、問題ございません」


「…………え?」


「お嬢様が現在どの程度理解されているのか、正確に知ることができます」


マリアンヌは答案を丁寧に揃えた。


「間違えた箇所については、次の授業でご指導ください」


「……よろしいのですか?」


「何がでしょう」


「その……三十二点という点数が……」


マリアンヌは微笑んだ。


「お嬢様は、学ぶことをご希望されています」


「……はい」


「であれば、学ぶべきことを正しくお伝えするのが、教師の務めではありませんか」


教師は深く頭を下げた。


「承知いたしました」


マリアンヌは答案を封筒に収めた。


そして、ふと思い出したように尋ねた。


「ところで先生」


「はい」


「今回の試験で、百点を取られた生徒はいらっしゃいますか?」


「はい。数名おります」


「それは素晴らしいことですね」


マリアンヌは満足そうに頷いた。


「お嬢様にも、よい目標ができました」


教師は再び頭を下げた。


そして学院長室を後にした。


廊下に出た教師は、長く息を吐いた。


「……普通の学校だ」


なぜか、それがひどく不思議に感じられた。


◇


午後四時。


教室。


「三十二点?」


アレクシスは答案を見て、思わず声を上げた。


「お前、三十二点だったのか?」


「ええ!」


エリザベートは嬉しそうに答えた。


「すごいでしょう!」


「何がだよ!」


「私、三十二点も取れたのよ!」


「百点満点だぞ!?」


「ええ、知っているわ」


「……知ってるなら!」


クラリスが二人の間に入った。


「まあまあ。昨日から勉強を始めたんだから、仕方ないわ」


「でも、こいつ……」


「アレクシスは何点だったの?」


「……八十六点」


「まあ!」


エリザベートは目を輝かせた。


「すごいわ!」


「…………」


「クラリスは?」


「私は九十二点よ」


「まあ! 二人ともすごいのね!」


「…………」


アレクシスは答案を見つめた。


そして、エリザベートを見た。


「……お前、悔しくないのか?」


「悔しい?」


「ああ」


エリザベートは少し考えた。


「……そうね」


答案を見下ろす。


三十二点。


「私、知らないことがたくさんあったわ」


「……ああ」


「でも、今日、少し知ることができたでしょう?」


「……そうだな」


「それなら、明日はもっと知ることができるわね!」


彼女は嬉しそうに笑った。


アレクシスは黙り込んだ。


クラリスが尋ねる。


「エリザベート、明日も来るの?」


「もちろんよ!」


「そう。よかった」


「でも、その前に!」


エリザベートは勢いよく立ち上がった。


「アレクシス!」


「……何だよ」


「あなた、私に魔法を教えなさい!」


「…………は?」


「クラリスも!」


「えっ、私も?」


「ええ! 二人とも私より上手なのだから!」


エリザベートは満面の笑みを浮かべた。


「放課後、一緒に勉強しましょう!」


沈黙。


アレクシスは腕を組んだ。


「……嫌だ」


「どうして?」


「俺はお前が嫌いだからだよ!」


「まあ!」


エリザベートは頷いた。


「そうだったわね!」


「…………」


「では、仕方ないわ」


少女は鞄を持った。


「クラリス、あなたはどう?」


「私はいいわよ」


「本当!?」


「ええ。一緒に勉強しましょう」


「嬉しい!」


エリザベートはクラリスの手を取った。


そして、アレクシスを振り返った。


「では、また明日ね!」


「……ああ」


二人は楽しそうに教室を出ていった。


アレクシスは、その後ろ姿を見つめていた。


しばらくして。


「……おい」


誰もいない教室で呟いた。


「……一回くらい、引き止めろよ」


もちろん、返事はなかった。


◇


その夜。


アルヴェイン公爵邸。


「セバスチャン!」


「はい、お嬢様」


「私、今日は三十二点だったの!」


「左様でございますか」


「ええ!」


エリザベートは答案を差し出した。


「明日はもっと頑張るわ!」


セバスチャンは答案を受け取った。


三十二点。


そして、その下に書かれた教師の赤い文字。


『魔力の供給と制御の違いを、もう一度復習しましょう』


老執事は静かに目を細めた。


「……お嬢様」


「なあに?」


「大変、素晴らしいことでございます」


「でしょう!」


「はい」


セバスチャンは微笑んだ。


「お嬢様が、ご自身で学ばれることをお望みなのですから」


エリザベートは頷いた。


「そうなの!」


そして、机に向かった。


「だから、今日はもう少し勉強するわ!」


「かしこまりました」


セバスチャンは静かに一礼した。


少女は教科書を開く。


魔法。


政治。


礼儀作法。


知らないことばかりだった。


それでも。


「……ふふっ」


エリザベートは楽しそうに笑った。


「明日は、何を教えてもらえるのかしら!」


かつて。


彼女に逆らえる者は、ほとんど存在しなかった。


彼女が欲しいと言えば、与えられた。


彼女が命じれば、実現した。


彼女が望めば、世界の方が形を変えた。


けれど。


三十二点を、百点に変えてくれる者は、今夜の彼女には必要なかった。


なぜなら。


彼女自身が、明日の百点を欲しがっていたからである。


そして翌朝。


王立魔法学院の門の前には、一人の少女が立っていた。


昨日よりも、ずっと早く。


「おはようございます!」


悪役令嬢は、今日も元気に登校した。


――第八十話・完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。