ムチムチで無知な少女に未知を教えるマーチ 前編
セクばんにゃ!
にゃしぃ。
投稿します。
※ひめり(お姫さん)→むつき に変更
"お姫さん"こと姫柳 睦月さんとの出会いは5年前の中学2年生の頃に遡る。
その頃の僕はコミュ力というか、他人と仲良くなる方法があまりわからず半ばぼっちになっていた。
例えるなら今の沙春ちゃん状態である。
まあ、そんな僕が授業中を抜け出して屋上でサボることは決して珍しくなかった。
厳重に施錠されているはずの屋上になぜ侵入できたかは目をつぶって欲しい。
別にキ○タクの如くピッキングやサムターン回しをした訳でもないし、そもそも僕が壊す前に結構ボロかったし。
ともかく誰かが鍵を壊した(繰り返すが僕じゃない)屋上にいつものようにサボりに来たのは5時間目。
適当に昼寝でもしようかと屋上を歩く僕に聞こえてきたのは声だった。
この中学にも少なからず不良的な子はいる。
だが彼らもとい彼女が屋上を訪れることはまず無く、僕も会ったことはない。
じゃあ、誰が――となるのは自然の摂理なわけで。
屋上ドアから向かって左。
壁にもたれ、ノートパソコンを膝に置いた少女がいた。
「今思えば中々運命的な出会いですよねぇ。少女漫画のプロローグみたいな」
くすくすと笑う彼女に僕も苦笑を返す。
「運命的かはどうかと思うけど、恋愛は始まりそうだね」
「ふふっ、始まらなかったんですか?」
「んー、どうだろ?」
「‥‥あら?」
僕の姿に気付いた彼女の反応は意外とシンプルだった。
誰もいないはずの屋上に人がいたらもっと驚くべきだと思わなくもないが。
ついでに言うなら彼女の次の言葉も意外だった。
「えっと‥‥座ります?」
ポンポンと叩くのは彼女の右隣。
よく見たらビニールシートが敷いてある。
それはともかく、相手は初対面の少女。
それも彼女に提示されたのは彼我の距離10センチ弱の隣というパーソナルスペースブレイク間違いなしの所だ。
当然今の僕なら躊躇する、が。
「お邪魔します」
スッと僕は彼女の隣に座った。
言い訳させてもらえるなら当時の僕は好奇心に抗う強い精神力もデリカシーとやらもないガキだった。
加えて雑に扱っても壊れないことに定評のある我が幼馴染の存在もあった。
あえて言うなら―――全部大谷智希ってヤツの仕業だ。
「あっ、初めまして‥ですよね?私は姫柳睦月と申します。1年B組に所属しています」
「‥‥笠原冬葉。1年D組」
無愛想とかツッコミどころはあるだろう。
だが中1のクソガキということで是非とも許して欲しい。
今の僕なら身長体重血液型、好きなおっぱいのサイズまでしっかりと教えていたと思う。
「何観てるの?」
「ああ、これですか?今度のお稽古で習う舞踊です」
「ふーん」
自分から聞いておいて雑対応とかマジ○ねばいいんじゃないかな、この僕。
とにかく、パソコンの映像にまったく興味が湧かなかった僕はスマホでアニメを観始めた。
20分程経っただろうか。
アニメのストーリーもいよいよ佳境。
そろそろハピネスでチャージな必殺技が出るかという頃、何かの視線に気付いた。
「‥‥何?」
何か、というか隣だった。
さっきまで集中して舞踊のビデオを観ていたはずの彼女はチラチラと僕の方を見ていた。
「あっ!ご、ごめんなさい!私ったら恥ずかしい真似を‥‥」
「そんなのどうでもいいから。何か用事かって聞いてるんだけど」
彼女の視線がスマホに向けられているのは気付いていた。
てっきり音漏れがうるさいとかの指摘だと思ったが。
「そ、それってなんでしょうか?」
「‥‥スマホだけど」
苦情じゃなかったことに面食らいつつもそう返す。
「そ、それはわかっていますが‥‥」
僕のテキトー返事に困ったような反応をする彼女。
そんな様子に思わず吹き出してしまう。
「アニメだよ。詳しく言うならニチアサ。もっと詳しく言うならプリ○ュア」
ちなみに当時の僕の好みは初代の無印。
うん、どうでもいいね。
「ぷりきゃあ‥‥それがアニメというものなんですね?」
「別にこれだけがアニメって訳じゃないけど」
訂正しようか迷ったが、まあいいかとスルーする。
別に大人の事情とかに屈したわけではないので勘違いしないように。
パソコンでは相変わらず着物のおばちゃんがよく分からない舞を踊っているが、彼女の視線は全く向いてなかった。
その代わり視線が向いているのは、僕のスマホで。
「えっと‥観」
「是非っ!!」
「食い気味!?」
基本20時更新とか(笑)




