表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/33

暗室の光(玲への探索)

夜更け。 カーテンは閉ざされ、部屋の中は完全に闇に沈んでいた。


唯一の光は、膝の上に置かれたノートPCの液晶だけ。


その前で、犯人は無言のまま翠のカバンの中身を漁っていた。


古びた財布。ポケットティッシュ。メモ帳。 そして——免許証。


名前:響 翠 住所:山口県岩国市〇〇


犯人は口の端を歪め、 そのままインターネット検索を開始する。


「響翠 SNS」 数件ヒットする中で、 控えめに運用されていたアカウントを見つける。


最近の投稿には、 「娘が大学に合格しました!」 という文と桜のスタンプ。


——大学名は、犯人自身が通う大学と同じだった。


「……なるほど」


犯人の目が、静かに狭まっていく。


だが、娘の名前も顔も記録されていなかった。


別の方法を取る。 翠の“フォロワー一覧”を閲覧。


その中に、目につく名前が一つ—— 「響 俊幸」 年齢、地域、投稿内容からして、恐らくは親戚か。


クリック。


「……いた」


「玲ちゃん、大学入学おめでとう!」 入学式の校門の前で撮られた写真。 制服と桜、そして——犯人の記憶にも引っかかる女子学生の姿。


暗闇の中、 ノートPCのブルーライトが、 犯人の歪んだ笑みを照らしていた。


「やっと見つけたよ、玲ちゃん」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ