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あのコの一番そばで、私、輝くっ!  作者: そるみ
第2章 あのコに忍び寄る超常現象

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9/11

9 あのコのためなら、策士にだってなる!

いつも読んでいただき、感謝です。

 4連休が明けた……今日のために私、休みの間に練りに練った計画があるの。

 気合い入れて、やり切らなくちゃ!!


 まずは、ひむちゃんをびっくりさせちゃおう。

 ガゼボで本に集中して待ってるひむちゃんに向かって、大きく手を振りながら、 「ひむちゃ〜〜ん!」 私に注意を向けさせて、っと。

 「おはよーー、ひいちゃ……って、可愛い~~! 久し振りだね、その髪型」

 よしっ! 狙い通り、ひむちゃん、目を丸くしてる!!

 「うん。 ちょっと気持ちを入れ替えたくて、久々にツインテにしてみたんだ~~」

 「えっ?! 気持ちを?……そっかぁ。 ひいちゃんにピッタリだよ、ツインテ。 ひいちゃんの髪、ボリュームあるから、蝶々リボンでツインにしたら似合うって思ってたんだぁ」

 ひむちゃん、だいぶ前に同じ事言ってくれたの、忘れてる?

 私、あの日からずっと覚えてるんだよ、ひむちゃんに可愛いって言ってもらえた髪型の話を。

 「ホントに?! 髪型、褒めてくれて嬉しいよ」 ま、ここはちょっととぼけておこうかな。

 「ひいか、縮れ毛だから、ちょっとコンプレックスなんだ。 でも、ひむちゃんに似合うって言ってもらえて、自信になったよ。 とりあえず、ツカミはバッチリだね」

 そうそう、私のコンプレックスだった髪さえも、可愛いって言って褒めてくれた……この髪型にしたのは、これから前向きに色んな事に向き合っていこう、っていう決意の表れなの。

 「じゃ、行こ!!」 「うん!」


 朝のホームルームで、冴先生からサークル活動再開の説明が……うん、予想通り。

 「入学から1ヶ月が経とうとしてますが、今日から課外活動が解禁になります。 中学の時と同じですが……」

 説明の途中で、ひむちゃんが私に、 「ひいちゃんは中学の頃、絵を描くのが得意な先生に付いて、イラストを描いてたよね」 って、話し掛けてきた。

 その質問を借りて、ちょっと私の決意、にじませとこうかな。

 「うん、そう~~。 でも、それも卒業かな。 新しくやりたい事が見付かったの」

 「そっかぁ。 ひいちゃん、他にやりたい事が見付かったんだね」

 うん、ひむちゃん、まだ私の本心に気付いてない。

 「うん。 その件で今日、学校帰りにおばさまに会いたいの。 詳しい事はその時まで内緒」

 「えっ? お母さんに指導者を頼むの? お母さん、何か他人に教えられるような特技、あったかなぁ……」

 私のアイデア、全く想像付かないでしょ?

 おばさまがいないとダメなの、どうしても。

 「あっ、ひむちゃん、そんな事言ったらおばさまに失礼だよ~~。 ま、教えてもらうのとは、ちょっと違うんだけど」

 「指導者をお願いするのに、教えてもらうんじゃないって、どういう事??」

 謎に謎を塗り固めてる感じだね、私。

 そりゃ、ひむちゃん、何が何だか分かんない! って感じになるよね。


 放課後、ひむちゃんから私に声を掛けにきてくれた。

 「お母さんには昨日の夜、もう一度ひいちゃんが来る事、念を押しといたよ」

 「ありがとう、ひむちゃん。 内緒だらけにしてごめんね。 もう少しだけ我慢してね」

 ひむちゃん、深く詮索してこないんだよ。

 私が何をしようとしてるのか、絶対気になってるはずなのに……待て! をされてる犬のような気持ちかもね、今。

 「その前に、ちょっと文房具店に寄ってほしいんだぁ」

 まず、今日最初のミッション。

 ひむちゃんは、何で? って顔をしながらも、オッケーしてくれた。

 お店の前でひむちゃん、 「じゃぁ、私も一緒に入……」 とか言って、付いてこようとしたから、 「ダメ。 ひむちゃんはここで待ってて。 買い物だけ済ませたら、すぐ出てくるから」 って、両腕を目一杯横に広げて、全力で阻止したの。

 ひむちゃんは一瞬、え~~っ! って顔したけど、もっともっと興味を惹きたいから、何を買うのかはまだ内緒。

 さっとお店に入ると、私は一目散にノート売場へ。

 そこで[絵日記帳]を探し出す……サイズも、ページ数も、うん! これでバッチリ。

 お会計をささっと済ませて、お店を出る。

 「ごめんごめん、待たせちゃって」

 「ううん、全然早いよ~~。 で、何買ったの?」

 「うん、ちょっとね」

 まだ、教えられないよ~~。 そのために紙袋に包んでもらったんだもん。

 ひむちゃんの知りたいエネルギーを、もっと膨らますんだ~~。

 「じゃぁ、ひむちゃんちまで、よろしくね」

 あはは、キツネにつままれたような顔してるよ、ひむちゃん。


 私たちがひむちゃんの家に着いたのは、夕方の5時過ぎ。

 こんな時間なのに、おばさま、笑顔で出迎えてくれて……ひむちゃん、上手く話を通してくれて、ありがとう。

 「こんばんは、おばさま。 遅い時間にごめんなさい。 お邪魔します」

 そのおもてなしに、私はしっかり頭を下げて応えたよ。

 「いえいえ、大丈夫よ。 こんばんは。 また家に遊びに来てくれて嬉しいよ、ひいかちゃん。 どうぞ、中に入って」

 さすがにこの前、来たばっかだから、玄関での挨拶もほどほどに、3人はリビングにあるテーブルへ。

 さぁ、ここからが今日の大ミッションよ。

 昨日家で、何度も何度も頭の中でシミュレーションしたんだから。

 「おばさまにお願いがあります。 ひいか、新しいサークル活動のグループを作ろうと思ってるんです。 それで、おばさまに指導者になっていただきたくて」

 「わ、私が指導者? で、でも、おばさん、特別何かを教えられる事なんて思い当たらないんだけど……」

 うんうん、私の想定通りの返事。

 「えっと……教えてもらう、というより、協力してほしい、っていう方が合ってるかもしれません」

 順序良く、話を組み立てて……っと。

 「うーーん……協力、ね。 私に出来る事なら、喜んで協力するけど、どういう活動をしたいの?」

 よしっ! 協力って言えば、きっと私の話、聴いてくれるって思ったんだぁ。

 ここで意識的に間をおいて、ここぞとばかりに二人に向かって宣言したの。

 「ひいか、”超常現象解明サークル”を作りたいと思います」

 ……二人とも固まってる……何か反応して~~。

 ようやくおばさまが、 「超常……現象……解明……サークル? 私、超常現象って全然分からなくて……協力するどころか、どうすればいいのか……」 って、たどたどしく尋ねてくれた。 

 はい、私の考えてる構想、しっかり説明していくよ。

 「おばさま、ひむちゃんが直面してる不思議な現象について調べていきたい、って思ってるんです」

 ひむちゃんを見ると、打ち合わせもなく、突然私がその事を明かしたから、ちょ、ちょっと! みたいな顔してる。 

 でもこれは、ひむちゃんの逃げ道を断つための、私の作戦なの。

 そして、おばさまの親心をも味方につけ、巻き込むための策略なの。

 「ひいかちゃん、不思議な現象って、どんなのなの?」

 「この前、お邪魔した時に、ひむちゃんが 『神秘的なものが見える』 って告白してくれたんです。 それがどういう現象なのか、どうしてひむちゃんにだけ見えるのか、少しでも解明できたらいいな、って」

 ひむちゃんは、あわわわ……って顔はしてるけど、私の話を遮ろうとしなかった。

 「えっ?! 神秘的なものって、どういうものなの?」

 おばさまが、ハッ! としたような表情で尋ねてくる。

 「それは、私から話すよ」

 ひむちゃん、私の思惑どおり、観念したみたい。

本編の第24~25話をベースに書き上げました。


☆今回気を付けた点☆

読者の皆さん、ごめんなさい!

ひいかが秘密を目一杯引っ張っちゃって(笑)

彼女なりの策略だと思って、大目に見てやってください。

あと、地の文を今回から[ひむちゃんのママ]⇒[おばさま]に変えてますが、エピソードの進行によるもので、意図的です。

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