第45話:家を見学にしに来たのか、食事を食べに来たのか、いえいえ、私の独立をお祝いに来たはずですよね?ですよね…
いよいよお披露目兼引越しの当日になった。お昼もしっかり文明開花で食べて、前日までに理さんから納入された食事は亜空間収納にきちんと入れてある。
プラエクスに来てからお世話になった「宿屋文明開花」の3階のお部屋に生活魔法のようなクリーンをかけて頭を下げ、一礼をして部屋を出て行った。少し寂しいセンチメンタルな気持ちもあるけれど、自分のお城が持てて、これから引きこもりを目一杯できることを考えると、ワクワクしてしまった。(複雑な13歳の乙女心を持つ暁ちゃん、進化の旅に出発だぞ!)
理さんも瞳さんもランチタイムで忙しかったけれど、きちんと頭を下げて挨拶をして出てきた。(どうせ後で会えるし、何ならこれから毎日ご飯を食べに来るから会えるしね……)
花ちゃんは今日は学校から帰ってくるのが遅いのか会えなかったので、また後で話せばいいかと思い、そのまま文明開花のドアを開けて、一度くるりと建物に向かって頭を下げ、スタスクちゃんに乗って新しい私のお城、ラピスラズリの屋根のおうちに向かって行った。
今日は天気が良いので、リビングルーム兼サンルームになっている部屋の掃き出し窓をを開け放し、ウッドデッキとつなげると、かなり広くなって圧迫感がなくなるし開放感もあっていい。そしてこの家は絶対土禁(土足厳禁)なので、懐中時計を取り出し、ドラッグストア機能のショッピングで革に見える黒の合皮を使ったスリッパを20足買った。(もちろんポイントでね!)
こちらにでてきたらちゃんとした本物の皮になっていて得した気分だ。ちょっと前に両親と行ったドームでのテーブルコーディネートなんちゃらのイベントのような、おしゃれなテーブルコーディネートになったと自画自賛しよう。
元日本だったら、「映える」から写真撮りまくりものだな!
ここに麗しの薫さまもお座りになられるなんて、私はなんて幸せなんざんしょ、オホホホ!
そして続々と皆さんがやってきた。玄関でスリッパに履き替えてもらって、「靴の匂いが……となると嫌だな」と思ってクリーンをかけて差し上げたよ。
そしたら、(なんと言うことでしょう、皆様の靴が新品同様ピッカピカになってしまったハハハ、やりすぎちゃったかな、まぁいっか!)
そして時間になったので、まずは「家を見たい」と言う皆さんを案内をした。
寝室まで見られるなんて恥ずかしいかな、だって私13歳だもん、と思ったけど、案外みんな図々しく勝手に観てた。もういいや、好きにしてくれ……。
みんなキッチン設備やお風呂やトイレ、特にウォッシュレットに感動していた。(そうだろそうだろう、元日本のウォッシュレットは宇宙一だからなハハハ)
一通り見終わったので乾杯をした。
そしたら、お酒からお菓子から何から何までみんなにガンガン食べられて、またたく間になくなってしまった。
私のおやつが……余ると思ったのに……!
皆さん、家を見に来たのですか? それとも食事をしに来たのですか? 私の独立を祝いに来たのですか?
そう皆様に問い正したい、暁13歳の心の声であった。




