表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うつ病患者の再生物語  作者: はなかみ
ミーミル
107/224

製紙業

初めて投稿しています。

更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。


さて、製紙業。


簡単に説明すれば…


紙の素になる素材を砕いて繊維をバラバラにして取り出してから再び固める。


この段取りの中でより品質が高く、長持ちする為の工夫をする。


和紙で原料を工夫すればそれほど難しい工程では無いのだが…


手間がかかるので大量生産には不向きだ。


ならば洋紙で。


工場生産で大量に作れた上で、その保存性を持たせる工夫をこらすのが良いだろう。


まずは原料の木。


これは俺が建材にしている木の繊維が1番質が高い。


魔力で俺が作った紙も全てこの木を使っている。


この木の繊維を均等にして中性を保てばそれだけで和紙を凌ぐ保存性になる。


問題は丈夫であるが故にリグニンが豊富でその結合がとても強いことだが…


これを基本にで良いな。


まずは畑に植える木の種を品質改良する。


後の工程で不要となるリグニンの成分を木の形を保てる限界まで低くする。


加えて大地の奥から魔力を引き出して保有出来る割合を増やせるようにする。


あ。逆にリグニンの結合を極限まで高めると丈夫な建材になるな。


それも作って種を保存しよう。


話は戻って。


この木を粉砕出来る機械を設計。


各部品の設計図と組み立て方法をまとめて森の街のドワーフに渡す。


粉砕した木材のチップに水酸化ナトリウムを加えて加圧しながら160度の蒸気で蒸す。


この蒸気は木炭炉、コークス炉、製紙の再利用燃料、発電の余剰エネルギーでまかなう。


5時間ほどで木材の繊維は完全に溶解するので、木材繊維と液体に取り分ける。


この液体は蒸留して成分を濃縮して、再活用する。


その蒸留によって水酸化ナトリウムを再び取り出し、リグニン除去工程に利用。


残る濃縮された成分が燃料だ。


さて、本題の繊維はこの後、漂白と脱脂をする。


この内、保存性に影響するのは脱脂。


リグニンをいかに取り除いてやるかにかかっている。


アルカリ性の加圧釜に酸素を送ることによって分解。


その後、二酸化塩素で漂白を行う。


この段階で繊維が中性を保つように仕上げるのがコツだ。


後は型枠に一定量を注ぎ、均等圧がかかるように機械を設計する。


これも設計図と部品図を鍛冶に回す。


後は乾かして完成である。


なかなかに滑らかで上質な手触り。


色合いも良い。


光沢を持つほどの白さでは無いが、経年による色の変化はおそらく無いだろう。


そして、この工場のキャパならすぐに輸出に回せる日産量となるだろう。


隣の工場に水酸化ナトリウムと二酸化塩素の合成施設を作る。


発電所のおかげで電気溶解が使えるようになったので楽になった。


二酸化塩素は他の街から化学原料の仕入れをしないといけないかな。


まぁ、良いだろう。


集まってくれた人達に各工程と仕組みを説明する。


「それぞれの工程でよく気を付けてもらいたいのは変わらないが、特に化学工場は注意してくれ。気体の漏れ1つで大事故になりかねないからな」


「「「分かりました‼」」」


「化学物質の取り出し方は酸化と還元だ。これは基礎化学でも説明してある通り。思いつき等で試してみるのは止めるんだ。生成された気体を1口吸うだけで生命の危機になるからな」


「肝に銘じます」


「化学の理論は必ず全てを説明するので、実験するよりは質問をして解決するようにしてくれ」


「「「はい‼」」」


「紙のサイズ別の型は用意した。紙はこのサイズの規格で進めよう。大きな型、裁断機などはこの先進めて行こう」


「分かりました」「凄いな」「この質感と統一感」「感動だ…」

「これを…私達で作り出せるのか…」


みんなやる気がありそうで良かった。


んー…


紙はこれで良いだろう。


次は何をするべきか…


やっぱり印刷かな。


各工程の資料を手に議論を進めるみんなの横で活版印刷用の機材を組み立てる。


各洋紙のサイズに合わせて型を作り、文字板を用意する。


あとはインク…


松の樹脂から蒸留で精油を取り出して…すすと合わせるか。


うん、印刷に向いてるな。


ゲラ刷り。


良い出来だ。


「る、ルーク様…それは?」


「ああ、文字板を並べてこのインクを付ける。あとは紙に押し付けてやると」


「す、すごい…」

「あの技術があればルーク様の資料のように同じ内容の書が作れる…」「なんて発想だ…」


なかなか良い反応だな。


「この技術もここで行おう。インクの製法と工場。あとは印刷工場も併設するよ。場所はどうする?」


「では、製紙工場の増設の可能性を考えて…こちらとこちらにお願いいたします」


「分かった」


そうして完成した製紙工場、印刷工場、木炭工場。


ほどなくして、紙はミーミルから外の世界への輸出額で1位となった。


また、みんなが俺の今までの資料をまとめて書物として販売してくれた。


さすがに俺がまとめている物に理論は至らないが、各街での製造過程で悩んだことやその解決方法までもが事細かに記されていた。


それは実際に作業にあたったみんなだからこその経験が濃密に詰め込まれており、大陸全土の発展に大いに貢献していくのだった。

読んでいただきありがとうございます。

評価を頂けるとモチベーションが上がるのでよろしくお願いします。

また、誤字報告、感想、ご意見は必ず目を通して返信して行きますので気が向いたらご指摘・ご意見をお寄せくださいm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ