第六十八話カリス♀「絵四枚」
三人は村に行き淫夢教会に到着した。そこでは淫夢の神浩二キリストの銅像があった。そこには淫夢教徒のカリスがいた。
「皆さんようこそお越しくださいました。ここは淫夢教会です。これは太陽神GOが遣わせた救世主浩二様の銅像です。」
「なんだこれは....凄い目力ですね!」
佐藤太郎はたまげた。
「この救世主と19時間目を合わせていれば幸せになれるという伝説があるわ!でも私は一時間しか見れないのよ...」
そう話すカリス♀はどこか儚く見えた。
「磔にされたことめっちゃ恨んでそうな顔しているんですけど、本当に救世主なんですか?」
佐藤太郎の質問はごもっともだ。
「本当に救世主よ!なんてったって救世主浩二様は人類の罪を贖う為にこの世に現れた神様なんですから!貴方も淫夢教徒になりましょう!」
その声は鬼気迫っていた。
(でもこんなキモイ宗教には入りたくないよ。)
佐藤太郎は勧誘には屈しない強いメンタルを持ち合わせていた。
「淫夢教に入ってくれたらどんなことでもしてあげるわ!」
カリス♀の言葉に佐藤太郎は疑問を抱いた。
「どんなことって何でもってことですか?」
カリス♀は恥ずかしそうに「はい....」と答えた。
「入ります!」
佐藤太郎は何か良からぬことを考えていた。辺りは夜になると佐藤太郎はカリス♀と同じ部屋に寝ることを所望した。
「ゴホゴホ!」
カリスは咳をした。それは病気がちな人間がするような咳だった。
「どこか悪いのか?」
佐藤太郎は訊いた。
「私昔から体が弱くてすみません。」
カリスの返事に佐藤太郎は申し訳なく思った。
(俺が下らない欲情をしたからこの子は風邪を引いてしまったんだろうか?)
そんな自罰的思考が佐藤太郎の脳内を駆け巡っていた。それでも何とかカリスに出来ることをしようと決めた。
「どうしてそんなに自分の体を大切にしてやらないんだ。体が弱いならもっと自分のことを大切にしてやれよ!」
佐藤太郎の言い分は尤もだった。
「私はもう十分生きたから良いのです。今迄24年間も生きたのだから正直少し無理して死んでも構わないと思いました。生きている心地がしなかったのです。毎日村から離れないように生きていて遠出を禁止されていました。それも、もう両親が亡くなってから禁止は解けたようなものです。でもこの家から2km以上離れる体力はありませんでした。」
その言葉は余りにも救いがなさすぎた。
「どうしたら助けられる?」
佐藤太郎は訊いた。
「助けてくれなくて良いんですよ。でももし、助けて下さると言うのならゴブリンキングとゴブリンロードを配下にしているゴブリンゴッドを斃して奥の部屋にある万能草を取ってきて下さい...」
(ちょっと....は!?見るからにヤバイ敵を三体も斃さないといけないとか難しいな....)
そして翌日佐藤太郎はその話をルストゥス・プリムス・ミウラに話して同行して貰うことにした。
「そういうことなら私もついて行きます!」
アダルが同行する気でいた。
「助かるよ!でも弱かったら置いて行くからな!」
佐藤太郎は遠慮というものを知らない。
「弱い訳ないじゃないですか!私は村一番の剣士ですよ!」
「ほう~!なら今手合わせを願おうか!」
「望むところです!」
こうして佐藤太郎とアダルの竹刀による練習試合が始まった。
「女の子だからって手加減しないぞおおおおお!」
佐藤太郎の一撃がアダル♀の頭を穿とうとした次の瞬間、アダルは佐藤太郎の目の前から消えて胴を打った。
「莫迦なッ!これでは俺がかませ犬みたいじゃないか!」
「そうだよ(便乗)」
ルストゥス・プリムス・ミウラの無慈悲な「そうだよ(便乗)」という言葉に佐藤太郎の脚は力なく地面に吸われていった。




