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【読者参加型ライトミステリ宝探し】島根と斑目  作者: 有馬とお


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第7話 その人は動かない 発見編

全寮制の中高一貫男子校。

寮で同室の斑目に隠された、オレの玉将の在処へのヒントは三つ。


『その人は動かない』

『手綱を握る手の下に』

『埋葬されている』


オレは考えを巡らせた。


動かない人は人形か、銅像か。

次のヒントが『手綱を握る』なので馬に乗っているのだろう。


文化祭で模擬店を従えた、鞍上の創始者を思い出した。

中庭でのその堂々たる振る舞いはシュールだった。


「中庭だな」


斑目は肯定するように微笑んだ。



◇



次の日の放課後、オレは中庭に来ていた。

掃除当番が帰るのを見送って、オレは銅像に近づいた。


銅像の左右は花壇になっている。

銅像は右手で手綱を握っていた。

右の花壇を見やる。

不自然に山ができており、その上に石が乗せられていた。


……埋葬されている。


オレは石を退け、土を掘った。

すぐに、フリーザーバッグが出てきた。


フリーザーバッグにはオレの玉将だけでなく、手紙も入っていた。

可愛らしい封筒の表に、これまた可愛らしい筆跡で


『斑目冬馬様』


と書かれている。


なんだ?


足音が近づいてきた。

振り向くと斑目がいた。


「見つかった?」


斑目は言った。


「何この手紙」


「文化祭でもらったんだ」


「自慢?」


「連絡先が書いてあって……困ってる」


「連絡すればいいじゃん」


「……知らない子だし」


「へえ」


「読んでみて」


「いいの?」


「うん」


オレは手紙を開いた。

手紙の主は一年上の高二で、ずっと斑目に片想いしていたそうだ。


手紙は応援しています、と締めくくられていた。

筆跡が可愛い。


「良さそうな子じゃん」


「うん……」


斑目は気がなさそうだ。


「連絡してみるだけしてみれば?」


「文面書いて」


「アホか」


オレは手紙を斑目に突き返した。

兄弟も男しかいないオレにとって、同年代の女子と接点があるなんて羨ましすぎる。


「オレもファンレター欲しい」


「陸上部入る?」


「入ったところで貰えねーよ」


ふはっと斑目が吹き出した。


「俺は今日、部活休みなんだ」


立ち上がりながら斑目は言った。


「そうなんだ。ちょうどいいじゃん。文面、考えろよ」


オレも立ち上がる。

斑目は手紙を半分に折ってポケットに仕舞った。

手紙、折るんだ。


「好みじゃなくて」


「ああ、そう?」


結局自慢だったのだろうかと、斑目の隣を歩きながらオレは考えていた。

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