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大正浪漫なスチームパンクの蒸気都市で、ドラッグストア機能とポイントを駆使してスローライフを送ります  作者: Fos B


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第49話:名声も報酬もノーセンキュー!面倒事もノーセンキュー!知り合いだけは守るしかない!!

運が良いことに、共鳴歯車で薫様と環さんがすぐに出てくれた。

「ちょっと出所は言えないんですけれども、こういうことを耳にしたんですが……」と事情を説明すると、薫様がすぐに「そんな情報どこから入手したんだい? 私も今さっき極秘で知ったばかりなんだよ」と驚いた様子だった。

「これに関しては口にできないんです。口にするとヴォルプタス様の……」と言うと、すぐに薫様は「わかった。どこから聞いたかは聞かないことにするよ」と言ってくれた。

それなので、私は続けた。

「それでですね。うちのいつもの例のですけれど、秘伝の一子相伝のこの疫病に効く特効薬兼予防薬を持ってるんです。これは確かなものなのでこれを渡したいんですけれど、とにかく出所がばれるのが嫌なんですよ。その後のゴタゴタに巻き込まれたくないんです」

私がそう言うと、環さんが「わかったわ。暁ちゃんの事は内緒にするから……薫もそれでいいわよね!」と背中を押してくれ、薫様も「もちろんだよ!」と快諾してくれた。

(ヴォルプタス様、今回もあなたの面倒事だけど、良い仕事してるね、)

「それで薬の引き渡しなんですけれども、私身バレしたくないので環さんのところにとりあえず行って、そこの倉庫の空いているところに大量におろしていいですか? 今持っているあるだけ全て出しますので、後の采配は薫様と環さんにお任せしますので」

すると薫様が「薬の料金はどうする? どうすればいいかな?」と聞いてきたので、私はこう答えた。

「ヴォルプタス様への寄付と考えていただければ良いので、私食べるのにも困っていないし、いただかなくて大丈夫です」

「「なっ!!」」

二人ともびっくりした声を上げていたが、不労収入で食べるのには一切困っていないし、とにかく身バレしたくないし、めんどくさい事はごめんだ。私は我が城でぐだぐだとスローライフを送りたいだけなんだ。

「とりあえず私の知り合いには先に渡すので、もちろん薫様と環さんにも、ご自分の配りたいところに配ってください。かかってなくても予防で飲んでおいてくださいね。かなり命の危険がある疫病みたいですから。ではこれから支度して、環さんの服飾組合に向かいますので」

そう伝えて通話を終えた。

私はその足でスタスクちゃんに乗って、まず文明開花に行った。

キッチンに駆け込んで扉を閉め、理さんと瞳さんに事情を話す。そして大量の薬を渡し、「絶対に予防で飲んでおいてください」と念を押した。薬の采配はお二人に任せることにした。

もちろん幼馴染みの3人組やその身内にも渡してくれるようにお願いした。とにかく2人もすぐに飲んで、花ちゃんが学校から帰ってきたらすぐに飲ませるように伝えた。

そして予防のために、外から帰ったら絶対に石鹸で手洗いをしてうがいをするように言い、外に出る時や人と接するときはマスクをするように言った。マスクも先ほど薬を買うときにポイントで交換したので渡した。この世界観に合う布マスクになっているけれど、実は高性能になっていてウィルスを通さないらしい。亜空間収納の鑑定で調べたらそう出ていた。

『手洗い、うがい、マスク』その3点を徹底してもらうようにした。

私は隣の時代屋さんに行き同じように伝えて、薬とマスクも渡した。もちろん多めに渡したので、家族や自分の口の堅い知り合いに渡してもらうように頼んだ。

そしてその足で蒸気機関組合にも行って、組合長の鉄さんにも同じように伝えて、薬とマスクを渡した。

最後に玲子さんのところにも行って同じことをした。

私自身は、この世界に来たときに魂が半分になっちゃったから魔力で補われていて、天寿を全うするまで健康優良児だから疫病にかかる事は無い。何と言うチートだろうか。

とりあえず、この世界に来てお世話になった人々には安心安全な状況になってもらえると思ったので、服飾組合の環さんと、そこで合流予定の薫様のもとへスタスクちゃんで駆け付けた。

広場を通る時にあるヴォルプタス様の真っ白な大理石の像を、そのたびににらみつけるのも忘れなかった。


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