ミーミル
初めて投稿しています。
更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。
お母さ…じゃなかった…
ヴィーと別れて採集を続けつつ魔物を回収して行く。
今日は急がないので帰りも採集を行う。
〖この辺りにはまだ村にも無い果実や木の実がたくさんあるな〗
ドリアスの言葉に頷きつつも、引っ掛かりを覚える…
…村、そうか村か。
あの場所にも名前が必要だよな。
「みんな。あの場所の名前も決めようか」
〖お、そうだな〗
〖いいわね〗
〖そうじゃの〗
「なにか希望はあるかい?」
〖そこはルークが決めるとこだろう〗
〖あの場所はルークが作った、ルークの場所だものね〗
〖そうじゃ〗
「それじゃ、あの場所はミーミルと名付ける。俺のいた星の神話に謳われる知恵の生まれいずる泉の名前だ」
〖良いな。決まりだ〗
〖ミーミルね〗
〖良いのう〗
「まぁ普段の呼び方は村で良いよ。名を持つという事は名付けられるものに意味を持たせることだからな」
〖さっきのヴァジュラ様の名付けにも意味があるってことか?〗
「ヴァジュラの名も、俺のいた星の神話に由来する神の雷の名だ。インドラの矢とも呼ばれていたな」
〖ほぉ…なるほどのぅ〗
「ところで、ヴィーの事は敬称で呼ぶのか?」
〖俺らはこの星、この世界の理みたいな物だからな〗
〖ええ。神獣はこの世界がよりよくあるように。と神に遣わされたと謂われる存在なのよ〗
〖恐れ多いことじゃな〗
「…ヴィーは止めてくれるように頼んだのに、俺のことを敬称付けて呼んでくるんだが…」
〖ヴァジュラ様がそうなさるのならあなたが気にする必要はないのよ〗
〖ああ、その通りだ〗
〖そういうことじゃぞ〗
「そうなんだ…」
まあいいや。
とりあえず昼食のために村に戻る。
採集を順調にこなしながらミーミルを目指す。
湖まで戻ってきた。
すると…
湖畔で久しぶりにウィンディを見つけた。
「久しぶりだな。元気にしてたか?」
〖元気よ。でも…疲れたわ…〗
「寝てただけなのに?」
〖寝てないわ‼ 失礼ね‼〗
「ごめんごめん。で、何してたんだ?」
〖ちょっと海の子とお話してたのよ〗
「海の子って精霊?」
〖そう。前にルークが海の素材があればもっと色々美味しい物を作れるって言ってたからお願いしに行ってたのよ〗
「そうなんだ。なんか悪いな」
〖でも、あの子も母なる海って言われるくらいだから愛情が深くてね…なかなか素材として割り切ってくれないのよね〗
「別に、無理強いするつもりは無いぞ。あれば色々なことが出来るってだけさ。素材として割り切るのは俺もいつも悩むから気持ちは良く分かる」
〖使う人に会ってみたいって言ってたわ。会いに行ってあげてくれるかしら?〗
「ああ。もちろん構わないぞ」
〖ありがとう〗
「そういえば君の事をウィンディと名付けたいんだ。良いかな?」
〖知ってるわ。有難う素敵な名前をくれて〗
「そっか。気に入って貰えて良かったよ。あ、そうだ。昼と夜の食事の間に甘味とお茶を楽しむ時間を作ったんだ。ちょうど今くらいの時間に」
〖それも知ってるわ‼ 楽しみにしてたんだから‼〗
「ちょうど今くらいだから行かないか? 村も久しぶりだろ?」
〖もちろん行くわ‼ でも、ミーミルって呼ばなくて良いの?〗
「普段は村で良いよ」
〖そうなのね〗
紅茶とプリンをお供にさらに話を聞いた。
「ずいぶんここを離れていたみたいだけど、海って遠いのか?」
〖距離はそこまででも無いわ。それに精霊に距離は関係無いしね〗
「じゃあ他になにかあったのか?」
〖随分長いこと寝てたからね。みんなに簡単な挨拶と…〗
そう言いながら少し言い淀むウィンディ。
「どうした? 言い難いことか? 相談には乗るし、力になれるなら協力するぞ」
〖ありがとう…前に話に出た戦争の事なんだけどね〗
「ああ」
〖戦争の原因は人間達の国で使われるようになった新しいエネルギーが原因なの〗
この時代背景からするとひょっとして…
「地中に眠る石や液体か? 遙か昔に生きた者達が星の層の中で眠ることで熱や重さを受けて性質を変化させた物?」
〖分かるのね…そうなの。それを魔力以外の力として使おうとしているのだけど、今の使い方でいくとこの星の大気を壊してしまうわ〗
「そうだな。それに新しい力を手にする者たちによって虐げられ、搾取される者が出る恐れがある」
〖そうよ。それが戦争の原因なの〗
「なるほどな…よし。問題の解決策を考えてみるか」
〖解決する方法なんてあるの?〗
「まず、大気の汚染は問題ないよ。この星を覆う大気の膜の組成を変化させる。汚染の原因になる物も増え過ぎることが問題なのであって、必要な物ではあるんだ。だから必要以上を星の外に出してやれば良い」
〖エネルギーその物を使うことを止めさせるわけでは無いのね…〗
「このミーミルの在り方と同じだよ。新しい試みを模索していくことは悪いことでは無いからな」
〖そっか…〗
「エネルギーの素となった者達への想いも分かるよ。複雑な気持ちだよね」
〖ええ…〗
「だから、素材に対する感謝の気持ちを忘れず、驕ることの無いように導いてやるんだ。それは君たちの役割でもあるんだろう?」
〖そうね…確かにそうだわ…〗
分かってくれたようで良かった。
でもまだまだ考えなくちゃならないことがあるな。
話はまだ続いていく…
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