第58話:ブルジョワ怖い…美味いものはウエルカム…てーげーで上等! なんくるないさ〜!!
知念さん(プラカードの女性の名前)に連れられて、立派な車でまず事務所へ。
事務所までの車窓からは、琉球王国時代からの南国の空に映える赤瓦の家々と、西洋風建築やコンクリート造りの建物が混ざり合う「琉洋折衷」の独特な街並みが、プラエクスとはまた違う雰囲気をつくっていた。
知念さんの説明では、港に近い東町などの中心部には商店や行政機関があるそうだ。街のふとしたところや少し裏手には、台風対策の石垣や漆喰で固められた伝統的な赤瓦の平屋が連なっていて、古さと新しさが絶妙に混ざり合っているらしい。
その一方で、大通りには木造平屋の商店や百貨店も軒を連ねて活気があるそうだ。路面列車を見つけたので知念さんに聞くと、通堂から首里の間を結ぶ「沖縄軌道」という路面列車なのだとか。元日本には路面列車はなくモノレールがあるが、路面列車のレアな風景が観られるのはこっちにきた私だけだ! 元の世界の半分の私、羨ましいだろ! はははは!!
ガジュマルの並木道を行き交う人力車や自転車、歩行者でとても賑わっている。大門前通りには映画館、カフェ、蓄音機・レコード店、食堂などが並び、夕方には店から流れる琉球民謡や流行歌の音が街に響いて賑やかとのことだった。
そんな説明を受けているうちに、事務所に着いた。
事務所も立派なレンガ作りの建物だった。立派な応接室に通されて、おいしいコーヒーをいただく。そして、この後どうしたいか聞かれた。
なんと、夕飯は花街にある「辻」という街で、政財界や経済界の重鎮たちが夜な夜な悪巧みをする一見さんお断りの立派な料亭を予約してくれているそうだ。メニューは琉球王国の宮廷料理をベースに、都市からの客をもてなすための日本料理を取り入れた、極めて贅沢な『琉球懐石』だという。
東道盆による前菜は、六角形や八角形の美しい漆器に盛られた豪華なオードブルなんだって。
(ひゃあ〜怖い、大丈夫か、わたし……!)
でも、知念さんと2人で食べると聞いてほっとした。薫さまのパワー、凄すぎない!?
何故にこんなVIP扱いなのだろうか。
食事中は、辻の尾類(アンマーや芸妓たち)による美しい琉球舞踊が観られるんだって。
ブルジョワ感が半端ないさー!
……とはいえ、私は今日は市場を見たいと言った。明日も、朝の市場を見てから首里城を見学したいと伝えた。
結局、今日はこの事務所の裏庭にキャンピングカーを停めることになった。
さあさあ、観光するぞー!
なんくるないさ〜。
てーげー で じょーとー!




