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大正浪漫なスチームパンクの蒸気都市で、ドラッグストア機能とポイントを駆使してスローライフを送ります  作者: Fos B


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第54話:お口にチャック!?クラゲだけじゃなく、ヌタうなぎのネバネバ?怪しい大発明の予感に、逃げろ、

今日は月に1度の、料理組合と服飾組合、そして蒸気機関組合を巡る日だ。

特許料の件と、ドラッグストア機能のポイントで購入した商品を密かに卸す日でもある。

まず料理組合に行って、スマイル0円のお姉さんにいつもの対応をしてもらい、その足で服飾組合へと向かった。

今日は珍しく環さんがいなかったが、副組合長がいた。いろいろな内緒話は最近は副組合長にも伝わっているので、ここでの用事はスムーズに済む。

そして最後に蒸気機関組合に行った。今日はここでやることが盛りだくさんだ。

組合長の鉄さんと副組合長の鋼さんと組合長室で顔を合わせ、まずは特許料の件、そしてキャンピングカーの新たな特許の件について話す(ウハウハ、不労所得がまた増えた。良きかな良きかな)。

一通り終わったところで、鉄さんがおもむろに、チョココロネが入っていた一番初めの「30%OFFのシールがついた袋」を取り出した。

「暁ちゃん、この透明の袋はどうやって作っているんだろうか?」

「あー……それは、故郷のところから持ってきたものだから私もよくは知らないんだけど……」って、(しまった!! あの袋、回収し損ねてた……! まだ持ってやがったのかよ、スルーされたと思ったのに…めんどくさいなぁ!)

「この技術は素晴らしいと思うんだよね。いろんなものに使えると思うよ。食品を包むのにもいいし、汚したくない商品を包むのにもとてもいいんだけど」

(この世界は石油由来の製品なんてないんだからさぁ、できるわけないじゃん! 聞くなよ!! この人たち、私が何でも答えられるとでも思ってんのかよ……!)

「材料とか、ちょっとわかんないですけど……」

よく異世界ものだと、スライムの粘液とかを使ってそれっぽい素材を作るなんて話があるけれど、あいにくこの世界には魔物はいない。

「そうだよねぇ……」

「あぁ〜、例えば海のクラゲのぷるぷるした傘を上手く加工するとか、いっそヌタウナギの強力なネバネバ液とかどうですかね? なんかそれっぽいものが作れそうな気がするけど……なーんて、冗談ですよ、冗談!」

――その瞬間、鉄さんと鋼さんの顔つきがガラリと変わった。

(……また私はやばいスイッチを入れてしまったらしい)

2人であれこれと熱い話し合いが始まってしまった。私の用件はもう済んでいる。

私はテーブルにあったあの謎技術の鈴を鳴らした。

すると、できる秘書的女性の都さんがすぐに部屋に入ってきてくれて、室内の惨状(?)を見るなり、私にこう言った。

「こうなったらもうこの人たちはほっときなさい。用事は済んだのかしら?」

「はい、もう1時間以上前に済んでると思います」

都さんは深いため息をついて、「もう帰ってもいいわよ。帰ったほうがいいわ……。あとは私が、あとで暁ちゃんが帰ったのを伝えて、たっぷり説教しとくから」と、それはそれは優しい笑顔で言ってくれた。

私は「お願いします!」と心の中で手を合わせ、蒸気機関組合を早々に逃げ出させてもらったのだった。

その後、生存確認の報告のため『文明開花』に立ち寄り、美味しいお昼をたらふく食べたのであった。甘味も爆食いしたのであった。

ちゃんちゃん。


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