表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/83

24 北海道名物

俺は悠木からの無線で状況を把握する。

ギャーギャーうるさかったが何だったのだろうか。

悠木か見たドローンの映像によると、ここから500mほど先のパーキングエリアの駐車場でタンクローリーがゾンビに囲まれ、道の駅は燃えていて辺りには煙が上がっているとの事だ。

運転席にはまだ人が乗っていて、それでゾンビ共が群がっているのだろう。

ゾンビの数は大凡300体。

300体ぐらいなら俺と大橋と阿澄で討伐は可能だ。

タンクローリーは更に先の新千歳辺りで使わせてもらうとするか。

運転手次第だが。


車を待機させ、俺は大橋と阿澄を連れてタンクローリーの救出へ向かう。

タンクローリーに近付くとゾンビ共が一斉にこちらを向く。

俺はゾンビ共に命令し停止させる。

さあ、レベルアップの時間だ。

大橋と阿澄をゾンビ共に向かわせる。

たまに赤目ゾンビが混じっているが、紫目ゾンビはいなく雑魚ばかりだ。

蹂躙が始まった。

ゾンビ共は二人のスピードに付いて行けず、次々と倒れて行く。

俺はその隙を付きタンクローリーへ近付く。


「おい、大丈夫か?」

「ん?何だお前?ゾンビ共はどうした?」

「今倒している所だ」


そこには白い髪の飄々とした男がいた。

その男が周りを見渡し驚愕する。


「何だあのちびっ子共は!めちゃくちゃ強えじゃねーか!」

「俺の配下なんだから当たり前だろ?」

「配下って何だ?まさかお前あんな小さい子を」

「違ーう!それは後で説明するするから。俺は福山だ。あんたの名前は?」

「俺は杉田だ」

「じゃあ杉田くん。単刀直入に言うが、このタンクローリーくれないか?」

「はっ?やるわけねーだろ?」

「じゃあ助けるの止めるわ」


そういって二人に撤収するように伝えようとすると。


「ちょ、ちょっと待て!」

「なんだ?」

「この車をやったら俺はどうするんだ?」

「安心しろ。他にも車がある」


悩む杉田。


「命には代えられないよな。わかったお前にやる」

「ありがとうな。大事に使うよ」


嘘だ。

後で爆破するのは決定済みだ。

色々諦めた杉田が辺りを再度見渡して、


「なんかゾンビの奴ら止まってねーか?」

「俺が止めているからな」

「お前何者だよ。まあいい、これなら俺でも倒せそうだな」


そういって杉田は助手席から赤黒くなった木刀を取り出す。

木刀には文字が彫られている。

北海道名物のあの文字が。


「ゾンビ共覚悟しろ!」


そういってゾンビの群れに突っ込んで行く。

木刀を頭に刺したりかち割ったりしている杉田は笑っていた。

(どこの白髪鬼ですか?)

ほどなくして戦闘が終了する。


「いやー、楽勝だったな」


良い笑顔をして戻って来る杉田。

俺的には配下の経験値を奪われたので不満だ。

でもこいつ強いな。

今までは俺と配下の三人が戦力だったが、これからは杉田にも戦ってもらおう。

俺は無線を飛ばし皆にこっちに来てもらい、杉田を紹介する。


「バトルジャンキーだ」

「戦闘狂かよ」

「怖いですね」

「怪我しないでね」

「ライバルッス」

「汚い」

「ツヨカッタデス」

「オラオラオラァ、ッテイッテタヨ!」

「あれ?杉田か?」


内田さんちょっと酷いですよ?

確かにゾンビの返り血を浴びて服が汚れているけど。

後で着替えを渡してあげよう。

着物は残念ながらないけど。

どうやらオッサンと知り合いらしく、家が近所で居酒屋でよく一緒になって飲んでいたらしい。


「藤原のオッサン!久しぶりだな」

「おお。元気だったか?」

「ああ。こんな世界じゃ元気もクソもないけどな。奥さんと子供は?」

「死んだよ」

「そうか。あっ、そうだ、道の駅からくすねて来た酒があるけど後で飲むか?」

「飲む飲む。今夜は酒盛りだな」


と二人で笑いあう。

男の友情だな。

これでオッサンも寂しくなくなるだろう。

やはり道草を食ってしまったが、タンクローリーという最大の武器を手に入れた俺達は更に南下して、一番の難関の新千歳空港ICに挑む。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ