覚醒No.1 福山 瞬(ふくやま しゅん)
俺は 福山 瞬。
30歳、独身。
彼女いない歴=年齢だ。
身長は178cm 体重は65kg、スリーサイズは、えっ、いらない?
髪は黒で眼鏡をかけている。
一応今のところはこの物語の主人公だ。
紆余曲折あり、皆の力も借りてようやくここまで来れた。
後は苫小牧に辿り着き、船を手に入れて北海道から脱出するだけだ。
札幌から出るだけであれだけあったのだから、すんなりとは行かないだろう。
しかし今の俺には頼れる仲間がいるので、何があっても乗り越えられるだろう。
ただ皆には行ってないが、苫小牧には俺の家族がいる。
厳格な父、お茶目な母、可愛らしい妹。
母と妹が心配でしょうがないが、ゾンビの蔓延る世界になってからは諦めている。
俺は父が好きではない。
幼少の頃、苫小牧の別の所にある母方の祖父の家へ勘当され、家族とは離れ離れになっていたのだ。
そんな事もあり俺は母の旧姓の福山を名乗っている。
祖父は俺に優しくしてくれたので、それほど寂しくはなかった。
妹に会えないのだけは辛かったが。
友達もできた。
ユウ・シィシィという外国の女の子だ。
俺はUCと呼んでいた。
アンチェイン、何からも縛られない自由な女の子だったからだ。
俺達は毎日朝から晩まで遊んでいた。
しかし父はそれを許さなかった。
「お前に友達など必要ない」と無理矢理札幌へ転校させられた。
風の噂でUCが死んだ事を聞いた時は、俺との仲を引き裂いた父を心の底から憎んだ。
その後、父はその独裁的な思想で北海道知事になり、全道を牛耳った。
俺はそれから中学、高校では仲の良いメンバーはいたが、友達を作る事はしなかった。
更に権力を増した奴のせいで、友達に迷惑をかけたくなかったからだ。
俺は高校を卒業すると同時に、とある組織に入った。
それは父によって苦しめられている人々が集まってできた組織だった。
俺達はそれぞれが持っている知識力、経済力、政治力をフルに活用し、父を追い詰め遂には打倒する事に成功した。
しかし、後釜で知事になった者は父の息がかかった者だった。
しかも自由になった父は、今まで培ってきた力を使い俺達に牙を向いてきた。
父を打倒するため力を出し切った俺達がそれに対抗する術はなく、瞬く間に組織は壊滅へと至った。
その後、俺は父の妨害で満足に就職もできずバイトで生計を立てていた。
父の経済界への影響は甚大だった。
そんな俺を嘲笑うかのように、父は地元苫小牧でも猛威をふるった。
そんな場所に今から俺は向かう。
父の事だ、こんな世界になっても生き延びている事だろう。
そして父は現れた。
俺の最大の敵となって。




