表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ニート撲滅戦士  作者: 勇氣
第一章SSS級マンティコア討伐への道

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/47

第十七話黄金の砂漠と、全裸の豪運(ビギナーズ・ラック)

何時も読んでくれてありがとうございます。

 アガルタの喧騒を背に、砂塵を上げて進む一台の魔導馬車があった。尤も、その「馬車」を引いているのは馬ではなく、退屈そうに欠伸を漏らすSSS級幻獣マンティコアのポチである。車内では、99,993,000€という国家予算級のキャッシュを「重いから」という理由でポチの背嚢に放り込んだ佐藤太郎が、再びマント一枚の開放的な姿で寛いでいた。


1. 経済の「余波」と無自覚な救済

昨夜、タローが飲み代として放じた7,000€。それは単なる浪費ではなかった。


ジョイス♂

 「タロっち、君が昨日ばら撒いた金、実はアガルタの『下層経済』を完全に修復したよ。滞っていた個人商店の債務が君のチップで一気に完済され、街の通貨流通速度ベロシティが通常の三倍に跳ね上がった。君は酒を飲んでいただけで、辺境のデフレを完遂させたんだ。」


佐藤太郎

 「へぇー、よくわかんねぇけど、おっちゃんたちの笑顔が肴になって酒が美味かったな! それよりジョイス、次の街には『世界一の肉』があるって本当か?」


デューク♂

 「ああ。次なる目的地、砂漠の至宝――大カジノ都市『ゴモラ・ルクソール』だ。そこには世界中の贅を尽くした食材が集まる。だがタロー、あそこは『金』が全てを支配する街だ。品格のない者は門前払いされるぞ。」


ディセクター♂

 「(タローの股間を見ながら)品格以前の問題だろうが……。おい、せめて街に入る時はその布を巻けよ。お前、いまや『動く中央銀行』なんだからな」


2. ゴモラ・ルクソールの洗礼

地平線に、黄金に輝く巨大なピラミッド型のカジノ群が見えてきた。

 都市の入り口では、重武装した私設警備隊が来訪者の「残高」をチェックしている。


警備兵♂

 「止まれ。この先は最低でも100,000€の資産証明が必要だ。……って、なんだその化け物は!? それにその格好……貴様ら、山賊か!?」


 殺気立つ警備兵たち。だが、タローはポチの背中からひょいと飛び降りると、無造作にポチの爪を一枚、地面に突き立てた。


佐藤太郎

 「証明ってのはこれでいいか? 『SSS級の素材』だ。ポチがさっき、痒いからって木に擦り付けて落としたやつなんだけど」


警備兵♂

 「……は? SSS級……? 待て、鑑定官を呼べ! ……な、なんだと!? 純度100%のマンティコアの爪!? 市場価格……判定不能オーバーフローだと!?」


 瞬時に都市のゲートが開き、レッドカーペットが敷かれた。タローが全裸にマントというスタイルで歩くたび、周囲の富豪たちが「あれが噂の……経済を裸にする男か」と畏怖の眼差しを向ける。


3. 策略のギャンブル、あるいは純情の暴挙

 一行は、街で最も巨大なカジノ「ザ・ピラミッド」のVIPルームへと案内された。そこでは、この街を裏で操る「強欲の七賢者」の一人、バロン・ギャンブルが不敵な笑みを浮かべて待ち構えていた。


バロン♂

 「ようこそ、アガルタの成金殿。君の噂は聞いている。マンティコアの素材を担保に、この街の半分を買い占めるつもりかね?」


佐藤太郎

 「いや、別にそんな面倒なことはしねぇよ。腹減ったから、一番高い肉が食いたいだけだ。」


バロン♂

 「くくく、いいだろう。ならばゲームだ。このルーレットで私が勝てば、君のマンティコアの『独占販売権』を譲ってもらう。君が勝てば……この都市にある最高級の『神獣のヒレ肉』を10トン、ポチの餌として差し上げよう。」


 ジョイスが顔色を変える。「タロっち、乗るな! ルーレットの盤面に魔導細工が施されている。確率論を無視した、絶対に勝てない仕掛けだ!」


4. 確率システムを破壊する「全裸の運」

佐藤太郎

 「いいぜ、乗った。……けど、ルーレットってのは回るから面白いんだろ? ポチ、ちょっと手伝ってやれ。」


ポチ

 「グルゥ……!」


 タローがポチの頭を撫でると、ポチは静かに「咆哮ハウリング」を放った。それは物理的な破壊ではなく、周囲の魔力マナの因果律を強制的に書き換えるSSS級幻獣の権能。バロンが仕込んだ磁力も、魔導回路も、全てが「マンティコアの野生」という圧倒的なノイズにかき消される。


バロン♂

 「な、何が起きた……!? ルーレットが……止まらない! 盤面が溶解しているだと!?」


佐藤太郎

 「あ、壊れちゃったか。じゃあ、俺が指で止めるわ。」


 タローは超高速で回転し、摩擦熱で赤熱するルーレット盤に、迷いなく指を突っ込んだ。凄まじい火花が散り、強引に停止した針が指し示したのは――


 『00(ダブルゼロ)』。カジノ側が設定した「存在しないはずの絶対勝利」の穴。


佐藤太郎

 「お、止まった。これ、俺の勝ちでいいんだよな?」


バロン♂

 「…………(絶句)。物理的に……指一本で確率を固定したというのか……!?」


5. 覇道の食事会

 その夜、ゴモラ・ルクソールのカジノ広場には、10トンの最高級肉が積み上げられた。ポチがガツガツと肉を食らう横で、タローは再び全裸に戻り、バロンから奪い取った「黄金の椅子」に腰掛けて串焼きを頬張っていた。


ティリー♀

 「見てください……。カジノの神すら屈服させ、ポチ様の餌のために一国の国家予算に匹敵するギャンブルを制する。そのお姿……まさに、欲望の街を浄化する全裸の救世主!」


ディセクター♂

 「……いや、ただ単に指の力が強すぎただけだろ。おいタロー、バロンが泣きながら『全財産を預けるから運用してくれ』って言ってるぞ。」


佐藤太郎

 「運用? めんどくせぇ。あ、そうだ。この街のチップ、全部ポチの『おもちゃ』にしていいか?」


 画して、大カジノ都市の通貨となっていた魔導チップは、ポチの「噛み砕くためのおやつ」として消費され、街の経済は強制的にタローの持ち込んだ「マンティコア・スタンダード」へと塗り替えられていくのであった。


次話予告:

 「俺、カジノの王様になっちゃったの? 迷惑なんだけど!」

 帝都の影、ついにタローを暗殺すべく『沈黙の聖騎士』が動く。しかしタローは、街に流れる黄金の川でポチの洗濯を始めていた――。


佐藤太郎の現在の資産:


現金: 99,993,000€ + カジノ都市の全収益(管理放棄中)


不労所得: さらに加速(カジノ手数料が勝手に入り続ける仕組みをジョイスが構築)


装備: 黄金の串焼きの串(オリハルコン製)、マント


 タローの「無自覚な経済支配」は、今や一国の存亡すら左右するレベルへと到達しようとしていた。さて、お腹も膨れたタローですが、次はこの「黄金の街」で何をしましょうか?次回に続く...!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ