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ゲームの仲間と異世界攻略! ~異世界でも育成にいそしみます〜  作者: eo


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13話:初狩り

あの後何とか2人に頼み込み、2人の目の届く範囲で戦うこと、2人がOKを出した魔物とだけ戦うこと、少しでも怪我したらすぐにスフィーダに戻ることなどを条件に承諾してもらった。


(2人がこんなにも過保護だなんて思わなかった。2人にばかり負担をかけていられないし頑張らないと。それにレベルが上がったらできることも増えるし!)


街で10シルバー程を支払って軽めの剣を買い、すぐに町外れの森に向かった。


「マスター、絶対俺たちより前に出ちゃダメだからね!」


「わかってるよ!最初、少しだけ2人が戦ってるとこ見ててもいいか?」


「なんだぁ?マスター、やっぱり戦わないのか?」


「違うよ!戦い方を覚えたいだけ。」


当たり前だが今まで日本で平穏に生きてきた俺にとって戦ったこと、ましてや剣を振ったことなんてない。何も知らないままぶっつけ本番で戦うには無謀だってことくらい分かる。かと言って2人に戦い方を教えてもらうとなるとそれだけ2人の時間を奪ってしまうのでこれ以上迷惑はかけたくない。


だから見て学ぶ。2人の技術を見て盗む。俺は自慢じゃないが小さい頃からそこまで努力せずともすぐに何でもできた。高校に入ってからはなるべく目立ちたくなかったためいつも適度に手を抜いていたが、本来は勉強も運動も人よりかなりできる方で1度見れば覚えれたしその通りに動くことができた。基本動作さえ覚えればあとはそれを応用するだけの為、人より上達するのも早かった。


「今日もゴブリンかよ〜。どっちかというとワーウルフの方が嬉しーんだけどなぁ。」


「じゃあマスター、そこで見ててね。」


森を歩いていると最初に出会ったのはゴブリン数体。魔王軍の領地で最初に戦った時と同じような状況だがあの時よりレベルもステータスも上がり、今度は最初からカイもいるため苦戦することなく戦えている。


(基本的に構え方は半身で右足が前。膝は若干曲げていつでも動けるようにしてるのか。レオンはほぼ両手で剣を扱ってるな。剣道みたいな感じか?対してカイは片手で扱うことが多い。一撃の重さを重視するなら両手、柔軟な動きを重視するなら片手、かな。上から振り下ろす時は腕だけじゃなく体全体の使い方が重要そうだな。ただ避けられた時に隙ができるからそこを切り返しや体術でカバー……。)


基本的な構え方、剣の振り方、切り返し、ステップ、体捌きなどおおよその動きは捉えることができた。


(あとは実践あるのみだな。)


「ちょっと俺も参加するね。」


「えっ、ま、ますたー!?」


さらにあとからやってきたゴブリンのうち1番近くにいた1体に近づく。


俺が近寄ってきたことに気づいたゴブリンがすかさず短剣を振りかざして向かってくる。まずは左上から振り下ろされた短剣を剣で受ける。体格差もありこれは難なく受け止めることができた。そのまま軽くはじき返す。剣ごと上に腕を弾かれ大きく仰け反ったゴブリンに容赦なく袈裟斬りで剣を振り下ろす。胸から勢いよく飛び出した血が頬にかかる。


まだ俺自身のステータスが低いからか一刀両断とはいかなかったがそれでも深い傷を負わすことには成功した。


ギイギィと力なく鳴きながら恐怖に染まった顔でこちらを見上げるゴブリン。その胸からはドクドクと緑色の血液が滴り落ちている。それでも剣を振り上げ向かってくるのでそれに答えるように次は心臓を一突きにした。


ズルっと剣を抜くと魂を無くした入れ物は力なくその場に崩れ落ちた。


「ふぅ。意外と動けるな。」


生まれて初めて自らの意思で虫以外の生物を殺したが、思ったより恐怖も戸惑いも怯えも感じなかった。ただ感じるのは手に伝わってくる肉を切る感触、そして飛び散った血で汚れた衣服や手が気持ち悪いということだけだった。


ぼうっと血に濡れた自らの手を眺めるが出てくる感情はその一択だった。


(俺って結構人でなし?)


「マスター!危ない!」


レオンの声で振り返ると別のゴブリンが2体剣を振りかざしてきていた。


(ぼーっとしている場合じゃないな。てか、どんだけゴブリンいるんだよ。)


すぐさま軽く身をよじって2体の攻撃を交わしたあと、そのまま回し蹴りで一体を遠ざけ、その隙にもう一体の剣を持っている方の腕を切り飛ばしそのまま腹を切り裂く。絶命したのを確認するとすぐに蹴り飛ばしたゴブリンの方へ向い、そちらも難なく切り伏せた。


俺が2体目を討伐したのと同じくらいにカイとレオンも全てのゴブリンを掃討し終えやっと一段落着いた。


最初は数体しかいなかったはずなのにいつの間にかどんどん出てきて気づけば20体以上のゴブリンの死体に囲まれていた。


(こいつら1匹見つけたら何匹もでてくるゴ〇ブリかよ。そういえば名前も似てるな……。)


「マスター!無事!?」


「急に出てきやがって、怪我してねぇだろうな?」


しょうもないことを考えながら頬についた血を腕で拭っていると血相を変えたレオンとカイが近寄ってきた。


「大丈夫だよ。この通り全部返り血だから。赤色はないでしょ?」


ゴブリンの血は緑色なので俺が血を流してたら1発でバレる。本当に怪我はしてないのでふふんと鼻を鳴らしながら両手を広げて回ってみせる。


「もー!マスター心配させないでよ!心臓飛び出るかと思っただろ?」


「でも結構動けてたよな?剣を振ったことあんのか?」


レオンにギューッとされたため、潰れたカエルのような声が出たが、肩をパンパンと叩くと力を緩めてくれたため腕から抜け出す。


すると次はカイが無遠慮に俺の二の腕や腰周り、太ももなどを触りだした。


「ちょ、くすぐったいよカイ!俺こう見えて結構運動神経いいからね、1度見たら大抵の事はできるんだよ。だからレオンやカイの動きを見て剣の振り方とか戦い方を学んだってわけ。まあ2人には全然遠く及ばないけどね!」


「へぇ、確かに引き締まったいい筋肉してるよな。」


「さすがマスター!でも心配するから今後はちゃんと言ってからにしてくれ!」


「ごめんごめん、わかったよ!よし、じゃあ話はこれくらいにして素材集めたら次の獲物探しに行こー!」


「おー!」


「ちょっとマスター!流さないでよ!」


レオンの説教が始まりそうな予感がしたため軽く話を流し次の獲物を求めてまた歩みを進めて行った。


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