表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/128

第ニ章 最終話 宴と酒と男と女

村。


---


夜。


---


灯りが、


揺れる。


---


笑い声。


---


酒の匂い。


---


宴は、


続いていた。


---


村長が、


立つ。


---


杯を掲げる。


---


「本日をもって」


---


低く、


響く声。


---


「この者を、クベルハイムの一員として迎える」


---


視線が、


集まる。


---


ジョーへ。


---


ざわめき。


---


そして。


---


拍手。


---


誰も、


異論はない。


---


それだけで、


十分だった。


---


酒が、


進む。


---


笑いが、


増える。


---


アンが、


笑っている。


---


大きな声で。


---


肉を、


頬張りながら。


---


トールが、


巻き込まれている。


---


リーネは――


---


もういない。


---


開始から、


三十分。


---


顔を赤くして、


帰宅。


---


そのまま、


眠っている。


---


場面が、


変わる。


---


宴の外。


---


夜風。


---


冷たい。


---


静かだ。


---


騒ぎが、


遠くなる。


---


ジョーが、


立つ。


---


息を吐く。


---


肩の力が、


抜ける。


---


その時。


---


足音。


---


後ろから。


---


「お疲れさん」


---


軽い声。


---


アンだった。


---


隣に、


立つ。


---


距離が、


近い。


---


「凄いね、あんた」


---


笑う。


---


「村長に認めさせるなんてさ」


---


少しだけ、


顔が寄る。


---


吐息が、


触れる。


---


「普通じゃないよ?」


---


声が、


低くなる。


---


ジョーは、


目を逸らす。


---


アンが、


くすっと笑う。


---


「リーネには悪いけどさ」


---


間。


---


空気が、


変わる。


---


さらに、


顔が寄る。


---


ジョーの口元に、


アンの唇が近づく。


---


「……私も惚れちゃったよ」


---


柔らかく、


囁く。


---


触れる。


---


離れない。


---


そのまま。


---


アンが、


押す。


---


強く。


---


迷いなく。


---


ジョーの背中が、


木に当たる。


---


距離が、


詰まる。


---


ジョーの口元に、


アンの唇が近づく。


---


アンが、


小さく笑う。


---


「……わかるよね?」


---


影が、


重なる。


---


月が、


雲に隠れる。


---


その声は、


宴の笑い声に、


かき消される。


---


しばらくして。


---


静寂。


---


風が、


戻る。


---


アンが、


軽く息を吐く。


---


少しだけ、


乱れている。


---


横目で、


ジョーを見る。


---


「……勢いだったけどさ」


---


小さく言う。


---


「アタシで良かったのかい?」


---


ジョーは、


少しだけ考える。


---


そして。


---


静かに、


答える。


---


「誰に知られても」


---


「誰も知らなくても」


---


「この事は、俺たちが知ってればいい」


---


それだけだった。


---


アンが、


目を細める。


---


一瞬、


笑う。


---


そして、


肩をすくめる。


---


「敵わないなぁ……」


---


小さく呟く。


---


「リーネには、絶対に言えないや」


---


くるりと、


背を向ける。


---


そのまま、


歩き出す。


---


宴の灯りへ。


---


ジョーは、


動かない。


---


ただ、


夜を見ている。


---


遠くで、


笑い声。


---


風が、


抜ける。


---


それぞれの思惑が、


月夜に照らされていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ