シーン87エルザック。
私達に告げられたアキニー様の依頼。
それはこのケニージアに迫りくる新たな危機だった。
するとアルマジャーロくんが慌て入ってくる。
『アキニー様!!???』
『アルマジャーロ………どうしたのです?』
『はいっ!!今入った情報によりますとケニージア城へと『エジプレア』の軍勢が迫ってるとの事……やはりあの戦いの残党かと思われます!!』
『そうなのね…………では私自らが行きましょうか。』
『アキニー様………それはお待ちください。』
そういったのはドエルゴだった。
『ドエルゴ殿……………………………。』
『ワシには残党という事が引っかかっているのです』
『それはどういう事でしょう?』
『先のアキニー様の告げた名前が我々がこれまでずっと戦ってきた者の名前と一致するのです。』
驚きの声をあげるアキニー様。
ドエルゴが続ける。
『やつはここにいるセミル殿の父で天空の城の主であった『イーグレンス王』の『力』を吸収し奪ってしまったのであります。』
『なんと………その様なことがあったのですね。』
『ええ………そうでもなければ………父が負ける事などありませんでした。』
セミルちゃんが悲しげな目をして告げた。
アキニー様がふぅっと息を吐く。
『天空の覇者………イーグレンス王………マジェスト協会のヤシュア殿も過去に仰られていた最強とも言える魔神を従えこの地を守っていたお方………そんな彼をも倒した強敵…………なのですね。』
アキニー様が思考する。
そして口を開く。
『『ライラック』!!今こそこのケニージアのマジェスト協会の力を借りましょう………集まってくださるように伝えてきてください。』
『かしこまりましたアキニー様。』
『ライラック』さんが去っていく。
私もその後ろ姿を見ていた………するとアキニー様が続ける。
『この世界にはヒューマンによる『マジェスト協会』というものが作られているのです………現在そこの主となっているのが………『エルザック』という男性です……とても賢い方で……私も助けられています。』
そういったアキニー様の目は恍惚としているように見えた。
まるでエルザックという男性に好意を寄せているみたいに。
『アキニー様……………………。』
私にはそんなアキニー様がとても美しくて可愛らしくも見えた。
『あっ!私ったら………ごめんなさいフェルノちゃん!』
『いえ……私もそんな気持ち少し分かります。』
私は思わずサーベルさんを目で追っていた。
セミルちゃんと話しているサーベルさん……。
するとアキニー様の声が聞こえた。
『フェルノちゃん………………私もフェルノちゃんもこれからね……なら………一緒にお互いの想い人を振り向かせるために頑張りましょうね!』
『アキニー様…………………はいっ♡♡♡』
私達が笑顔で笑いあっているとドタバタと騒がしい足音が聞こえてくる。
『なっ!?なにあれ!?』
『数名の足音が聞こえるね?』
私に相づちを打ってくれるキャリッシュちゃん。
するとサーベルさんとセミルちゃんの声が聞こえる。
『何か騒がしいのがここに向かってる!!』
『んんっ!?これは!!!????』
聞こえた誰かの声!!
『うおおおおおーーーーーーーーーーっ!?』
『うわああっ!?止まらないいいーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
すると私達の目の前を通り過ぎて行った何者か三人の姿があった。
その時。
ドゴオオオオオーーーーーーーーーーーーンっとお城の壁に衝突し、倒れた三人の姿が見える。
『いっててえええ……………………………』
『お兄様が暴れるからですわよ!?』
『二人ともーーーだから言ったじゃないですかあ?』
それは三人の獣人だったのです。
するとそんな三人の背後からいつの間にか着いてきたのだろうか……………一人のイケメン男性が立っていたの。
『エルザック………………来てくれたのね。』
アキニー様の想い人であろうかっこいい大人の男性が呆れ顔で立ち尽くしていたの。
『やれやれ………本当にお前達は言う事を聞かないね………ああ……………アキニー…………ここからは僕達………ケニージアマジェスト協会がここの防壁となろうぞ。』
『『かっこ……………………いい………………。』』
私達ここにいる女性三人が思わずそう呟く。
『ん?アキニー…………この子達は?』
『ええ…………私達を手伝ってくれる……………とても頼もしい………………仲間達の皆さんよ。』
アキニー様をアキニーと呼んでしまうこの人すごい…………。
私がそんな事を考えているとアキニー様が告げる。
『そしてこの娘があの冒険王レイオールの愛娘のフェルノちゃんよ。』
そう私をエルザックさんに紹介してくれたアキニー様だったのです。
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