第10話 ネコの学ぶ4のつく部屋 発見編
同室の斑目に隠されたオレの玉将。
見つけるためのヒントは三つ。
『ネコの学ぶ4のつく部屋』
『二人のキングが和む扉を開ける』
『鍵はクイーンを背負ったジャック』
オレは考えを巡らせた。
あれ?
「ネコって、オレのこと?」
聞くと斑目は笑みを深くした。
「オレの名前が『しまねこ』だって、気付いてた?」
斑目は吹き出した。
ムカつくわ。
「オッケーわかった」
オレは感情を抑えて続ける。
「1年4組の教室だな?」
斑目はヒヒヒと笑いながら、コクコクと頷いた。
お前はウマだ。
◇
次の日の放課後、オレは1年4組の教室に残っていた。
二人のキングが和む扉を探す。
教室には合わせ扉はない。
ふと廊下を見やると、扉が並んでいた。
ロッカーだ。
廊下に出る。
ロッカーは出席番号で割り振られていた。
何気なくオレは自分のロッカーを開けた。
ロッカーには四桁のダイヤル錠が付いている。
オレは貴重品を入れる時だけ鍵を掛けていた。
トランプが目に入った。
「あ」
『キング』はトランプで『13』でもある。
『和む』は足し算の『和』であることを示しているのだろう。
13と13の和は26だ。
26番、斑目のロッカーの前に移動する。
四桁のダイヤル錠。
オレはいつも開けっぱなしだが、斑目のことだ、きちんと鍵を掛けているだろう。
『鍵はクイーンを背負ったジャック』
トランプの数字ならそれぞれ「12」と「11」だ。
オレはダイヤル錠を上から「1211」に合わせた。
扉を引っ張ると開いた。
オレの玉将が積んだ教科書の上、真ん中に置いてあった。
人の気配がした。
目をやると斑目が立っていた。
「分かった?」
「足音消すの上手くない?」
斑目は微笑んだ。
「まあね」
ふと斑目の足元を見ると、靴下だった。
「上履きは?」
「すぐそこ」
斑目の指差した先、向こうの階段の前に揃えて置かれた上履きが見えた。
オレは思わず吹き出した。




