第二章 第6話 実験と結果と作戦と
集会所。
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机の上。
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並べられた器。
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濁りも、
粘りも、
それぞれ違う。
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アンが、
桶を引き寄せる。
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「もう一回やるよ」
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軽く言う。
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視線が、
ジョーに向く。
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「まだ手伝ってね」
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ジョーは、
黙って頷く。
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その時。
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アンが、
ふと顔を上げる。
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「……あ、ちょっと待って」
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塊とジョーを見る。
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にやりとする。
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「リーネ呼んでくる」
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振り返る。
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そのまま、
歩き出す。
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途中で、
足を止める。
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振り返る。
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「そのまま混ぜてて」
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ジョーを見る。
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「溶けたやつ、分けといて」
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指で、
桶を指す。
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「五つくらい」
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「状態、残したいから」
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それだけ言って、
出ていく。
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静かになる。
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ジョーが、
棒を取る。
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桶に入れる。
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かき混ぜる。
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ゆっくりと。
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塊が、
崩れる。
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溶ける。
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濁る。
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重い。
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粘る。
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トールが、
覗き込む。
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「……気持ち悪ぃな」
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ダンが、
腕を組む。
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「触るなよ」
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ジョーは、
何も言わない。
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混ぜる。
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ただ、
混ぜる。
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やがて。
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溶けたそれを、
分ける。
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一つ。
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二つ。
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三つ。
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四つ。
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五つ。
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時間差で、
並べる。
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粘りが、
違う。
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濁りが、
違う。
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静かに、
待つ。
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扉が、
開く。
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アンが、
戻る。
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その後ろに、
リーネがいた。
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視線が、
器に向く。
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「……もうやってる」
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短く言う。
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アンが、
笑う。
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「ちょうどいいや」
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器を指す。
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「見て」
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リーネが、
近づく。
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一つ目。
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布を沈める。
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引き上げる。
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水を、
吸う。
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一気に、
重くなる。
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「直後」
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短く言う。
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二つ目。
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粘りが落ちている。
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布に塗る。
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押さえる。
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貼り付く。
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「中間」
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三つ目。
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さらに軽い。
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均一に広がる。
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リーネの目が、
わずかに細くなる。
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「……混ざり方が違う」
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小さく言う。
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四つ目。
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透明に近い。
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水を垂らす。
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弾く。
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滑る。
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「後半」
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五つ目。
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完全に透明。
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さらりと流れる。
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水は、
弾かれる。
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アンが、
にやりと笑う。
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「でしょ?」
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ダンが、
頷く。
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「水を抱えてるな」
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低く言う。
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リーネが、
布を見る。
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指先で、
確かめる。
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少しだけ、
考える。
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「繊維に絡む」
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「だから残る」
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短く言う。
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ジョーが、
布を取る。
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一枚。
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重い液に浸す。
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もう一枚。
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さらりとした液を塗る。
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重ねる。
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押さえる。
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少し待つ。
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持ち上げる。
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一体になっている。
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水をかける。
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外側で弾く。
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内側で止まる。
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落ちない。
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トールが、
目を細める。
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「……中に溜まってるな」
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ジョーが、
小さく頷く。
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「外は弾く」
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「中は持つ」
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短く言う。
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ダンが、
布を見る。
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しばらくして。
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「……熱に強くなるな」
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低く言う。
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ジョーが、
わずかに頷く。
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「濡れてる方が」
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「燃えにくい」
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それだけだった。
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村長が、
口を開く。
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「それで」
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短く言う。
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「どう動く」
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ジョーが、
視線を上げる。
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「泉の周りの木を切る」
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静かに言う。
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トールが、
眉をひそめる。
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「……なんでだ」
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ジョーが、
短く言う。
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「燃える物を無くす」
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「燃え広がる前に」
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それだけだった。
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トールは、
黙る。
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理解しきれない。
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だが、
視線は逸らさない。
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ジョーが、
続ける。
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「その中で燃やす」
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「熱で飛ばせる」
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ダンが、
目を細める。
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「蒸発か」
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ジョーが、
わずかに頷く。
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「水を持ってるなら」
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「減る」
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短く言う。
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トールが、
息を吐く。
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「……スライムって蒸発するのか?」
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沈黙。
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誰も、
答えない。
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アンが、
口角を上げる。
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「やってみりゃわかるでしょ」
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リーネが、
静かに頷く。
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「試す価値はある」
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ダンが、
腕を組む。
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「やれるか?」
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村長が、
全員を見る。
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一人ずつ。
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そして。
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「やる」
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それだけだった。




