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続きのチュートリアルが始まった①

足を運んで下さりありがとうございます。

本日は、11:00・17:00・21:00と3話更新いたします。

この話は本日の3/3となります。

前話、前々話がまだでしたらぜひ!

「せめて農作業用の長靴とか地下足袋なら良かったんじゃがのぅ」

「ちょ、地下足袋って。どうせならスニーカーとかにしなよぉ」


女の子がきゃははと笑うと同時に私の足元に変化がおきた。

確認すれば藁草履が地下足袋へと進化していた。

進化なのかこれ・・・

若者達は「スニーカーって言えばよかったのに」と爆笑していた。

その通りなのだがまさか変わるとも思わなかったのだから仕方がない。


さてと肩掛け鞄の中を確認すれば、今度は竹水筒が5本になっていた。

それに加えて携帯食と書かれた掌サイズの包みも5つ入っていた。

なるほど。

ダンジョンだから食料が見つけられない、もしくは見つけにくいという事だろうか。

考えながら消費していかねばなるまい。

だが今回はセーフティゾーンがあると言っていた。

安心して眠れるという事になるのでありがたい。


若者達はチームをどうするか話し合っているようだったが私はこのままソロで行くつもりだ。


「おばさぁん、ソロで大丈夫~?」


先程女神に履物交渉をしてくれた女の子が声を掛けてきた。


「ソロの方がええんですじゃよ。

 若者とは体力も進むペースも違いますでのぅ」

「そっかぁ、若い子のペースに合わせると疲れちゃうもんねぇ。

 じゃあ気を付けてね!看破したらまた会おうねぇ~」

「ありがとうございますじゃよ。

 お嬢さんも気を付けていきなされよ」


女の子と別れてダンジョンへと足を踏み入れる。

光が閉ざされ闇が広がっている。

この状態で進むのだろうかと少し不安に思ったのだが、「ライトと唱えよ」と書かれた看板が立っていた。

ライト、初級の魔法で明かりが灯りランプやランタンの代わりになるものだ。

なるほど、魔法が使えるのかと安心し「ライト」と唱えてみた。


「 ・・・ 」


明るくはなった。

なったが思っていたのとは違い、提灯が出て来たのだ。

これを持って歩けと・・・

何故ランプやランタンではないのだろう。

草履といい提灯といい、まさか年齢に合わせた道具とか。

いやいや、まさかね、それは無いと思いたい。

とにかく明かりが手に入ったのだからと気を取り直して進む事にする。


洞窟だけあって蝙蝠系のモンスターや虫系のモンスターが出て来た。

蝙蝠系のアリーはドレインを持っている場合があるので要注意だし、虫系中では蜘蛛類が毒を持っていたりするので要注意だ。

チュートリアルなので、そういった類の物は出てこないと思いたい。

毒消し薬や回復薬など持っていないのだから。


ダンジョンの中では先日の森と違って倒したモンスターを解体する必要が無かった。

ここはゲームと同じ仕様のようで倒せば死体は消え素材や魔石だけが残る。

それを回収して肩掛け鞄に入れればいいので楽ではある。

順調に進んで行けばセーフティエリアらしき場所が見えたのだが、その手前にはこれまでの物とは少し違った形状の毛虫モンスターがいた。

これまで経験したゲームでは見た事がないので名前は分からないが、気持ち悪い。

他のモンスターに比べて一回り大きいのでエリアボスとかミニボスといったところだろうか。

なるほど、これを倒さなければセーフティエリアに行けないという事か。

やれやれと溜息を付きながら戦闘態勢に入った。


なるべくなら触りたくない。

毛虫であれば毒を持っている事もあるし、毛でかぶれる事もある。

よく山菜取りで葉の裏に隠れている毛虫に気付かずかぶれたものだ・・・

薬も無いし水で洗い流すしか出来ない状態で、その水も限られた量しかない。

出来ればそういった状況に陥らないようにしたいと思う。


どこか毛の生えていない部分はないだろうか。

毛虫が上半身を起こしてシャーと威嚇してくる。

おや、腹には毛が無いではないか。

ならばと腹を狙う事にするが、近づかなければならない。

嫌だな。虫系はあの目が嫌だ。複眼というのだったか、幼虫の時はぼんやり見える程度で視力はそこまで良くなかったと記憶している。

まぁ普通の昆虫の話なのでこのモンスターに当てはまるのかは分からない。

だが似たような物だろうと信じてスライディングで腹の下に潜り込みナイフを突きさす。

毛虫はジタバタともがき耳障りな叫び声をあげる。

ぬめっとした体液が漏れて腕に掛かり、ヒェッと声が漏れてしまった。

生暖かくて気持ち悪いし、臭いのだ。

毛虫が動く度に体液が漏れ出てくるので早い内にとどめを刺したい。

毛虫の心臓って何処だろう。

気にした事が無かったので分からない・・・

考えている間にも体液は溢れてくるので私は意を決してナイフを握った手をそのまま毛虫の体の奥深くへと差し込んだ。

ウェェと頭の中で悲鳴を上げながらも毛虫の体内でナイフを振り舞わず。

切れているのかいないのかは分からない感触だ。

頭の上にボタボタと虫の涎だか何だか不明な物が滴り落ちてくる。


(無理無理無理無理!)


鳥肌立った私は腕を引き抜いた。

毛虫はギョエーと叫んだ後、身を震わせてバタリと地面へ倒れた。

足で突いてみたが動く気配は無い。倒せたようだ。

毛虫の死体が消えて魔石と内臓の一部っぽい物が落ちたので回収しておく。

私は纏わりついた体液を少しでも剥がしたくて、腕を振りながらセーフティゾーンへと向かった。


セーフティゾーンへ辿り着いた私は少しばかり呆然としてしまう。

トイレと洗面台があったからだ。

ありがたくはある。

ありがたくはあるが、あるならあると最初に言っておいて欲しかった。

手と顔を洗った後で腰を下ろし休憩する。

そう言えば腹が減った気がする。

竹水筒と携帯食を取り出し、携帯食の包みを開いてみる。

包みの中には昔懐かしい堅パンに似た物が5枚入っていたので1枚を取り出して食べてみる。

堅パンよりは柔らかいがビスケットよりは固い。

ほんのりと甘いのは小麦の甘さだろうか。

1枚を食べきったところで顎が疲れてしまった。

水を少し飲んでから竹水筒と携帯食を肩掛け鞄へと仕舞い、セーフティーゾーンから出て奥へ進む事にした。

遭遇するモンスターを倒しながら進めば上へと昇る階段を見つけた。

普通洞窟型のダンジョンだと下へ降りるイメージがあるのだが。

私が知らないだけでこういったパターンもあったのかもしれないと思いながら階段を上って行った。


階段を登り切れば青空が広がっており、手元の提灯は消えてしまった。

青空が見えるだけでホッと安心感があるのは何故だろう。

とは言えあくまでもダンジョンなのだ。気は引き締めておかなければならない。


2階ともなれば出てくるモンスターの種類も変わり蟻系のヒュージアントやアイアンアントなどが出てくるようになった。

中型犬や大型犬サイズなので用心しなければ大怪我をしてしまう。

蟻の顎の力は案外強いのだ。

畑仕事中にうっかり巣を壊してしまい噛まれた事がある。

非常に痛かったし引き剥がすのにも苦労した覚えがあるのだ。

そう言えばデニーロだのアンドレだのとどう見ても人名だろというような名前がついた蟻のモンスターが出てくるゲームもあったなと懐かしく思ってしまった。


あれこれと思い出している内にセーフティーゾーンへと辿り着いてしまった。

今回はミニボスらしいものはいなかったようだ。

さすがに疲れたので今日は此処で眠る事にしたいと思う。


明日以降は1日1話で21:00更新にて進めていきますので宜しくお願いします。

今後とも楽しんで頂けるよう頑張りたいと思います。

読んで下さりありがとうございます!

リアクションや☆など1つ頂ければ非常に喜び舞い踊ります。

厚かましくてごめんなさい(;'∀')

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