9 「不朽の愛」
愛されたいのではない。愛したいのだ。我が身の全てを持ってして、愛し尽くしたいのだ。
受け取った愛など、消費されていつしか消えてなくなってしまう。私が欲しいのは永遠の愛。
朽ち果てることのない・・・私だけの至玉。
その在り方でその顔でその声でその体でその目でその口でその耳でその髪でその手でその腕でその胸でその背中でその腰でその太ももでその足でその〇〇でその××でその●●でその△△でその優しさでその笑顔でその瞬きでその剣技でその恐怖でその異形でその形相でその無慈悲さでその眼差しでそのかっこよさでその醜さでその普遍でその完全でその無欠でその力でその・・・最強で。
全てを滅ぼしても構わないから・・・そのままのあなたを愛させてほしい。
あなたを汚すもの全てから・・・あなたを守りましょう。
何も気にしなくていい。顧みなくていい。助けを求める手など、切り落としてしまえばいい。
あなたは何も悪くない。あなたはすごく頑張りました。苦しまないでください。悲しまないでください。慈悲を与える必要はありません。情けをかける必要はありません。あれらは不完全。あなたに必要ありません。潰し尽くしても湧いてくる蛆虫なのです。あなたの手が汚れてしまうことに私は耐えられないのです。だから、どうか自分を犠牲にしないでください。
ドロドロに垂れ流される心身を、内側に収めることに意味などあるのだろうか。
溢れ出て止まらないのだ。怒りが。湧き出て仕方がないのだ。だがーーーーー
「愛とわかればそれすらもーーーー」
祝楽の調べと変わり果てる。頂美の喝采が己の内と外を満たしてくれる。跳ね上がる体の一部が、尚も止まらず鳴り響くのだ。そう・・・ありきたりな言葉を使うならば・・・・
「はぁ・・・・・幸せ・・」
副騎士長の朝は早い・・・のではなく更け、明けていた。
想い人への愛が、昼夜を超越していたのだ。(任務に支障のない範囲で)
これは束縛にあらず。確認行為にすぎない。自身の信じる愛に対しての。
「・・・・・・」
だからこそ許せない。
「王は、何をお考えか!」
愛する騎士長の”最強”が揺らぐ事態が起こっているにもかかわらず、何の問題視もしていなかった。予定通りですらあったかのような・・・・。
「・・・・・私は信じています」
騎士長は未来永劫・・・完全であると。
私が愛するにふさわしい「最強」であると。
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「また一つ、力が失われました」
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どうやら、神は地へと朽ち堕ちるつもりのようだ。
騎士長の再度の発言を受け、副騎士長の手は計らずか・・・・己が剣に添えられていた。




