表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/33

診察室にて

若い精神科医が、優しい声で尋ねた。


「気分の波がありますか?」 「眠れない日が続いてますか?」 「“聞こえる”感覚について、もう少し教えてもらえますか?」


玲は、言葉を選びながら答えた。


音。風。気配。 それらが日によって形を変えて襲ってくること。


母が亡くなったのに、何かが残っている気がすること。


医師は静かにメモを取り、最後に言った。


「……おそらく、うつ状態の初期段階かと思われます。 少し気分を持ち上げるお薬を出しますね。  

無理せず、生活のリズムを整えるよう意識してみてください」


玲は処方箋を受け取り、頭を下げた。


薬局の袋の中に、小さな白い錠剤が並んでいた。


“気分を上げる” その言葉が、今の自分に合っているのかどうか、よくわからなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ