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【読者参加型ライトミステリ宝探し】島根と斑目  作者: 有馬とお


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第6話 東西を繋ぐ橋 発見編

斑目に隠されたオレの玉将へのヒントは三つ。


『東西を繋ぐ橋』

『緑のついたての向こう側』

『遮る額縁の上』


オレは考えを巡らせた。

高等部校舎は西棟と東棟があった。

緑のついたてのある橋はどこだろう。

すぐに閃いた。


「北側の渡り廊下だな?」


斑目は、肯定するように笑った。



◇



次の日の放課後、文化祭の準備を購買部に行くと言って抜け出し、オレは北側の渡り廊下に来ていた。


渡り廊下の北側には大きくなった針葉樹のコニファーが肩を寄せ合って並んでいた。その向こうは見えない。

多分この、コニファーの向こうだろう。


『遮る額縁の上』だけ考えればいい。

オレはコニファーの間を無理やり抜けた。

眼前が開けた。


学園の敷地の向こうに、街並みが広がっている。その向こうの海まで見えた。


「すごい…」


オレは思わず漏らしていた。

近くで見たくて転落防止の金網に指をかけた。

すると、背後のコニファーがガサリと鳴った。


「見つかった?」


斑目だった。


「まだだけど」


オレが言うと


「やばっ」


と斑目はコニファーの向こうに消えていった。


オレは金網に目を向けた。

街とオレとを遮っている。

額縁と見るのは少し無理がある。

オレは思った。


だとしてもこの上だろう。

オレは手を伸ばした。

ギリギリ届くくらい。

撫でていくと、何かに手が触れた。

多分オレの玉将だろう。


見つけた。

だが取れない。


「斑目いる?取れないんだけど」


コニファーの向こうから聞こえる足音に声をかけると、葉の隙間から斑目がすぐ目の前から顔を出した。


「マジ?取るよ」


斑目がオレの玉将を取ってくれた。


「ダサいな」


玉将をオレに返しながら斑目は言った。


「次は低いところに隠すね」


ちょっと腹が立ったが、オレは頷いた。


「そうして」


少しぶっきらぼうになってしまった。

斑目が目を細めた。

オレは景色に目をやった。


「なんでここ知ってたの?」


「先輩に教わったんだ。たまにここでパン食べてる」


「ふうん」


「冬は北風を感じられるらしい」


コニファーは防風林か。

オレは吹き出した。


「購買部行くって言ってあるんだわ」


オレは笑いながら言った。


「俺もだよ」


斑目も笑っていた。


「行くか」


オレたちはコニファーを掻き分けて、その場を後にした。


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