ドキッ!同級生がメイドさんだった件。
セクばんにゃ!
今朝3時半のテンションでお送りします。
投稿します。
女将メイド(やっぱり響きが気持ち悪いな)さんに案内され、僕らが今日から泊まる部屋に行く。
「おーすごい。ザ・老舗旅館だね」
ドアを開けた途端畳のいい香りがしてくる。
女将メイドさんの話ではメインルームの他に和室が2部屋、1部屋あるとのこと。
流石にお姉ちゃんの家よりは狭いが、2人で使うには十分過ぎて困るくらいだ。
「お風呂など当館の施設については案内図にまとめてある。参考にするといい。食事は自由にしていできるがいつにする?」
「あ、えっと‥‥」
ちらりと沙春ちゃんの方を見ると、畳の部屋に興奮しているのか話すら聞いてない様子。
初島家ないもんね、畳の部屋。
「じゃあ19時頃で。もし部屋にいなくても準備しちゃってください」
「了承した」
これから観光して温泉入って、と考えたらいい時間だろう。
それにしても、客が敬語で店員がタメ口という不可思議な状況だが、彼女の雰囲気的に段々と違和感を感じなくなる。
口調以外の所作はめっちゃ美しいもんね、この人。
「それから当館のお客様には滞在中専属の仲居メイドが付く。後ほど挨拶をさせてもらいたい」
「はぁ‥‥」
女将メイドの次は仲居メイドか。
個人的には人見知りの沙春ちゃんが嫌がるかなーと思わなくもないが、まあ後々でいいだろう。
では失礼する、と女将メイドさんは出て行った。
「とりあえず荷解きしようか」
「はい」
着替えやら充電器やらを出した後、お茶と部屋に置いてあったお菓子を食べていると襖を叩く音がした。
「どうぞー」
そういえば仲居メイドさんが挨拶するといっていたなと思い出し、外に声をかける。
失礼します、の声の後襖が開く。
「本日より3日間、初島様のお世話をさせていただきます"むつき"と申します」
礼をしつつ名刺を渡す彼女。
名刺を受け取ると彼女は顔を上げた。
仲居さんと言われたからそこそこの歳の方かと思ったが、意外にも彼女は若い女の子だった。
恐らく僕と同年代ぐらいだろう。
いわゆる和装メイド服と呼ばれる服を着たややぽっちゃりした少女だった。
身長は多分僕と同じぐらいだが、胸もとい胸部もといおっぱいは桜井先輩レベルの凶悪なものだった。
「えっと‥‥」
そういえば僕らはどういう立場でこの旅館に予約されているのだろう。
仮にお姉ちゃんが本名で予約していたら、マスコミすら知らない姉の娘がいることが知られるのはよくないだろう。
今更ながら確認しなかったことを後悔する。
僕がどう自己紹介をするべきか困っていると、仲居メイドさんはクスッと笑った。
「初島様のご事情につきましては姉君様より仰せつかっております」
「お姉ちゃ‥‥姉が?」
「ええ、ご贔屓していただいております」
上品に笑いつつ彼女がそう言う。
なんだ、心配して損した。
「そう言うことならこの子も普通のお客さんとして、ここにいていいということですね?」
「もちろんです。笠原様、そして沙春様はこの旅館のお客様。それ以上踏み込む気はありません」
言外に"沙春ちゃんを面倒ごとに巻き込むなよ"と伝えるが、彼女は恭しくそれを受け入れた。
それにしても今回はお姉ちゃんの根回しもあり、特に問題はなくすんだものの沙春ちゃんが微妙な立ち位置の子だと改めて気付いた。
今後もこういうことがあるかもしれないし、気をつけるべきだろう。
「とーは。私はお風呂に行ってきますけどどうします?」
「あー、もうちょい休んでから行こうかな」
長旅にプラスして、余計な心配と反省で少しくたびれた。
沙春ちゃんと違って長風呂でも無いし、ゆっくり行けばいいだろう。
「わかりました。じゃあ行ってきますね」
そう言って沙春ちゃんは仲居メイドさんから温泉の場所を聞き、部屋から出て行った。
仲居メイドさんがいるのにだらしないとは思いつつも、畳に倒れこむ。
「ふふっ。昔と全然変わらないですね、笠原くん」
「‥‥へ?」
突然親しげに名前を呼ばれ、驚いて起き上がる。
目の前にはさっきと変わらず、仲居メイドの彼女。
―――いや、違った。
彼女を改めて見て気付く。
中学の頃の同級生に。
「もしかして‥‥お姫さん?」
懐かしい呼び方をすると、彼女はにっこり微笑んだ。




