トワイス共和国
初めて投稿しています。
更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。
「馬鹿な‼なんという愚かな事をしでかしてくれたのだ」
「結果としてそうなっただけでお主もルードの主張する新たな利益とやらに目が眩んでおったではないか。全くどの口が言うのやら」
「貴様…」
「落ち着け…今はそんなくだらない責任の押し付け合いをしている場合では無い」
「マルス議長。ではどうしようと言うのだ‼」
「責任はルードの愚かな口車に乗ったこの議会の全てにある。誰がどうというものでは無い」
「「………」」
「た、確かにそうかも知れませんが…ならばどうすれば良いのです」
「先ずは誠心誠意の謝意を示す事だ。起こしてしまった事は取り返しようもない。その上で議会の在り方も今1度考え直さねばな。己の利益を求める者に務まるものでは無いだろう」
「しかし、我々は民に選ばれた…」
「その選民思想を捨てろと言っている。我らは民に選ばれた。選ばれた以上、その責任を果たすべきでは無いのか?」
「では、どうすれば良いというのだ…」
「簡単な事だ。全ては民のため、民がどうすればより良く暮らせるのかを考えれば良い」
「「「………」」」
「はっきり言ってやろう。己の利益は民の幸福の後にあるのだ。その優先順位を履き違えるな。と言っているのだ」
「「「………」」」
「己の利益を追求したい者は去れ。私も今回の後始末を終えたら上手く議会をあるべき形に導けなかった責任をとろう」
「それはなりません‼あなたを除いて誰がこの議会をその仰る形に導けるというのですか?」
「民の判断に委ねよう。この後始末を終えた後、再び選挙を行う」
「な、それでは我々は不利では無いか」
ギロリと議員を見つめて酷く冷えた声をかけるマルス。
「そんなくだらない損得感情をこの期に及んで言う者には民も用はないであろうな…」
「「「………」」」
「繰り返し通告する。先ずはルーク様にこの件の謝意を誠心誠意お伝えする。私が行こう。その後、議会は解散し、再選挙を行う事とする。この件について決を取る。サイモン頼んだ」
「では、マルス議長の提案に対して決を取ります。賛成の方挙手を…」
チラホラと手を上げる議員達。
「では、反対の者は挙手を…」
誰からも手は上がらない。
「賛成11。反対0。無効10。よってマルス議長の案を可決致します」
項垂れるように俯く議員が多い中、マルスは颯爽と立ち上がり告げる。
「これより直ちにルーク様の地へと向かう。我も。というものの同行は拒まない。サイモンは申し訳無いが今回の件の顛末の通達と再選挙の公示を頼めるか?」
「私も同行したいところですが…他にこなせる者もいなさそうですな。分かりました。引き受けましょう」
この議会の決定により、1週間後の議会の解散と選挙の公示が発表された。
今回の顛末のあらましも包み隠さず記され、議員の立候補者に求められる資質も明記されたのだった。
一方
「馬鹿な‼馬鹿な‼馬鹿な‼ …なぜ私がこのような目に遭わねばならん。不相応な品物を扱う小物商人からあの素晴らしい商品を扱うのに相応しい商人である私の元に正しく流れるようにしようとしただけであろうが‼」
残念ながら己の行動を振り返れぬ哀れな者もいるのであった。
それから、ソフィーでの謝罪を済ませて時間は流れる。
「本日をもって議会を解散とする。皆今日までご苦労だった」
「「「お疲れ様でした」」」
「新たに立候補した者もいるだろう。検討を祈る」
「マルス議長は立候補なさらなかったんですね…」
「責任を負うべき者は正しくその責任を果たす必要がある。それに従ったまでだ。願わくはこれからの議会が正しく民のために在る事を願う‼ 私は最後の汚れ仕事をもって責任を果たす」
そう言って広場へと向かうマルス。
広場には磔にされたルードが喚く。
「馬鹿共め‼この私がこの国を豊かに導いてやったものを‼」
「それが最後の言葉で良いのか?ルードよ」
「マルス‼覚えておれよ‼この私が正しかったことはこの先の歴史が証明してくれるわ‼」
「そうかも知れないな…それは誰にも分からないのだから」
「は‼録に言い返すことも出来ぬか‼まぁ良い。精々あがけ‼位階の上から眺めておいてやるわ‼」
そこに…
【やれやれ…位階の上に…貴様が上がれる訳がないじゃろう…】
心底呆れ果てた。という様子で広場の上に羽ばたくミニル。
「なっ‼神竜様‼」
「はっ‼今さら神竜がどうした。それより神竜‼私の位階が上がらんだと?なぜそんな事が言える。私がどれだけ神殿に寄付して来たと…」
【下らぬ。神の使いも。神自身も。自らに向けられる敬意などには意味を成さぬよ。哀れな者だな…】
「なっ‼」
【そんなものが貴様の最後の希望であったのか?ならば教えてやろう…お主の行先は位階の最下層の闇だ。億万年…貴様の気が狂い、自我が崩壊しようとも決して許される事の無い永遠の闇よ】
「………」
茫然自失となるルード。
【せめて他人を踏みにじらずに生きておれば良かったものを…まぁ今さらよ。貴様に葬られた149人の魂により貴様を断罪する】
「ま、な、なぜそんな事が分か…」
【もうよい。闇に落ちよ】
「まっ‼待ってくれ‼慈悲をっ‼じ…」
そう叫びながらルードは消滅の光に包まれ消えていった。
「神竜様。お手数をおかけ致しました」
【人間達よ。位階は己の行いが全てだ。過つな】
「肝に銘じ、子々孫々まで語り継ぎましょう」
そう言ってミニルは飛び去ったのだった。
その後に行われた選挙において異例の事態が起こる。
全ての候補者の名前は全投票の1割、他の9割には候補に無いマルスの名前が記された。
選挙は再選挙となり、マルスを再び議長に据えた新たな議会がトワイス共和国に誕生するのだった。
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