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第四章 第3話 決意 前編

昼下がり。


---


人の流れ。


---


まだ、


落ち着かない。


---


見慣れない顔。


---


ぎこちない動き。


---


リーネが、


歩く。


---


目が、


止まる。


---


子ども。


---


火の近く。


---


囲いの外。


---


少しだけ、


近い。


---


「そこ――」


---


声をかける。


---


子どもが、


振り返る。


---


一歩、


前に出ようとする。


---


リーネが、


手を伸ばす。


---


止める。


---


「ダメ」


---


短く。


---


「なんで?」


---


リーネが、


火を見る。


---


思い出す。


---


あの熱。


---


「……見えなくても、危ないの」


---


ゆっくり。


---


子どもが、


一歩下がる。


---


「ここなら?」


---


リーネが、


頷く。


---


「うん」


---


母親が、


頭を下げる。


---


「助かりました」


---


リーネが、


戸惑う。


---


胸の奥が、


少しだけ、


温かい。


---


夕方。


---


作業が、


落ち着く。


---


トールが、


声をかける。


---


「やるじゃん」


---


リーネが、


照れる。


---


並ぶ。


---


「変わったな」


---


まっすぐな言葉。


---


胸が、


揺れる。


---


その時。


---


ジョー。


---


遠く。


---


静かに、


見ている。


---


目が合う。


---


逸らす。


---


分からない。


---


この気持ち。


---


夜。


---


アンと、


向き合う。


---


静か。


---


逃げ場がない。


---


アンが、


じっと見る。


---


「さっきさ」


---


軽く。


---


「トールと、いい感じだったね」


---


リーネが、


視線を逸らす。


---


「……別に」


---


アンが、


少しだけ笑う。


---


「嘘つくの下手だよね」


---


間。


---


視線が、


鋭くなる。


---


「安心するでしょ?」


---


短く。


---


「トールといると」


---


リーネが、


何も言えない。


---


当たっている。


---


アンが、


続ける。


---


「でもさ」


---


一歩、


踏み込む。


---


距離が、


近い。


---


「ジョーは違う」


---


はっきりと。


---


リーネの肩が、


揺れる。


---


「気になるんでしょ?」


---


低く。


---


「なんでか分かんないけど」


---


息が、


止まる。


---


図星。


---


アンが、


さらに踏み込む。


---


「でさ」


---


一拍。


---


「アタシが取るよ?」


---


静かに。


---


逃げ道が、


消える。


---


「それでもいいの?」


---


リーネの目が、


揺れる。


---


言葉が出ない。


---


アンが、


見ている。


---


選ばせる。


---


逃げるか。


---


向き合うか。


---


そして。


---


「アタシさ……ジョーに惚れたんだよね……」


---


確定。


---


その瞬間。


---


(……イヤだ)


---


心が、


拒む。


---


初めて、


はっきりする。


---


自分の気持ち。


---


ジョーの姿。


---


トールの言葉。


---


二つが、


重なる。


---


止まっていたものが、


動く。


---


アンが、


少しだけ、


柔らかくなる。


---


「ほら」


---


短く。


---


「やっぱりじゃん」


---


そして。


---


まっすぐ見る。


---


「逃げないでね」


---


重い。


---


覚悟ごと、


乗っている。


---


夜。


---


静か。


---


リーネが、


扉の前に立つ。


---


ノック。


---


小さく。


---


「……どうした」


---


ジョーの声。


---


扉を開ける。


---


中。


---


閉じた空間。


---


逃げ場がない。


---


一歩入る。


---


扉が閉まる。


---


戻れない。


---


ジョーが、


見る。


---


何も言わない。


---


待っている。


---


「……決めたの」


---


震える声。


---


「……何を?」


---


逃げ場が消える。


---


手が、


震える。


---


それでも、


動かす。


---


布が落ちる。


---


音が響く。


---


見られている。


---


逃げられない。


---


近づく。


---


距離が、


消える。


---


触れる。


---


その瞬間。


---


全部が、


崩れる。


---


「……やっぱり無理」


---


震える声。


---


後ろへ。


---


息が、


荒い。


---


「……ごめん」


---


崩れる。


---


ジョーは、


何も言わない。


---


ただ、


距離を戻す。


---


それだけ。


---


「……言わないで」


---


かすれる声。


---


「……ああ」


---


一拍。


---


「俺たちが知ってれば、それでいい」


---


リーネが、


揺れる。


---


何も言えない。


---


扉を開ける。


---


外へ。


---


夜。


---


走る。


---


止まらない。


---


止まれない。


---


胸の奥。


---


熱いまま。

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