23 女子会
一方その頃、少し時間は戻りますが、アルファードの中では女子会が繰り広げられていました。
内容はもちろん恋バナです。
ただここには、ビール好きと引きこもりとゾンビしかいません。
となると必然と話の中心は私、早見となってしまいます。
発端となったのは、ビール好きこと雪ちゃんが言った一言でした。
「それで織ちゃんと福山さんはどうなのよ。進展あった?」
「な、な、な、何ですかそれは!私と福山さんは何もありませんよ!」
「またまたぁ。キャンピングカーが気になってしょうがないくせにぃ」
「あれ?早見先生はそうだったのか?あいつがタイプには見えねーけどな」
「ハヤミサンステキ。オウエンスルヨ!」
次々と私を追い込む三人。
「わ、私の事はいいんです!逆に皆さんはどうなんです?」
「福山さん?私はないわねぇ。ちょっと間が抜け過ぎなのよねぇ」
「俺もねーな。あいつ少し頭がおかしいからな」
「ワタシハ、カタナシクンニシカミエナイヨ!」
カタナシ君って誰?と思いながら皆の回答にホッとしていると、ニヤニヤと見てくる三人。
「な、何ですか?私は皆があの人の毒牙にかからなくてホッとしているんです!」
「でもでもぉ、佐倉さんと大橋さんは満更でもないみたいよねぇ」
「オオハシサンハ、オウジサマトヨンデタヨ!」
「確かに佐倉はあいつにべったりだな」
それは私も気になっていました。
でも本当に私は私の気持ちがわからないんですよね。
確かに助けられた時はドキっとしてしまいましたが、あれは吊り橋効果だと思ってます。
昔に見た漫画のヒーローのようでしたし。
「問題は福山さんの気持ちよね」
「あいつに恋なんてできるのか?」
「ムカシハ、ナグラレテタヨ!」
私のいない所で話が進んでいました。
阿澄ちゃんの話はよくわかりませんが、確かに福山さんはどう思っているんでしょうか。
佐倉さんや大橋さん見る時の目は優しい目をしています。
でも私には怯えた目を向けるんですよね。
何故でしょう?
私が何かしましたか?
ああ、しましたね。
皆が何も言わないから、私が言わないとダメだと思い結構怒りました
それですか?
でも言わないと調子に乗ってヒャッハーしてしまいますし。
でもこれからは少し優しくしてあげましょうか。
なんて考えていたら、また三人がニヤニヤと見ています。
「決めました。私もう少し福山さんに優しくしてみます」
「それはいいかもな。あいつマザコンぽいし」
「優しくねぇ。織ちゃんはそのままで良いと思うけどなぁ」
「シスコンダヨ!」
三者三様の答えが返ってきました。
正解がわかりません。
「マザコンだ」
「そのまま」
「シスコンダヨ!」
と三人が言い合っていると、福山さんから無線が入りました。
何か緊急事態のようです。
悠木さんが無線に返答しようとしますが、沢城さんと阿澄ちゃんが福山さんの気持ちを聞けと囃したてます。
悠木さんが怒鳴っているのか聞こえます。
緊急事態ですから落ち着きましょうか。
私は雪ちゃんと阿澄ちゃんへ笑顔で言います。
「静かにしましょうね?」
「はい」
「ハイ」
二人が静かになってくれて良かったです。
悠木さんも助かると目で合図を送ってきます。
三人とも何故か怯えた目をしていましたが。
一方その頃、内田さんと大橋はデレスタの曲を大声で熱唱していて、オッサンはそのトラクターの中を羨ましそうに見ていたのであった。
ドンマイ、オッサン。




