第67話:環さんの涙目!?美にかける女性を舐めてた⁈先手必勝のコスメ配りと、増える不労収入にウハウハ!13歳で美容の苦労がわかるわけがない!
私の日々は、また、いつもの規則正しい日々に戻っていった。スローライフやっぱりいいなぁと思っているのもつかの間のこと、ある日、環さんに呼び出された。なんだろうと思いながら服飾組合に行くと、ソファーに座るやいなや、環さんに「ちょっと暁ちゃん、私に言ってないことがあるし、教えてくれてないことがあるわよね⁈」と、とても素敵な笑顔で言われた。
私は「⁇」と本当にわからない顔をして首をかしげると、「まぁそんな可愛い顔して首をかしげたって、ごまかされないんだからね」と言われたので、今度はますます反対側に首をかしげてしまった。
すると環さんは、ふうっとため息をついて言った。
「あなた、知念ちゃんだけに何か渡さなかった?」
私はボケボケした頭をなんとかひねり、そういえば沖縄旅行の最後にいろいろよくしてもらったお礼に、あのショッピングバッグが布製の手提げ袋になったものにプレゼントを入れて渡したのを思い出した。日差しが半端ない沖縄だから、『オールインワンの化粧品と、BBクリームと日焼け止め』、それにマニキュアの何色かのセットと除光液を渡したのだ。
それを思い出して伝えると、環さんは「オールインワンの化粧品と、BBクリームと日焼け止め! それよ、それ!! なんで私たちに渡してくれないの? それはとてもプラエクスでも需要があるものなのよ!」と言った。
(めんどくせえな〜……)
「えっ? 沖縄みたいにプラエクスは日差し強くないですよね? 日差しが強いから苦労していると思って、知念さんに色々とお世話していただいたお礼でお渡ししたんですけど……」
そう言うと、少しいつもより声を低くした環さんが詰め寄ってきた。
「あなた何言ってるの? みんな色白にするためにどんな努力をしていると思っているのよ。それはそれは血のにじむような努力をしているのよ! それも高いウグイスの糞を使ったり、これは高級でなかなか手に入らないから争奪戦がすごいんだから。それなのに手に入れるのもみんな大変なのに!」
「あー、そーなんですね」
「そうなのよ! それなのにこの間、知念ちゃんに『日差しがきついから大変でしょう』って言ったら、あなたからもらったものを使ってからは日焼け知らずでとても助かってるって言うじゃない。私たちこんなに仲が良いのに、ひどいったらひどいわ……」
そう言って、環さんは目に涙を浮かべ出した。
(はあ〜……)
「すみません。いつも環さんはみずみずしい肌だし、色も白くて綺麗だから必要ないと思ってたんです。もし必要なら今お出ししますし、そんなに需要があるなら服飾組合で丸投げでよろしくお願いします!」
そう言うと、環さんは満面の笑顔で復活した。
(あの涙は何だったんだろう……)
そしてまた、不労収入の金額が増えたのであった。ウハウハだ。ウハウハだ。めんどくさいけど、ウハウハだ!
それから、のびのびに伸びていた我が城を改築したときのアイランドキッチンや、洗い場付きの元日本風のお風呂の特許の件があった。環さんが薫さんから伝言を頼まれていて、あの時の職人さんに連絡を取り、環さんもあの時の職人さんと一緒に建設建築組合に行ってくれた。
そして、ここでも組合に加入して特許料をもらう手続きをした。建設建築組合のロゴは『鋸と金槌』だった。仕組みは他の組合と一緒だったので楽でよかった。組合ごとにやり方が違うと、暁は覚えられないもんね。
ここでもウハウハがウハウハでウハウハな不労収入が増えていった。はははは、暁は安泰じゃ〜!
そして、解散した後に後が怖いので、まず近いところで玲子さんにオールインワンとBBクリームと日焼け止めを渡し(ショッピングバッグが手提げ袋になったものにちゃんと入れたよ!)、それから都さんにも手提げ袋入りの3点セットを渡した。
ただでは起きないのが暁ちゃん。組合から廃棄用の歯車やナットをもらい(今回も大量大量!)、そのあと文明開花へと向かった。
そこでお昼を食べつつ、手提げ袋に入った3点セットを、いつものメンバーに渡してもらうように瞳さんに預けた。さらに、花ちゃんと風ちゃんには、手提げ袋にドラック機能で交換した炭酸飲料とお菓子をいっぱいつめ込んだものを渡す。この2人にも渡しておかないと、後から何言われるか分からなくて怖いからね!
こうして根回しを完璧に済ませた私は、「よし、我が城へ籠城するぞー!」と爆速で帰路につくのだった。




