シーン100魔王の気配。
私達は背筋が凍りつく気配を感じた。
それは私達の前に幾度となく現れ……そして………群を抜くほどに強かったセミルちゃんの父親イーグレンス王を亡きものにした恐るべき魔族であるあのシャロン。
『あのシャロンがまた……………。』
『ええ……………そして。』
セミルちゃんが哀しげな表情を浮かべていると彼女の肩に手をのせるサーベルさんが続ける。
『今そのシャロンは見た目数千はいるであろう魔族の軍勢を率いてこのケニージアへと進軍しているのです。』
『サーベルさん………。』
『しかも魔族の軍勢は光るボディーの軍勢………恐らく一国など簡単に潰せるであろう力を持っているであろう者ども。』
するとベアズリーさんが声をかけてくる。
『そのシャロンとやら…………我々の力である魔神を奪い取る力を持つ者………油断はならんな。』
『ええ…………ベアズリーさん………私は先程運良くなんとかアルマジャーロさんの力で救われましたが………。』
『ああ…………そのシャロンとやらの情報も我々の元には既に届いていた………だが現在……それと同時に……………魔王の影も…………世界に広がりつつあるのだ。』
『『魔王!!???』』
そんなベアズリーさんの言葉に私達の中に恐るべき思いがつたわる。
シャロンという強者…………そしてその上をいくであろう世界を混沌に陥れようとしている魔王。
この世界は本当の意味で最悪な状況にさらされようとしていたの。
すると口を開いたのはアルマジャーロくんだった。
『ええ…………でもここで僕たちは負けるわけにはいかない…………シャロンの力は確かに我々にとっては脅威です………ですがそんな奴の力から皆さんを守るのは………この僕です。』
『アルマジャーロくん………………。』
そんな彼に私は………………ドキドキしていたの。
『ハッハッハ……………そうだなアルマジャーロ……………お前が居てくれるならば…………我々は最悪から何とかなると思い戦うしかないな。』
『ええ…………僕の目の前で………二度と悲劇は繰り返させない。』
私の目の前でそう呟くアルマジャーロくん。
するとその時。
バサッと……………何かの音がし…………腰にふわりと感じた何かの感覚………………………。
『えっ!?』
私が再び感じたこの感覚は…………………。
『きゃあああーーーーーーーーーーーっ!?』
思わず叫ぶ私。
そして目の前には真っ赤な顔をして視線を落とすアルマジャーロくん。
『へへっ!!白パンツ!!!僕のご褒美だもんね!!』
『こらあああーーーーーーーーーーー!!チーク!!!!!アンタまた!!!!!』
小さな獣化したチーターが二匹………目の前で騒いでいたの。
『もおーーーーーーーーーーーーーっ!!チークくん!!イタズラダメだよーーーーっ!!』
小さなチーターを追いかける私。
『へへっ!白パンツねえちゃん!こっちだよーーーーーーーーーーーっ!!』
『フェルノさま!!私も追いかけます!!』
そういったチールちゃんも小さなチーターとなり一緒に追いかけてくれる。
『ふぅ……全くアイツらは…………』
深いため息を漏らすチームくん。
でもそんな私達を見て皆が笑顔で見ていた。
『お嬢……………でも我々の力も抜けましたな………魔王が世界を覆う中…………勇者もその存在の声も聞こえてきてると聞きましたが。』
『ええ………ドエルゴさん…………我々マジェスト協会でも勇者の存在を確認と協力関係にあります……………そんな勇者一行もまた………そんな勇者との共闘へと動いております………ですので今まさに魔王自身は勇者との戦いに目を向けているハズ…………………魔王は勇者に任せましょう……そんな希望を持てる人物だとアキニー殿より聞いております。』
『その通りです…………………。』
その言葉と同時に私達の目の前に姿を現したのはなんとアキニー様でした。
『アキニー様!!!!!』
私は目を輝かせて立ち止まって目を奪われていた。
私の最推しをとらえるセンサーは鋭いのである。
アキニー様の隣には彼女の護衛であるライラックさんと…………エルザックさんの姿もそこにあったの。
するとアキニー様がその崇高なお声で語りかけてくれる。
『フェルノちゃん………そして皆さん…よく頑張ってくださいました………』
『アキニー様あああーーーーーーーーーっ。』
私は震えアキニー様を見つめる。
『ふふ………フェルノちゃん………落ち着いて。』
『皆さん………勇者が今まさに魔王との最終決戦をはじめようとしています………我々もこのケニージアを守るために……共に戦っていただきたいのです。』
そうアキニー様が微笑んだその時。
彼女の背後に現れたのは炎の怪鳥………神獣フェニックス。
『おおっ………これがアキニー様の………伝説の魔神フェニックス。』
『凄い…………………………………。』
私達はフェニックスに目を奪われる。
『癒しの炎』
そんなフェニックスが放った光が私達を包み込む………温かい光が私達の傷と身体を癒す。
『『アキニー様……………………………。』』
『ふふ………………皆さん………私と一緒に戦ってくれますか?』
『『はいっ!!!!!』』
こうして最終決戦へと挑む私達が身構えていたのです。




