第55話:元日本からの憧れのキャンピングカー納車→またまたアトラクション→最後は推活で満足だ!
ウッキウッキ♪ウッキウッキ♪今日は私は朝から上機嫌。なんでかなぁ?どうしてかなぁ?今日はとうとうキャンピングカーの納車日なのだ。
テンション爆上がりである。食欲も爆上がりである。もう知り合いのみんなには報告してある。また、どうせ試乗会?パレード?アトラクション?になるので、まず時代屋さんの前に文明開花の皆様全員(花ちゃんはどうやって瞳さんを説得したのか知らないが、学校は今日は行かなかったらしい……)そして瞳さんの幼なじみ3人とその家族みんなが集合している。
そして私がスタスクちゃんで時代屋さんの前に到着すると、既に時代屋さんの3人は待ち構えていた。そしておもむろに駐車場箱からキャンピングカーを取り出した。
「まあ!なんということでしょう」
私はついつい声に出して言ってしまった。それは仕方がないと思う。本当に夢にまで見て憧れたそのものを具現化してくれたキャンピングカーだったからだ。
レトロな車体と色はクラシックなバスのフォルムで、深みのあるラピスラズリの色がとても美しい。まさに時代屋の職人さんたちが総力を挙げて作った「動く貴賓室」のようだ。
車体全体に施された金色の細やかな装飾が、大正浪漫の華やかさを感じさせている。金色を使っているのに、とても品があるんだよな。成金じゃないんだよねぇ〜。
側面の後部座席に乗るための木製ドアが、レトロな雰囲気をさらに強調していてますます良きかな。
大きな窓にはレースカーテンが掛かり、中が見えなくなっていてプライバシーもバッチリだ。
屋根の横長で、両側面にある天窓はステンドグラスになっている。煙突、歯車、時計の装飾など、スチームパンクの要素が満載で見ているだけでワクワクしてしまう。
それに可愛いワンポイントがあり、木製のドアの左横には歯車のエンブレム、ドアを挟んで反対側の運転席のドアあたりにある猫がシルクハットをかぶっているエンブレムが、可愛くて可憐な私にとっても合っていると思う。時代屋さんわかってるね……。
そして後部座席のドアを開けて中に入っていった。もちろん土禁だ!土禁だ!!大切なことなので、2回言わせていただいた。扉は二重扉になってて、間が狭いながらも玄関の土間みたいになっているので、ここに靴を脱ぐことができる。室内に続く内側のドアにはステンドグラスもはめられている。外観のイメージを裏切らない、豪華で落ち着いている。まさに『動く貴賓室』だ。
ラピスラズリ色の、座り心地が良さそうなベルベット調のソファが向かい合わせに2つあり、その間にはダークブラウンの木のテーブルがある。ベッドに展開するときは、この木のテーブルを下げて背もたれになっているソファの部分をテーブルのところにはめ込むと……「何と言うことでしょう」、居心地の良いベッドが「ハイ!!」出来上がり。
天井のシーリングファンや壁の歯車時計、ステンドグラスの天窓など、細部までこだわったスチームパンクな装飾がもうたまらん!
右手にはミニシンクがあり、シンクの下の木製の扉を開けるとほかほか箱になっている。シンクの隣には、元日本風の木製の冷蔵庫もどきな冷え冷え箱を置いてある。後部には狭いながらも簡易水洗トイレの個室もあり、その横のスペースには小さいクローゼット兼物置も付いている。
まさに夢見た「引きこもれる最強の移動式隠れ家」だ。これさえあれば、多分?きっと?プラエクスの外に出れるかも?しれない。
それから設備の説明と操作の仕方を時代屋の皆様に教わった。今回も、もう登録はバッチリだ。それにスタスクちゃんと一緒で安心安全装置がいっぱいついてるので、めったなことがない限り事故など起きることはありえないそうだ。
早速私は運転しようと運転席に乗り込もうとした。風ちゃんにまた横に乗ってもらい試運転をしたかったからだ。しかし、すっかりうっかり観客の皆さんを忘れていた。皆さんの無言の視線に刺されながら、後部座席を開け「皆様、絶対土禁!コレ必須!」と言い、順番にアトラクションが始まった。もちろん1番初めは花ちゃんで、最後まで降りずに乗っていた。
一通り皆様が乗り終わり、今度は服飾組合に向かって走っていった。もちろんこの後の展開が予想できたので、時代屋の3人も一緒だ。
服飾組合の前には既に環さん、薫さま、玲子さん、それに何故か蒸気機関組合の鉄さん、鋼さん、都さんもいる。(はいはい。ショールームと試乗会ですかね?)
皆様に挨拶そうそう「土禁です!コレ鉄則!」と言い、またまたアトラクションが始まった。
今回私は後ろの乗り心地を確かめたかったので、後ろに乗って、運転するのは時代屋さんから説明を受けた全員だ。交代で後ろの乗り心地も確かめたいらしく満席だ。(もう好きにしてください)
そして一通りみんな乗って満足したらしく、時代屋さんに交渉を始めた。『大商談会』だ。時代屋さん、忙しくなるけどウッハウッハだね。
薫さまが私の目の前にずっと座ってくださったので、私は目の保養になって、今日の推し活も順調でよかったよかった。この距離くらいには何とか慣れてきた。麗しさには慣れないけど、でも慣れた。
「暁ちゃんはほんとすごいよね。地方だと蒸気機関車で行ったはいいけれど、宿泊施設が整ってないから、こういうキャンピングカーがあれば現場でもとても役に立つよ。ほんとありがとね」とお声をかけ褒めてくれたので、私はもう気絶しかけたので声も出ず、ただうんうんとうなずいていただけだった。
それを見てずっと環さんが笑っていたのが腑に落ちないが、まぁよしとしよう。今日も推し活は順調です!!




