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忍び愛〜心に刃を隠して〜  作者: 月海みやび


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Episode 8

夜が明ける⋯

布団に包まったまま、深く溜息を付いた。

橘さんが突き落とされた事が気になって、結局一睡も出来なかった。


「ユウの家、か⋯」


ずっと行きたかったユウの家に呼ばれているが、とてもそんな気分にはなれない。

申し訳なさを感じつつ、ユウに電話を掛ける。


「もしもし?」

「⋯もしもし?おはよう⋯」

「おはよう、今日は俺の家でデートだよ⋯楽しみだよね?」

「っ⋯そ、その事なんだけど⋯」

「何?」

「っ⋯ごめんなさい⋯今日は⋯行けない⋯」

「⋯何で?」

「っ⋯その⋯昨日⋯橘さんが⋯」

「他の男が理由で来れないって事?」

「っ⋯それは⋯」

「許さない⋯今日は家に来る約束だろ?」

「⋯ごめんなさい⋯」

「⋯階段から落ちたくらい、心配する事じゃないよ」

「⋯えっ⋯?」

「とにかく、迎えに行くから⋯ちゃんと準備しておいてね」


切られた電話を見つめ、溜息が漏れる。

思うように動かない身体、沈み込んだままの心⋯

それらに逆らい、ゆっくりと出掛ける準備をした。

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