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第13話 教えて! フィリス先生

 テーブルを上に置かれた紙を食い入るように見るベルに対して腕を組み、反応がいまいちの響也。


「……BとかCでそんなに凄いのか? 俺には基準が解らん」


「あー、そりゃそうよね。えとね、簡単に説明すると――」


 特具には以下のランクがある。


 低(F)、中(E)、高(D)、将(C)、王(B)、覇(A)


 武具には攻撃力、防御力、敏捷、魔力といった項目があり、それぞれ能力F-~A+で表示される。

 Aが最も能力が高く、Fが最も低い。

 ランクは各項目の一番高い能力が適応される。


 例 ランク:覇

  攻撃力:A- 

  防御力:B

  敏捷:C

 魔力:D

 

 ランク:高

  攻撃力:F-

  防御力:F-

  敏捷:F-

 魔力:D


 一般的に出回っているのが低~高、高名な冒険者や貴族が所持しているのが将~王、一握りの頂点にいる者が持っているのが覇、と言われている。


「って感じね。響也のランクがどれだけ凄いことか理解できた? ちなみに私が今まで鑑定した中での最高ランクはCランク、将具(ジェネラル)なのよ」


 わかったようなわからないような釈然としない様子の響也は


「覇具だとどれくらい強いもんなんだ?」


「んーそうねぇ。武具の種類や特徴によって変わるから一概には言えないけど、一人でドラゴンを相手に出来るとか言われているわね」


「それってあれですよね? 『雷人(サンダー) アレク』とか『復讐者(リベンジャー) レイチェル』! あと『炎帝 デュミナス』の話ですよね!」


「ほお、そりゃ凄いな。是非一度喧嘩(やって)みたいもんだ!」


「平民の私達からすると雲の上の人達なので会うことすら難しいですよ」


 ベルが何かを思い出したかのように『あっ』と声を上げ、手を上がったと思ったら質問が飛んでくる。


「フィリス先生! 《武具召喚》って同じ武器とかも呼び出せるんですか?」


「弱い武器なら、ね。強力な武器、例えば将は三つまで世の中に召喚できるけど、それ以上のランクは一個までなの。何でかわからないけどね」


「あー、条件や素材を揃えても召喚出来ないことがあるってそういうことかぁ」


「それで俺のランクのところにある、この『王具(キング)神具(ゴッド)』ってなんだ?」


「これはね、『条件付き』なの。《武具召喚》の武具、通称特具(エクストラ)には何かの条件、例えばレベルを上げるとか特定の敵を倒すとかすると進化、つまりランクが上がる武具があるのよ。上限はまちまちだけどね」


「ほー、成長する武器ってことか。なるほどな。で、この神具ってはどうなんだ?」


 私は両手を上に上げて首を横に振る。


「残念ながらわからないの。私も初めて聞いたランクで王具から進化するってことで覇具の上だろうってことが想像できるくらいでしかないわ」


「そうか、わからないことを聞いても仕方ないか。……そういえば、ステータス、ステータスオープン。……駄目か」


 ある程度理解したような顔付きになっ響也は何事かをブツブツと呟く。


「? なんですか、響也様?」


「いや、もしかしたら出来るかと思ったけど何でもない、気にしないでくれ。フィリスはいつでもこの能力がみれるのか?」


「近づけば触れなくても出来るわよ、魔力を消費するけどね」


「触れなくても、か。なら相手武具の情報が取り放題だな」


「そんな便利でもないのよ。近づけばって言っても私の手が届くくらいの距離に行かないとわからないの」


 そう言って肩をすくめた。


「私が、固有魔法を持っている特具を見るのも初めてですけど、こんなにスキルがあるのも初めて見るです。ですけど、この後ろから二つのスキルってなんでしょうね?」


「これね、今まで勉強してきた資料の中にもこんなのなかったから正直お手上げね。噂に聞く王城にある資料室なら何かわかるかも」


「試し撃ちしてみてもい――?」


「「絶対ダメ!!(絶対駄目です!!)」」


「だよなぁ。しかしこんなの見せられたら試したくなっちまうぜ」


 響也が何だかウズウズし始めたのでここら辺で切り上げよう。

 親睦を深めるという当初の目的も達成したし。


「はいはーい。今日はこれでお終い。明日、私と響也は応援に来てくれた騎士団長に朝から呼ばれているから早く寝なきゃなんだよ」


「むー」


 ほっぺたを膨らませてあからさまに不満そうなベル。


「あー、そう言えばそんなことを言ってたような」


「だから早く戻って休まなきゃだよ」


 二人を玄関へと送り出す。


「ちっ、もう少し聞きたかったんだがしゃーないか」


「そうですね、仕方ありませんね。さ、響也様ウチに帰りましょうか」


 と、ベルが響也の手を引いて連れ帰ろうとする。


「ちょっと待った、ベル! 響也は村の宿屋に泊まるんだよ?」


「え!? 不意の来客を泊めるのは村長宅の役割ですよ!?」


「はぁ、このことベルに伝えてないのか……。さては面倒ごとを私に押しつけたな、村長め!」


 村長から響也を村長宅に泊めると客人を襲いかねない人物が約一名いるから、と村唯一の宿屋を手配したと連絡があった。

 てっきりベルにも了解済みだと思っていたのに。


「やだやだやだやだやだやだやだやだぁーー! 響也様と一緒に帰るの! 寝るの! お風呂入るのー!」


 最後に願望が漏れてるよ、ベル。


「響也は宿屋の場所わかる? この道のあそこの交差点を左に行って突き当たりの少し大きめの建物が宿屋だから。入り口にベッドの看板が目印ね。明日の朝、朝食食べ終わったころに迎えに行くから。おやすみ~」


 ちょっと引き気味の響也を尻目に暴れるベルを羽交い締めにして村長宅へ強制連行するのだった。

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