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忍び愛〜心に刃を隠して〜  作者: 月海みやび


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10/12

Episode 10

微かな金属音で目が覚める。

目元の違和感と、疲れた身体⋯

そして、足首に嵌められた枷が重い。

少しでも足を動かせば鳴る音に、昨日の事が現実だと思い知らされる。


「未来、起きた?」


ユウが優しい笑顔を覗かせる。


「⋯うん⋯」

「ちょうど、朝ごはん出来たよ」


ホットサンドとミルクティーをテーブルに置き、微笑む。

まるで、いつもの朝のように⋯


「⋯お願い⋯これ⋯外して⋯」


自分でも驚くくらい、震えた声が出た。


「朝ごはん出来たタイミングで起きるなんて、未来らしいよね」


一瞬、反応した。

はずなのに⋯

私の声はなかった事にされ、笑いながらからかってくる。


「ほら、早く食べないと冷めちゃうよ⋯せっかく、未来の好きなもの作ったんだから」

「っ⋯いらない⋯」

「どうして?具合でも悪い?」

「っ⋯こんな⋯おかしい⋯」

「未来、大丈夫?」

「⋯お願い⋯帰らせて⋯」

「何言ってるんだよ?未来の家はここだろ?」

「っ⋯」


反論しようとして、言葉に詰まる。

さっきまでの優しかった雰囲気は消え、酷く暗い瞳をしていた。


何も言えなくなった私は、震える手で差し出されたものを口に運ぶ。

大好きなもののはずなのに、何の味も感じなかった。

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