表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/83

43 SM

私達は遠回りをしながらも、ショッピングモールに着いたわ。

入口にはゾンビの群れが押し寄せていて、店内にもなだれ込んいるみたいね。

食料を手に入れるには、まずは店内にいるゾンビを排除しなきゃね。

私達は正面から入るのを諦め、従業員通用口から入る事にしたわ。

そこには正面の入口とは違いゾンビは少なく、ほとんどが運送業者の作業着や店員の制服姿のゾンビ達だったわ。

外に逃げた所を襲われたんでしょうね。

ゾンビの処理は大橋ちゃんと阿澄ちゃんに任せて、私とスワベ君、イノウエさんで従業員入口の扉を調べる。

杉田さん、悠木ちゃん、ヒヤマ君、キタムラさんは逃げる時のために、それぞれ車を守ってもらっているわ。

扉に鍵はかかっていないようね。

扉の隙間から中を覗くと、三体のゾンビが彷徨いている。

私は素早く中に入り刀を一閃、三体のゾンビの頭をはねる。

すると入ってすぐの所にあった警備室から、警備服姿のゾンビが飛び出して来たわ。

それは、イノウエさんが鉄パイプで距離を取り、スワベ君が釘打ち機でゾンビの頭に釘を刺して倒してくれたの。

彼等も相当な修羅場を潜って来たんでしょうね。

ナイスなコンビネーションだったわ。

私達は警備室に入り、監視カメラの映像で店内の確認をする。

一階はゾンビの侵入を許してしまったようだけど、二階から上はまだ大丈夫みたいね。

階段やエスカレーター、エレベーター周りはシャッターが閉められていて、二階のフードコートに生きている人がカメラには映っている。


「でもこれ出入口、多過ぎない?」

「広い建物ですからね」


スワベ君とカメラを見ていると、十箇所はあろうかという出入口からゾンビが入って来ている。

大橋ちゃんと阿澄ちゃんがいて助かったわ。

私達だけだと詰んでたわね。

私は大橋ちゃんと阿澄ちゃんに、それぞれ各出入口の閉鎖と、ゾンビの掃討をしてもらうようお願いしたわ。

これで時間はかかるかもしれないけど、一階は何とかなりそうね。

問題は二階にどうやって行きましょうか。


「これなんてどうですか?」

「放送の機械ね。どれどれ使い方は・・・マニュアルが置いてあるわね。これなら出来そうだわ」


イノウエさんの発見に感謝しつつ、私は放送機械のマイクを持つ。


「あーテステス、テステス、マイクのテスト中」

「そういうのいいですから!」


スワベ君に怒られちゃったわ。

意外とSなのかしら?

私は意外とMよ?

えっ?関係ない?失礼したわ。

それじゃ改めて、ピンポンパンポーン。


「ショッピングモールの避難民の皆様へ連絡します。もし生き残りの方がいらっしゃいましたら、警備室までご連絡下さい。繰り返します。ショッピングモールの避難民の皆様へ連絡します。もし生き残りの方がいらっしゃいましたら、警備室までご連絡下さい」


私の美声がショッピングモールに響き渡っちゃったわね。

それから30分ぐらいしてからようやく警備室の電話がなったわ。

その間に大橋ちゃんと阿澄ちゃんのおかげで一階の閉鎖が終わり、今は倒したゾンビを食品フロアから出しているところ。


「もしもし、沢城です」

「あんた達どうやってここに入ったんだ?」

「従業員通用口が開いていたわよ?」

「だからといってもゾンビがいただろ?」

「私達でゾンビは排除したわ。一階も各出入口は閉鎖済みで、ゾンビの死体しか残ってないわよ」

「本当か!?」


誰かが走る音が聞こえたので、様子を見に行ったのかしら。

カメラを見ると、エスカレーターのシャッターが閉まってない所から下を覗き込んでいるわ。


「どうやら本当らしいな」

「理解してくれた?」

「ああ」

「それで私達はこれから食品フロアで食料品の調達をするけど、あなた達はどうする?」

「俺達は二階のフードコートに食品が残っているので大丈夫だ」

「あらそう。そちらには何人ぐらいいるのかしら?」

「全部で18人だ」


18人ねぇ。

アルファードに二人、HMVに六人乗せても足りないわね。

ピストンしても良いけど、回り道しないといけないから大変よね。

さてどうしましょう?

と考えていた時、カメラの映像を見ていたスワベ君が声をあげる。


「あれ?あれはもしかして父さんか?」

「もしもし?そこにスワベという方はいるかしら?」

「スワベ・・・ああ、ちょっと前に来た人がスワベさんだったな。ちょっと待ってくれ」


電話を代わってくれるようなので、私もスワベ君と交代する。


「もしもしスワベですが」

「父さん!」

「ジュン!ジュンなのか?」

「そうだよ。無事で良かった」

「ああ、あの後ゾンビに追いかけられてもうダメだと思った時、このショッピングモールを見つけてな。一か八かで立体駐車場に逃げ込んだら、ここの人達に助けていただいたんだ」

「良かった、良かったよ」


泣きながら受話器を握り締めるスワベ君。

良かったわね。

これで憂いはなくなったわね。

さて後は車をどうしましょうか?

再度考えていたら、悠木ちゃんから無線が飛んで来たの。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ