↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忍び愛〜心に刃を隠して〜  作者: 月海みやび


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/12

Episode 3

普段は来ないような居酒屋で、会社の同僚達と打ち上げをしていた。


「お疲れ〜!かんぱ〜い!」


ジョッキを合わせ、ビールを一口飲んだ。

慣れない味に、顔をしかめる。


「森宮さん、大丈夫?無理しなくていいよ」

「っ⋯橘さん⋯バレちゃいました?」

「うん、顔に出てたよ」


優しい笑顔と共に、唐揚げや枝豆を渡される。


「食べるでしょ?」

「っ⋯そんな、人を大食いみたいに⋯」

「いらないなら、俺が食べるけど⋯」

「っ⋯!た、食べます⋯!」


慌てて唐揚げを口に運ぶ。

隣に座った橘さんが、盛大に吹き出す。


「そんなに慌てなくても⋯」

「っ⋯すみません⋯」

「謝らないでいいよ、可愛いから」


恥ずかしさで顔が赤くなる。

それを誤魔化すように、再びビールを一口飲んだ。


「森宮さんはこっち⋯」


飲みかけのビールを取り上げられ、代わりにカシスオレンジを差し出される。


「橘さん⋯ありがとうございます⋯」


カシスオレンジを一口飲み、顔をほころばせる。


「森宮さんって、周りに合わせすぎじゃない?」

「⋯そう、ですか⋯?」

「今だって、ビール苦手なのに⋯」

「っ⋯それは⋯」

「まぁ、そういうとこ好きだけど⋯」

「⋯私、橘さんのそういうとこ尊敬してます⋯」

「そういうとこ?」

「周りをよく見てて、サラッと気遣い出来るとこです⋯」

「⋯そんな風に思ってくれてたんだ?」

「いつも助けられてるので⋯ありがとうございます⋯」


私の言葉に、橘さんが照れくさそうに頭を掻いた。

そして、おもむろに⋯


「その唐揚げ、1つちょうだい?」

「⋯どうぞ⋯」


誤魔化すように唐揚げを頬張る橘さんを見て、つい笑ってしまった。


「何笑ってんだよ⋯?」

「だって⋯橘さんが照れてるの珍しくて⋯」

「っ⋯年上をからかうんじゃない⋯」


軽く小突かれた額を押さえながらも、クスクスと笑いが漏れてしまう。


「ごめんなさい⋯」

「とか言いながら、笑ってんじゃん⋯」


今度は軽く頬をつねられる。


「橘〜!こっち来いよ〜」


橘さんを呼ぶ声が聞こえる。

手を離すと頭をポンと叩き、呼ばれた方へと席を移動した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


いつも来る居酒屋で、未来を見つける。


「⋯未来、友達とはこういうとこにも来るのか⋯」


声を掛けようとして、足が止まった。


「⋯あの男⋯誰だ?」


未来が、俺以外の男と⋯楽しそうに話をしている。

暫く動けないでいると、男の手が未来に触れた⋯

それ以上2人の姿を見たくなくて、足早に店を出た。

今まで感じていたものとは違う、暗いものが心を支配していく気がした⋯

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。