ウィスキーを作ろう
初めて投稿しています。
更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。
さて、大まかな形は出来上がった。
各街を出発したソフィーへの商売組も続々とこのミーミルに到着している。
ミーミルで商売の方向性と商品の値段と区画割をソフィーの町長になるリミルと相談してから出発していく。
各街かなりの人数を出しているようで途切れる間もなく来てはソフィーに向かって出発していく。
そんな日々が何日か続いたあと…
「それでは私もソフィーに向かって現地での差配をして行こうと思います」
「すまないな。休暇はしっかり取ってくれ。その際には俺かリリーが代理をする」
「心配はご無用です。折角のお役目。しっかりと務めて参りますので」
「リミル。ルーク様の仰ることも大切ですよ。良い務めを全うする為に休みも必要なのです。ミーミルで絶えず開発されて行く新たな技術の知識も必要になるでしょう、定期的にミーミルに戻り、英期を養いつつ見識を深めなさい」
「リリー様…分かりました。ありがとうございます」
「俺らも定期的に入れ替えをしてやっていく。ミーミルの新たな知識は常に知っておきたいんでな」
「ああ。そうしてくれ。じゃあ、頼んだぞ」
「任せとけ」
「行ってまいります」
さて、あとは各街とソフィーへの毎日の視察で良いかな。
と、いう事で…
「新たな種類のお酒を仕込むか」
「おお‼いよいよか‼」
「ああ。蒸留をして酒精の高い物にしよう。原料は大麦。エールと同じで行く」
いよいよウィスキーである。
「くぅー楽しみだ‼」
「新酒も楽しめるが、寝かせれば寝かせるほど味わい深くなる。多めに仕込んで行こう。各年の仕込みは5,000樽で行く。」
「了解‼」
「内訳は新酒で1,000樽、3年物500樽、5年物で500樽、10年物で500樽、12年物で500樽、15年物以降で2,000樽だ。」
「楽しみ過ぎる‼」
「ガラス瓶も平原の街で安定生産が可能になった。この恩恵でワインの樽熟成の限界の2年を超えて瓶熟成が可能となる。タンニンの多い熟成タイプは寝かせて行くのでそのつもりでな」
「夢が広がりますなぁ…」
「ああ…楽しみだ…」
「さて、仕込むぞ。先ずはエールと同じく発芽大麦の糖化作業からだ」
「「「おう‼」」」
「ちなみにライ麦、トウモロコシで仕込んだ物もウィスキーと呼ぶ。いろいろ試して行こう」
「はい‼」
「この発芽大麦を使用する意味は既に説明したな。誰か説明出来るか?」
「おう‼大麦を発芽させることによってデンプンを糖に変える酵素が生み出される。で良いか」
「正解だ。発芽させ過ぎると逆に酵素を作らなくなってしまうので注意するように。時間だけでは無くしっかりと成長具合を見ながら浸水具合を判断してくれ」
「分かったぜ」
「で、このウィスキーは発芽大麦を乾燥させる時にピートや石炭などを使う。これによって独特な香味が生まれるんだ。なので工夫のしがいがあるだろう。今回はピート(泥炭)を使う」
「ほほう」
「なるほどな」
「香り付けを行いながら乾燥させてやった後は糖化だ。これはエールと同じく粉砕してお湯に浸けて時間をおく」
粉砕機はとても使い易く大量に効率良く作業を進めてくれる。
鍛治組と酒造組で完成させた力作だ。
さて、初回は説明の流れを重視して魔力で促進させてやる。
「糖化が完了したら砕片を濾して発酵に移る。紡績組が作ってくれたガーゼはあるな?」
「おう。完璧な粗さで本当に使いやすいぜ」
「よし。では濾しながら発酵タンクに注いで行ってくれ」
「任せとけ‼」
大量のウォートを発酵タンクに移し終える。
「さて、次の工程は酵母だ。これも初回分は魔力で調合してある。他の醸造物と同じく次の仕込みのために発酵を終える前に次の分のための酵母を取り分けておくのを忘れないようにな」
「がってんだ‼」
寿司屋かな?
まぁ、いいや。
「この発酵工程は通常2~3日だ。菌や微生物の働きで味わいも変化する。そしてこの段階でエールとほぼ同じ8%程度の酒精となる。そして…」
布で隠しておいた蒸留釜を見せる。
「「「おおお‼これはっ‼」」」
見て凄さが分かる者もいるみたいだな。
「そう。蒸留釜だ。このひょうたんのような形にも材質にも、もちろん意味がある」
「それだけじゃねぇ…この冷却路の角度…螺旋…それを包む水の槽…なるほど‼」
「材質は…銅か…なるほどな」
「話が早くて助かるよ。熱を加える形は問わない。だが温度管理は厳密にな。75度を決して超えないように。そして冷却槽の温度も一定に保つんだ」
「確かに…これなら温度管理も容易にこなせる」
「すげぇもんだ」
「1度の蒸留で酒精20%ほどになる。その酒精20%の物をそのままこちらに移してもう一度蒸留してやるんだ」
「「「‼‼‼」」」
「「「なるほど‼」」」
「そうしてやると酒精70%ほどになる。あとは貯蔵だな。この貯蔵に使う木の香りも酒の味わいに影響する。今回はホワイトオーク、コモンオーク、セシルオーク、ミズナラと4種類の木で作った物を1,250個ずつ用意した。いずれは他の木も試してみてくれ」
「すげぇ…」
「震えがくるな…」
「全てが計算されつくしていやがる…」
「後はついでだが、こちらの蒸留釜も見てくれ」
「こりゃすげぇ…」
「連続蒸留器だ。これによってさらに高濃度の酒精が取り分けられる。ただ、酒精を上げれば上げるほど素材の特徴は失われるからな。傷の消毒用などに生成するのが良いだろう」
「飲めないのか?」
「いや、飲めるぞ。スッキリと澄んで…ただただ酒精を感じる為だけの酒になると思うがな」
ドワーフ達なら案外イケるかもしれないな。
なんて思いながら説明を終えるのだった。
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