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うつ病患者の再生物語  作者: はなかみ
ミーミル
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ポーロさんの危機

初めて投稿しています。

更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。


「ふぁーっと…おはようトール」


「ウォン」


今日も良い目覚めである。


身支度を整えて食堂へ…


久しぶりにミニルを見た。


が…元気が無さそうである。


「おはようミニル。久しぶりだね」


【ルーク様…おはようございます…】


「どうした?元気無さそうだが?」


【人の愚かさに少し当てられてしまったようです…】


「…なるほどな。気持ちは分かる気がするよ」


【なぜこのミーミルや街の人々のように生きられないのでしょうか…僅かでも人より上の立場を得たいという様は愚かに思えてならないのです…】


「多分…不安なんだろうな…人はとても弱い。だから自分の立場を少しでも高いものにしておかないと安心して生きられないんだよ」


【…それは他者を虐げてまで得なければならない安心感なのでしょうか?】


「そういう形でしか安心感を得られない不器用な者なんだと思うよ。そう思うと哀れでならないんだけどね…」


【…そうですか】


「まぁ、ミニルも役目とはいえ四六時中そういう者達を見続けてれば当てられもする。たまには休んでも良いんじゃないか?」


【ありがとうございます…】


「とりあえず、ご飯は毎食食べにおいで」


【はい。そうしてみようと思います】


落ち込んだ様子は変わらないが、ご飯は美味しそうに食べてくれた。


出来ればあまり思い詰めないようにしてくれると良いんだけど…


そんな考え事をしていると…


赤い煙か‼


急いでソフィーからのボードを見るとポーロさんの身が危ういと書かれていた。


直ぐさまトールとソフィーに向かう。


到着すると戸惑う街の人々と血だらけのポーロさん。


ポーロさんを踏みつけながらこちらを睨みつける男達、兵装を纏う者達もいるな…


「失礼する。私はこの町の長を務めるルークだ」


「あぁ?お前が責任者なのか?さっきはそこのエルフが責任者だと聞いたが?」


「ああ。私は他の地にも守らねばならぬ民を抱えているのでそちらのリミルにこの町のことを任せているんだ」


「ふん‼まぁいいわ‼」


「そんな事より…あなたが足げにしているポーロさんには私の町と他の町の交易をお願いしているんだ。大切な客人なので解放してもらえるかな?」


「はっ‼こいつが客人だと?大した品物を扱う地があると聞いてきてみればこんな小物商人を客人扱いするような所じゃ、あてが外れたか」


吐き捨てるように言う男。


「私はポーロさんは大切な客人なので解放して欲しいと言った。話が通じないのか?」


「黙れ‼何様のつもりで口を聞いてるんだ‼」


「そちらこそなんのつもりで我々の大切な客人に無体な真似をしてるんだ?」


「こんな小物にもう用はない‼」


そう言って振りかざした剣はポーロさんの首に向かう。


意識を高めて反射速度を高め、空間移動してポーロさんを抱えて元の場所に戻る。


「リミル。ポーロさんを頼むな」


「は、はい…ですが足が…」


ポーロさんの足は深く斬られかろうじて繋がっているという状態だった…


久しぶりに全神経を集中して魔力を行使する。


精密に緻密に。神経は勿論、血管の大小を問わず、全ての組織を再生させて繋ぎ合わせる。


「これで大丈夫だろう。細菌の感染があるかもしれない。薬草を。それと血は戻らないから良く休めるようにしてやってくれ」


「わ、分かりました」


再び呆然とする彼らに向き直る。


「どういう事だ?我々の大切な客人であるポーロさんを傷つけ、殺そうとしたことの説明を求める」


「な、な、なんだお前は…」


怯む男。


「説明をお願い出来るかな?」


そう、再度問いかけた時…


「あ、あなたは…神竜の…」


男の後ろにいた兵装の1人が呟くや…


「お、おいルード商会を拘束しろ‼」


さらに他の兵装の者たちによって男を初め、武装の無い者達が拘束されて行った。


「お、おい‼何をする‼離せ‼」


未だ暴れる男を後目に兵装の男が歩み寄って来て膝をついた。


「失礼いたしました。我らこれより北西に国を構えるトワイス共和国の兵士にございます」


「ああ。俺はルークだ。で、これはどういう事なんだ?」


「は、はい。そちらのポーロという商人が見た事も無い製品を大量に街に持ち込んで商売をすると言うので、仕入れ先を問い詰めここに至りました」


「いろいろと…説明が足りないように思えるが?」


「はい…先の神竜様の件を経て、我が国は共和国となり、合議制の国となりました。その折、各分野の有力者が議会員となりました。そこに拘束したルードもその1人でございます」


「ふむ…」


「ルードは品物を検品した事で、その質と値段によって我が国に対する経済侵略の可能性を議会で訴え、この度のこちらへの来訪となった次第であります」


「なるほどな。あの男の態度はむしろこちらを侵略しようとする様なものに思えたが…で、お前達はこの後どうするつもりなんだ?」


「は、はい…まさか神竜様の御使い様であるルーク様の治める地とは知りもしませんでしたので…私の一存では事を計りかねております…」


「私は別に神竜の御使いでは無いのだが…まぁ良いか。ポーロさんには共がいたはずだ。商隊を引くスレイプニルも。彼らはどうしている?」


「は、ポーロ氏の嫌疑が晴れるまでは。という事で拘束させて頂いておりますが傷1つ無く丁重に扱っております。次回こちらに必ずや連れて参ります」


「分かった」


「こ、この俺にこんな真似をして只で済むと思うなよ‼議会にかけて貴様ら全て処刑してくれる‼」


「黙れ‼処刑されるのはお前だ‼このお方は神竜の裁きより我らが国をお救い下さったお方だぞ‼」


「な、なんだと…」


「我らの剣は国に捧げた物。全て国の安寧のために振るわれる。お前の危惧した経済侵略の形跡が一体何処にある‼お前の今回の行動は国を危機にさらしただけではないか‼」


「ぐ…」


黙り込む男。


「ルーク様。申し訳ありませんでした。必ずや事態の責任は取らせて頂きます。この場は収めて頂けますでしょうか?」


「俺はポーロさんにこれ以上の被害が及ばず、共の者達とスレイプニル達が解放されるなら構わない。ポーロさんが正しく伝えられたかどうか分からないが、交易の目的はこの地の技術で世界中のより多くの人々が少しでも豊かになることを願ってのものだ」


「な、なんと崇高な…では、ポーロ氏の言葉も全て真実であったのですか…我らは…なんということを…」


「別にあなた方の国と無理に交易を願う事も無い。この地があなた方の国の領地では無いと聞いていたが、邪魔になるなら別に移動することも厭わない。そのつもりで良く話し合ってそちらで決めてくれ」


「は、はい。近日中には改めて正式な使者を伴い伺わせて頂きたいと思います」


そうして拘束された者を引き連れて帰って行った。


ポーロさんは大丈夫だろうか…


心配だ。

読んでいただきありがとうございます。

評価を頂けるとモチベーションが上がるのでよろしくお願いします。

また、誤字報告、感想、ご意見は必ず目を通して返信して行きますので気が向いたらご指摘・ご意見をお寄せくださいm(_ _)m

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