第48話:緊急事態発生!プラエクスを襲う謎の疫病と、ドラッグストア機能の真髄炸裂!これ貸しだからな!ゴスロリちゃん!!
その知らせは、朝の大切な仕事『電子書籍を読む』の最中にきた。
聞き慣れた懐中時計の着信音に「なんだなんだ、邪魔するなよ」と思いながら蓋をパカっと開けると、A4サイズの画面に赤字で『緊急ミッション発動!!』と書かれていた。
私が(なんだなんだ。どうした?)と思っていると、文字が流れ出した。
『暁ちゃん大変なの。どうにかして! バグが発生しちゃったみたいで、いきなりプラエクスで元日本で言うインフルエンザが発生してしまったのよ。予測できない異常事態よ!』
(はあ〜? 私は医療関係者でもないし、ただの13歳のいたいけなか弱い少女なんだよ。何ができるっていうのよ)
『みんな免疫がないから、蔓延するスピードが早いのよ。そこであなたのドラッグストア機能を使って薬を購入して。あなたがデレクトアティオに来る前にお母さんのために買った常備薬があるでしょう? あの薬は元の世界のものだから、ドラッグストア機能の懐中時計ショッピングで買って、異界のパワーを抜かないままなら、このインフルエンザに特効する薬になるからね。
かかってなくても、飲めば予防薬になるわ。錠剤でも顆粒でも両方大丈夫。もし赤ちゃんがいたら顆粒をきれいなお水で溶かしたものを少しだけ飲ませれば効くようにしてあるし、子供もそうよ。ちゃんと赤ちゃん用と子供用でそっち仕様に用意したから。年齢とかのこともきちんと袋に書いてあるわ。
早く薬を購入してみんなに配って! 配り方はあなたが今まで築きあげた人脈でどうにかして! お願い』
(そんなこと言われても……ヴォルプタス様がこの世界の創造主なんだから、そんなバグすぐ直しちゃいなよ)
『私が手出しできないのわかってるでしょう? それに蔓延するスピードが早いから、あなたの知り合いとかとにかくかかったら大変よ。そのぐだぐだスローライフもできなくなるわよ』
(何⁈ 私を脅かしてるのかしら……でも、知り合いがインフルエンザになるのは忍びないし、わかりましたよ。やればいいんでしょう? 人の命がかかってるけど、私のことこき使うんだから……ゴスロリちゃん? わかってるわよね……貸しはデカいからね!)
私は、あのお母さんのために買った薬と同じものをドラッグストア機能で大量買いした。今まで貯め込んだ蒸気機関組合やゴミステーションのリサイクルで集めた釘やナット、その他貴重な資源も全部ポイントに変えて使った。どれぐらい必要になるか、日本国内だけで済むのか、それさえもよくわからないからね。結構外国とも行き来してるみたいだし。
はぁ〜、こんなテンプレはいらないよ。ほんと勘弁してほしい。
とりあえずそう思いながら、大量の薬を亜空間収納に入れて、私は華族で大企業の財閥である薫さまと環さんに共鳴歯車で連絡を入れるのであった。




