ハクとの生活③
「お見事みゃ!少し休憩するみゃ。」
というとハクは地面に香箱座りをした。
「僕の攻撃、どうやってわかったみゃ?」
「だってハク、わざとなんかパターン決めて攻撃してたでしょ。それくらいわかるって。
あと何発入れられちゃいけない、とかはなくてハクに攻撃すればいいってだけだったから、しばらく観察する時間に使えたし…あと森の中って音が結構するから、自分が止まってれば結構音の位置でハクの居場所がわかるなって気づいて…」
ハクはニコニコと嬉しそうにわらった。
「ふふふ、いいみゃ~。」
「楽人は…うーんと…なんていうか…意外と戦うのに向いているかもしれないみゃ。」
「え、そ、そう?」
思わず照れる楽人。
「一つはうーん…そうだなあ…環境把握力とでもいうかみゃ。周囲の環境を見て活かす力がありそうみゃ。あと…うーんそうだなあ、パターン学習力と、戦況理解力とでもいうかみゃ…?相手のパターンを理解する力と、勝利条件を理解して動く力がありそうみゃ~」
「え、え~そうかなあ…へへ…」
「うんうん、これからもどんどん磨いていこうみゃ。…さて、休憩はこのくらいにして、帰るみゃ!まだまだやることはたくさんあるみゃ!」
「え、帰りももしかして…」
「ランニングで帰るみゃ!今日はたくさん寝られそうみゃ。」
「う、うん…帰りももちろん…?」
「クイズもするみゃね~!行くみゃ~!」
「ただいみゃ~。」
ハクがそう言って立ち止まった時、楽人は初めてそこが自分の家の前だと気がついた。
そのくらい頭も体も疲れ切っていた。
「お、終わり…?」
「はい、お疲れ様みゃ。」
「よかった~」安堵とともに膝から崩れ落ちる楽人に、ハクはニッコリと微笑んだ。
汗だくのジャージを着替え、シャワーを浴びて部屋に入ると、ハクが机の足元に置いてある楽人のかばんから楽人のテスト用紙を引っ張り出しているところだった。
「ちょ、やめてよ!」楽人は疲れも忘れて駆け寄った。
ハクは楽人を気にもせず、ひらりと机の上に乗った。
咥えていたテスト用紙を机に置くと、にこにこと中を見始めた。
楽人は頭を抱えて叫んだ。
「よりにもよって英語のテストじゃん!見ないでよ…!」
楽人は絶望的な表情で肩を落としてハクに言った。
「ごめんみゃ~…でもその…これも楽人のためみゃ。」
楽人は絶望的な表情のまま顔を上げた。
「いや、そう言っても勝手にテスト見ないでよ…」
「ごめんだみゃ~…あ、で、でも楽人、この問題とかは解けてるみゃ?すごい!」
ハクが他のテストまで引っ張り出して見ているのを楽人は諦めて眺めていた。
ハクは「ふむふむ…なるほど…おおお…」などと言いながらテストを見ていたと思ったら、不意にニコッと笑って
「大体わかってきたみゃ…さあ、じゃあ勉強を始めるみゃ!」
「えーー!まだ続くの!」
今日の疲労が一気に襲ってきて、楽人はベッドに突っ伏した。




