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非日常世界へようこそ  作者: 紫音
第三閉
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52/53

「黒」

(ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・。うっ!頭が・・・頭がシビレるように痛い。)

「ヴッガッア!!!」

「コツコツ」と足音が暗闇に響く。

暗くてよく見えないが、誰が頭を抱えながら悶えているように見えた。

「あらあら?気分は大丈夫かしら?えーっと。・・・盾を持ってる女性さん?かしら?」

暗闇の中から歩いてきた女性がうずくまる女性?に声をかける。

(ヴッ。・・・ダレダ?・・・タテ?・・・)

影に包まれていた女性がゆっくりと体を起こし始めた。

「ぅっ。」

ゆっくりと目を開く。ーーー視界にノイズが走る。

「ガァ!!」

影に包まれていた女性が手に持っていた盾を振り回し、ものすごい勢いで起き上がった。

「あらあら、危ないじゃない。」

ヒョイと声をかけた女性が飛びながら後ろに避けた。

「ガァ!!グキャァ!!・・・カゲェ!!・・・ヨロイ!!!クロォ!!!」

目の焦点があっておらず、よだれをダラダラと垂らしていた。

「あら?この子・・・あーー。やっぱり生きてたのね。ふふふ。」

声をかけた女性が微笑む。

「・・・それじゃぁ。もっと、もぉーーーっと。楽しいところに連れて行ってあげる。」

「ーーーーー!!ーーーズ!!シーーーーズ!!!」

誰かが必死に呼びかけている。

「グキャァ!!」

「シールズ!!お願い。目を覚まして!!私よ、アリス。アリスよ!!!」

大剣に変化したニカルを盾にぶつけながら、アリスが叫ぶ。

「くっ!やはり我を失っているな。こちらの声が一才届いておらん。」

キィン、キィンと剣と盾がぶつかりながら、ニカルが話す。

ガキィーーン。と鈍い音が響き。アリスとシールズが距離をあけた。

「ヴッ!!」

シールズがうずくまった。

「周囲の者ども耳を塞げ!!!」

ニカルが叫ぶ。

「え?」「なになに?」

「グキャアーーー!!!」

シールズが状態を起こし叫びを上げた。

「うっ。」

周囲にいた警察官がパタりと倒れ始めた。

「きゃーー!!」

遠くの方では多くの人々の叫ぶ声が響く。

「パリーン。」と建物の窓が割れる。

「逃げろー!!」「崩れるぞ!!」

「一体何が起こったの?」

「こっからじゃよくわかんねぇ。」

「かろうじてわかるのは、警察官さん達が倒れたように見えたけど・・・」

「応答せよ。応答せよ!!」

山上が無線を使い、警察官に呼びかける。

「・・・誰の反応もない?」

山上が無線を見つめて、握りしめる。

「アハハ、大変ねぇ。早く行きたいわよねぇ。」

エポカが紫電と魔女の前をピョンピョン飛びながら煽る。

「チッ!!チョコマカと鬱陶しったらありゃしねぇなぁ!!」

紫電が剣を持つ手に力を込める。

(・・・しかし、本当に近づけねぇ。あの一閃が使えればいけるが・・・距離が遠いし、アリスとも一直線にならねぇ。エポカが盾の女と重なったとしても、・・・俺の力不足でとどがねぇ。こいつわかってやがるのか?)

「やっぱりアナタ達は飽きないわね。」

エポカが、ニヤリと笑う。

「うっ。うっ。・・・頭がクラクラする。何が起こったの・・・?」

アリスが耳を塞ぎながら、ふらふらと立ち上がった。アリスが周囲の状況を確認する。

「ってみなさん。大丈夫ですか?」

周囲の警察官が倒れていた。

「先ほどの咆哮で、気を失っているようだな。」

ニカルがボソッと声を漏らした。

「アリスーー!!そっちは大丈夫ーー!!」

魔女が大声を出して、アリスに呼びかける。

「こっちはーー、」

「小娘。下がれ!!」

グラグラと音を立てて、建物が崩れてきた。数人の警察官と警察車両が下敷きになった。

「うっへぇ?きゃあーー!!」

アリスとシールズの周りに砂埃が巻き起こる。

「ゴッホゴホ、。」

アリスが咳き込む。

「グッ。グワァ!!」

ドゴーンと瓦礫の下からシールズが飛び出してきた。

「うわわぁ。」

「小娘!体勢を立て直せ!!」

ニカルの声に感化され、アリスがニカルを握りしめる。

「どっかーん。」「バーーン。」

「ひゃぁーーい。」

今度は周囲の建物が爆発した。

「随分とめちゃくちゃになってきたの。」

「ちょっと、これ本当にやばくない?火事に建物崩壊に、事故に、色々とあの周囲で巻き起こりすぎじゃない?」

魔女があわあわする。

「少し落ち着け!!」

紫電が声を荒げる。

「2人とも落ち着つきなさい。慌てるとエポカの思い通りにされる可能性があるわよ。」

山上が紫電と魔女を落ち着かせるために大声を出す。

「アリスのことは、私も心配よ!!だけど今はこの状況をどうにかすることが優先!」

「冷静な大人がいると気が引き締まるわねぇ。」

エポカが山上の冷静な言葉を聞き、感心するように頷く。

「でも、これだけは言っておくは彼女の・・・シールズのあの行動は私たちにも想像なんてできないわ。」

エポカが両手を広げてながら首を振り言葉を繋げる。

魔女と紫電がゴクリと唾を飲み込む。

「ピリリリ。」山上の携帯電話が着信音が届いた。

「須藤。やっと電話?」

着信相手の名前をみて山上が電話をとった。

「・・・もしもし?須藤。今どうしてるのよ。」

「すみません。先輩!!行きたいのは山々なんですが。」

須藤が言葉を濁す。

「どうしたのよ?」

山上が電話の向こうに耳を澄ませる。

「ヌゥオーーーウ!!」

ライメイの声がかすかに聞こえた。

「・・・まさか、ライメイが暴れてる?」

山上が声を荒げる。

「いえ!そういうわけではないんです。戦っていることに間違いわないのですが、先輩の家の周りを黒い影の獣が囲っておりまして・・・」

「なんですって?」

山上が顔を上げ、エポカを見る。エポカが山上の視線に気付きニヤリと笑う。

「・・・さぁ。アナタ達はこれをどうするのかしら?」

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